【東証プライム企業も多数利用!】最先端のSNSマーケティングツール「Tofu Analytics」、「InstantWin」とは?

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Xの製品責任者ニキータ・バイアー氏は2026年7月15日午後9時44分(米国時間)、自身のXアカウントで新しい広告プロダクト「Mentions Boost(メンションブースト)」を発表した。自社ブランドについて第三者が自発的に投稿した「言及(メンション)」を、ブランド側がお金を払って拡散できるようにする仕組みだ。投稿を書いたのはブランドではなく、あくまで一般ユーザーだが、その投稿の表示範囲を広げる権利をブランドが買えるようになる。現時点ではPremium Business加入者向けの先行提供で、日本語での解説記事はまだ見当たらない。本記事では発表内容と実務上の論点を整理する。

クチコミ・体験談を広告的に活用する発想自体は目新しくないが、投稿を書いた本人の同意や関与を前提にしない設計を打ち出した点で、既存の広告手法とは一線を画す。企業アカウント運用者にとっては、いずれ日本語圏にも波及しうる論点として、早い段階で仕組みと課題を押さえておく価値がある。

Mentions Boostとは何か

Mentions Boostは、あるユーザーがブランド名やアカウントに言及した投稿(メンション投稿)を、そのブランドがお金を払ってブーストし、より多くの人に届けられるようにする広告プロダクトだ。バイアー氏は発表投稿で「私の大きな買い物の多くは、Xで読んだ体験談がきっかけだった」と述べ、「本物の会話こそがXを最も信頼できる情報源にしている」とコンセプトを説明している。

ブランド側は投稿を書いたり発注したりするわけではない。すでに存在する、自社について好意的に触れている投稿を見つけ、その拡散にお金を払うだけだ。予算と掲載期間を設定し、独自のCTAボタンや遷移先URLを追加できる点は、通常の広告キャンペーンに近い操作性になっている。

対象はPremium Business加入者限定

Mentions Boostは、まずX Premium Businessのサブスクライバー向けに提供が始まった。Premium Businessは企業・法人向けの上位サブスクリプションで、報道によれば基本プランで月額200ドルからとされる。バイアー氏は「Premium Businessアカウント向けに利用可能になった。今後さらにアップデートを予定している」と述べており、他のプランやサブスク非加入の広告主への展開時期は明言されていない。

Xの「Mentions Boost」がユーザーのクチコミ投稿を広告として配信する仕組みを示した図解
「Mentions Boost」がクチコミ投稿を広告化する仕組み

「投稿者に報酬は支払われない」という明確な回答

発表直後、最も注目を集めた論点は「ブーストされた投稿を書いた本人にお金が入るのか」という点だった。マーケティングライターのジャック・アップルビー氏が「投稿者は報酬を得られるのか」と直接質問したのに対し、バイアー氏は「いいえ。そうすると人々が嘘をつくようになる。ここでの推薦(レコメンド)を信頼できるものにしたい」と明確に否定した。

投稿者に報酬を払ってしまうと、実際の体験に関係なく好意的な投稿を書くインセンティブが生まれ、メンション投稿が本来持つ「頼まれていない・お金をもらっていない熱量」という価値そのものを損なう、という理屈だ。裏を返せば、ブースト対象になった投稿は形式上「広告」に近づくが、投稿を書いた本人はそのことに気づかないまま拡散されている可能性がある、ということでもある。

未解決のまま残っている懸念点

発表後の返信欄では、実務に関わる複数の疑問が指摘され、2026年8月時点でXから明確な回答は示されていない。

・自分の投稿がブーストされたとき、投稿者本人に通知が届くのかどうか
・ブーストされた投稿に、通常の投稿と見分けがつくラベル表示があるのかどうか
・投稿者側にブーストを拒否する手段(オプトアウト)があるのかどうか
・Mentions Boostを利用しないブランドの投稿が、アルゴリズム上不利に扱われることはないか

バイアー氏は発表文で「ユーザーに対して透明性のある設計にした」としているが、その「透明性」が具体的に何を指すのかは明言していない。イラストレーターのカイム・シムチャ氏や別のユーザーからも、通知の有無や同意の要否について直接的な質問が寄せられたが、スレッド内での回答は確認されていない。

既存の「Boost」機能との違い

Xには以前から、Premium加入者が自分自身の投稿にお金を払ってタイムライン上での表示を優先させる「Boost」機能が存在する。日本語でも解説記事がすでに複数あるこの既存機能は、あくまで「自分の投稿」を自分でブーストする仕組みだ。

これに対しMentions Boostは、「他人が書いた、自社について言及した投稿」をブランドがブーストする点が根本的に異なる。自社が発信していないコンテンツを広告的に活用できるという意味で、既存のBoostより一歩踏み込んだ製品だ。ユーザーからは「既存のBoost自体の使い勝手をもっと透明で柔軟にしてほしい。試したが物足りなかった」という声も寄せられており、バイアー氏は「具体的に何を改善すべきか教えてほしい、そこに力を入れて投資している」と直接反応している。

【企業アカウント運用者向け】日本の運用担当者が今から考えておきたいこと

Mentions Boostは現時点でPremium Business限定・海外先行の機能だが、日本のX運用担当者にとっても他人事ではない論点を含んでいる。

「良いメンションを見つける」習慣を今のうちに作っておく
Mentions Boostが日本でも使えるようになった場合、真っ先に必要になるのは「ブーストする価値のある好意的なメンション投稿」をリアルタイムで見つける体制だ。エゴサーチや自社名でのX内検索を定常的に行い、良質な口コミ投稿をストックしておく運用を、機能の展開を待たずに始めておくと、実際に使えるようになったときの立ち上がりが早い。

「投稿