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2023年9月14日、ピンタレスト・ジャパンは、Pinterestの新たな広告ソリューション「ショーケースアド」と「クイズアド」を展開、さらに、6月に発表した「プレミアスポットライト」の露出面を検索ページのみならずホームフィードにも拡大すると発表しました。
当記事ではPinterest広告の新たな広告ソリューション「ショーケースアド」と「クイズアド」をわかりやすくご説明します。
1.スワイプ可能な複数の広告画像でアイデアや商品を紹介するショーケースアド
ショーケースアドは、スワイプ可能な複数の広告画像でアイデアや商品を紹介できる広告フォーマット(表示のされ方)です。ユーザーに合った情報満載の広告コンテンツを Pinterest 内で配信できます。ショーケースアドのスワイプ可能な複数の広告画像により、ユーザーにブランドについてさらに詳しく知ってもらえたり、複数の広告画像で商品やサービスの魅力を伝えたりすることが期待できます。
2.細かいパーソナライズを実現するクイズ機能のクイズアド
クイズアドは、Pinterest 上でユーザーに対してブランドのアイデアについて質問することで、さらに細かいパーソナライズを実現する機能です。最大3件の質問を設定可能で、ユーザーに楽しい体験を提供することができます。クイズアドでさらにパーソナライズされたアイデアを表示することで、ユーザーのホームフィードをより自分好みにすることができます。
3.Pinterestの今後の成長予想と運用者が考えるべき視点
他の広告では広告リンク→ランディングページ→購入画面という流れですが、Pinterest広告は、広告画像から購入画面へ直接遷移できるダイレクトリンクを活用することができます。そのため、購入するまでにかかるステップが最小限になり、ユーザーに発見から購入がスピーディーになりました。
そして、パーソナライズしてユーザーのフィードに表示される広告が最適化することで、Pinterest広告からショップで購入されるコンバージョンのケースが多くなります。そのため、今後もPinterest広告に新しい目が留まる広告フォーマットやアイデアをパーソナライズする機能などが増えると想定されます。
Pinterest広告では広告画像から購入画面へ直接遷移させることができるため、広告運用者はどのようにすれば、Pinterest広告上で、商品やサービスの魅力を伝えられるか考えながら、広告画像や広告フォーマットを設定していく必要があると思われます。
4.新たな EC プラットフォームとの連携、ユーザー向けの新機能「コラージュ」、代理店向けのビジネスマネージャ
その他、以下の情報も発表されました。
4-1.連携可能な EC として、Salesforce Commerce Cloud、 Adobe Commerce が追加
これまで連携可能な EC プラットフォームはShopify、Woo 等がありましたが、その幅がさらに広がりました。
4-2.Pinterest ユーザー向けの新機能「コラージュ」の紹介
広告だけにフォーカスするのではなく、エンドユーザーに向けても新たな楽しみを提供するPinterest の姿勢がうかがえます。
《コラージュ機能を使用すると、ピンから好きなアイテムをカットしてボードに保存したり、他のカットアウトと組み合わせたりしてお気に入りのアイデアのコラージュを作成するなど、すべてを 1 か所で行うことができます。》(Pinterest Presents 2023 注目のプロダクトニュース ❘ Pinterest Business より)
4-3.代理店の業務効率向上を支援するビジネスマネージャーツールの提供開始
《ビジネスマネージャーツールを使うと、これまで以上に容易に、代理店のポートフォリオやクライアントの企画を計画、開始、管理できます。
Pinterest アドを利用できる国・地域で、今秋以降に提供開始予定です。 》(Pinterest Presents 2023 注目のプロダクトニュース ❘ Pinterest Business より)
5.EC 向けの機能拡張に力を入れる Pinterest。EC 企業はどう付き合っていくべきか?
5-1.なぜ Pinterest は EC 向けの機能拡張に力を入れているのか?
Pinterest のコンセプトは、「ビジュアル探索ツール」です。ユーザーは「なにかいいアイデアがないか」「面白いモノ・コト」がないかなど、個人が持っている興味関心の枠を少しだけ拡げるツールとして、Pinterest を活用していることが多いです。
実際に私自身も「プレゼン資料でどんなデザインにしようか…」とか「いい髪型ないか…」「こういうテイストだけど違うシャツないか…」のように、「探索」を行うために Pinterest を利用しています。
こういったユーザー心理は、購買行動と非常に相性が良いと言われています。たとえば「クリスマスのプレゼントどうしようかな」といったシチュエーションで、新しい商品と出会うためにユーザーは Pinterest を開く、というイメージです。
その延長で、見つけた商品をピンに保存して比較・検討しながら、実際の購入に至る、という流れは自然だと言えます。Pinterest Presents 2023 でも「Discovery→Decision→Do」と表現されていました。
自身の特色を活かすため、Pinterest は、メーカーやブランド、リテールといった EC の広告主からマネタイズできるような事業構造にしているという背景があります。(2022 年 6 月からこの流れを本格化させるべく、以前 Google の決済・コマース担当のプレジデントを担っていた Bill Ready 氏が CEO に就任しました)
こういった背景から、Pinterest は EC 向けの機能拡張に力を入れ、また、今回のイベントのように、EC の広告主に向けた情報発信も積極的に行っているのだと考えられます。
5-2.EC 広告主は今後、どう Pinterest を活用していくべきか?
PInterest の場合、質の高い(エンゲージメントが高い)ピンをいかに増やし露出を広げるかというのが重要ですので、EC サイトの商品をピンとして一括掲載する無料機能「プロダクトピン」をお試しいただくのも一つの手かと思っています。投稿内容をいちいち考えることなくピンの数を一気に増やすことができ、非常に手軽です。
いま Instagram や TikTok に投稿しているアセットを Pinterest に横展開をしつつ、自社にデータを溜めていき、相性の良いコンテンツが見えたら、広告配信をする」などが現段階の付き合い方として最も良いのではないかと考えられます。
まずは「投稿をはじめてみて、自社と Pinterest の相性を探る」という方法が良いでしょう。
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