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今回はGoogle Marketing live 2019で発表されたGoogle広告の新機能、ファインド広告(英名:Discovery Ads)についてお伝えしていきます。

バナー画像と広告分を用いて広いターゲット層に広告を配信することができ、今後認知度向上やリマーケティングにおいて高い効果が見込めますので、是非ご活用下さい。

1.【最新】Google 新機能ファインド広告とは?

2019年にGoogle ディスプレイ広告のメニューの1つとして追加された、ファインド広告(英名:Discovery Ads)をご存知でしょうか?

以前はGoogle担当者が付いている一部のアカウントでしか利用できませんでしたが、遂に一般アカウントでも使用可能になったようです。ここでは、ファインド広告を始めるにあたり、必要となる基礎情報を解説していきます。

1-1.ファインド広告とは?

ファインド広告(ディスカバリー広告)とは、Googleが保有するサービスの中でも特にユーザー数の多いDiscover(Google Feed)、Youtube Home Feed、Gmailの広告枠に広告を配信できるディスプレイ広告サービスのことです。

上記の配信面にユーザーの検索履歴や動画視聴履歴、Webサイトの閲覧履歴などの情報に基づき、パーソナライズ化された関連性の高い広告をフィード形式で配信することが可能です。

1-2.Googleディスカバーフィードとは?

そもそも、今回広告を配信できるようになったGoogle Discover Feedとはどのようなものなのでしょうか。

Google Discover Feed は、Googleアプリを開くと表示されます。毎月10億人を超えると言われているアクティブユーザーが行き交うGoogle Discover Feedに広告を配信することで大幅にリーチを広げることが可能となります。

2.ファインド広告を実施するメリット

ファインド広告を実施するメリットは主に以下の3つです。

  • Google保有のデータを活用できる
  • 検索連動型広告でリーチできない層へのアプローチ
  • 先行者利益が得やすいフォーマット

それぞれ少し詳しく解説していきます。

2-1.Google保有のデータを活用できる

従来のほとんどのWeb広告では、cookieを用いてユーザー情報を広告媒体のシステムに転送し、その情報をターゲティングや機械学習に活用しておりましたが、昨今のcookie規制の拡大により、今までと同じようにデータを活用することが難しくなってきております。

そんな中ファインド広告では、ユーザーがGoogleアカウントにログインして利用するプラットフォームを利用しているため、Googleが保有しているユーザーの興味関心データ等を活用することができるます。このためターゲティング精度が高く、高いパフォーマンスを発揮しやすいです。

2-2.検索連動型広告でリーチできない層へのアプローチ

ファインド広告では、「カスタムオーディエンス」という機能を用いることで、「特定のキーワードで検索したユーザー」へのアプローチが可能です。関連するキーワードで検索したことがある=興味関心が強いユーザーへのアプローチとして非常に有効です。

カスタムオーディエンスという機能自体は他のフォーマットでも使用することが可能ですが、特定のキーワードで検索したユーザーをターゲティングする場合、Youtube広告やファインド広告においてのみ「Googleサービス内で」検索したことがあるユーザーが対象となります。

2-3.先行者利益が得やすいフォーマット

ファインド広告は検索連動型広告やディスプレイ広告と比較して新しいフォーマットです。そのため、まだ出稿している企業も少なく、先行者利益が得やすいと考えられます。

逆に言えば、今後ますます出稿する企業が増えてくると限られた広告枠に対して出稿したい企業が増えるため、競争が激化し、クリック単価等が高騰する可能性もあります。人生で一番若いのが今日であるのと同じように、今を起点にした時間軸で最も競合が少ないのは今なので、「今」始めることで大きなメリットを享受できると考えられます。

3.気をつけるべきポイント

続いては注意しておきたいポイントについてご紹介します。ポイントは2つです。

3-1.ユーザーの行動導線が変わる

今までの検索画面ではGoogleのロゴと検索窓だけがトップページに表示されるだけのシンプルなデザインでした。そのためユーザー自身検索行動を実施する際迷いなく検索キーワードを入力し、目的の情報を手に入れることができていました。

しかし今後「ディスカバー フィード(Discover Feed)」目的でGoogleトップページを訪問したユーザーが、そこで獲得した情報に興味関心をいだき、TOPの検索窓経由で検索・購買に至るなど、新たな検索行動パターンが生まれる可能性が高いです。

購買行動の型が「AISAS」から「AIDMA」変化したのと同じく、今後も新たな行動モデルの型が生まれるという認識を常に持っておきましょう。

3-2.オーディエンスターゲティングが重要に

検索画面に限りなく近い面に広告を出稿することはできるものの、ニーズが潜在的な層にリーチすることになるため、事前の広告設計が重要になります。

  • 「Gmail」 ターゲット:ビジネスマン、商材:BtoB系商材、求人系商材(転職・新卒)
  • 「Discover Feed」 ターゲット:特定のペルソナ、商材:全般
  • 「YouTube Home Feed」 ターゲット:潜在層、商材:セミナー集客(オプトイン目的)

  ※直接的な成果ではなく、認知アップ施策として実装するなど。

YouTube、Discoverfeed、Gmailとで、ユーザーの潜在度合いや刺さりやすいクリエイティブは異なるため、1つのキャンペーンで以下3つの面に広告を出せるものの、広告を出稿する面それぞれに沿ったターゲティング設計が必要になるでしょう。

4.ファインド広告の設定方法

1.管理画面の「+」をクリックし、「新しいキャンペーンを作成」を選択します。

2.キャンペーンの目標を選択します。

  • 販売促進
  • 見込み顧客の獲得
  • ウェブサイトのトラフィック

こちらの3種類、あるいは「目標を設定せずにキャンペーンを作成する」を選択して作成ができます。

3.キャンペーンタイプで「ファインド」を選択します。

4.キャンペーン名や入札単価、予算などを設定します。入札単価は「目標コンバージョン単価の設定」、「コンバージョン数の最大化」から選択可能です。

5.広告グループ名、オーディエンス、ユーザー属性を設定します。

4-1.クリエイティブの作成方法

ファインド広告は「ファインド広告」「ファインド カルーセル広告」の二種類のフォーマットから選択できます。

〇ファインド広告

ファインド広告は横長、もしくはスクエアの画像1枚と広告文を組み合わせた形式の広告です。設定した広告文、画像から高い成果が見込める組み合わせが自動的に表示されます。

種別説明文字数(半角)入稿可能数
URL広告をクリックしたユーザーに表示されるページです。1個
広告見出し広告に表示される最初の行です。表示される広告見出しの長さは、見出しが表示される場所によって変わります。40文字以内5個まで
説明文広告文を追加することで、追加の説明や詳細情報を表示できます。広告のサイズやフォーマットによっては表示されません。90文字以内5個まで
会社名会社名は、お客様の会社またはブランドの名前です。特定のレイアウトでは、会社名が広告文に表示されることがあります。25文字以内1個
行動を促すフレーズのテキスト「今すぐ適用」「今すぐ予約」「お問い合わせ」「ダウンロード」など12個の行動を促すフレーズからCTAを選択可能です。

行動を促すフレーズのテキストはデフォルトでは自動設定になっていますが、アプリダウンロード目的であれば「ダウンロード」、商品の販売目的であれば「今すぐ予約」「今すぐ購入」など、目的に合った行動を促すフレーズを設定することでより高い成果が期待できます。

〇画像

素材最小画像サイズ最大ファイルサイズ入稿可能数
横長(必須)横縦比 1.91:1 、600×314
※推奨:1200×628
5MB20個まで
スクエア(任意)横縦比 1:1、300×300
※推奨:1200×1200
5MB20個まで
ポートレート(任意)480 x 600以上(縦横比4:5)
※推奨:960 x 1200
※YouTubeに表示されないことに注意
5MB20個まで
スクエアロゴ(必須)横縦比 1:1、1200×1200のみ150KB5個まで

〇ファインド カルーセル広告

ファインドカルーセル広告は、カタログのように商品を一気に複数見せたり、紙芝居のようにストーリーを作って商品の魅力を伝えたりすることができます。カルーセルカード外とカード内それぞれに異なるURL、見出しを設定可能です。

画像、広告見出し、URL、行動を促すフレーズのテキストを組み合わせたセットです。1つの広告に2~10枚設定できます。

各カード毎に見出しやURL、行動を促すフレーズのテキストの設定が可能です。URLのページ内容や商品に合わせて設定しましょう。

〇広告文

種別説明文字数(半角)入稿可能数
URL広告をクリックしたユーザーに表示されるページです。表示される広告見出しの長さは、見出しが表示される場所によって変わります。1個(1つのカードに1個)
広告見出し広告に表示される最初の行です。40文字以内5個まで(1つのカードに1個)
説明文広告文を追加することで、追加の説明や詳細情報を表示できます。広告のサイズやフォーマットによっては表示されません。90文字以内5個まで
会社名会社名は、お客様の会社またはブランドの名前です。特定のレイアウトでは、会社名が広告文に表示されることがあります。25文字以内1個
行動を促すフレーズのテキスト「今すぐ適用」「今すぐ予約」「お問い合わせ」「ダウンロード」など12個の行動を促すフレーズからCTAを選択可能です。

広告見出しと説明文は表示しきれない場合、末尾が省略されるので重要な内容はできる限り前半に記載しましょう。また、見出しは説明文が省略されて単独で表示される場合があります。見出しだけでも意味が通じるようにしておくのがオススメです。

〇画像

素材最小画像サイズ最大ファイルサイズ入稿可能数
横長横縦比 1.91:1 、600×314
※推奨:1200×628
5 MB1つのカードに1個
スクエア横縦比 1:1、300×300
※推奨:1200×1200
5 MB1つのカードに1個
スクエアロゴ横縦比 1:1、144×144
※推奨:1200×1200
150 KB1個

1つのカードに横長とスクエアの2種類のサイズを設定可能です。どちらかのサイズの画像があれば配信可能ですが、全てのアスペクト比が揃っている必要があります。

また、カードは設定した順に表示されるため、規則性を持たせたい場合や目立たせたいカードがある場合は順番に注意して設定しましょう。

4-2.ファインド広告で気を付けたいポイント

ファインド広告をで成果を出すために知っておきたいポイントを2つご紹介します。

〇ユーザー体験を損なう画像はNG

ファインド広告はメディアのコンテンツに溶け込んだ形でユーザーに見られることを目的としています。そのため、たとえば以下のようなユーザーに不快感や誤解を与える画像は質が低いとみなされ、広告が不承認となることがあります。

受けねらいのテキストや挑発的なコンテンツ、不快なテーマを含む画像、不適切なイラスト、トリミングが不適切な画像、自撮り写真

クリック可能なテキストやボタンなどの行動を促すフレーズ、またはそれらを模倣したような要素(クリック可能かどうかを問わず)が含まれる画像

その他の例は以下にまとまっているので、一通り確認することをおすすめします。

参考:Discovery ads creative guidelines – Google Ads Help

〇他のキャンペーンで成果の高いオーディエンスを重視する

他のプロダクトにも共通していることですが、他のキャンペーンで高い成果の出ているオーディエンスは良い成果を出せる可能性が高いので、積極的にターゲティングしましょう。

ファインド広告にカスタム インテント、カスタマー マッチ、リマーケティング、類似ユーザーを追加すると、コンバージョン率は 81%上がり、コンバージョン単価は 25%下がります。

引用元:Grow your business with Discovery campaigns – Google Ads Help

特に獲得目的のキャンペーンを配信する場合は、上記のGoogle 広告の最適化ガイドに記載されているような既存の顧客、ウェブサイト訪問者やその類似ユーザーなど、コンバージョンする可能性が高いオーディエンスから試すことをオススメします。

〇機械学習を促進するために十分な予算を充てる

1 日の平均予算として目標コンバージョン単価の 10 倍以上の金額を設定し、少なくとも 40 件のコンバージョンが発生するまでキャンペーンへの変更を控える

引用元:Grow your business with Discovery campaigns – Google Ads Help

上記のGoogle 広告の最適化ガイドに記載されているように、最適化に必要なデータ(コンバージョン40件程度)が得られるまでは極力キャンペーンに変更を加えないことが推奨されています。可能であれば目標コンバージョン単価の10倍以上の予算を確保しておくとスムーズです。

5.まとめ

ファインド広告は、cookie規制のなかで広告成果を上げるために必須と言っても過言ではないフォーマットです。

「成果が出なかったら施策を停止する」というよりは、「成果が出るまで施策を打ち続ける」というマインドで、長期的に実施をしていくことが重要です。実際の運用についてご興味を持たれた方はぜひお問い合わせください。

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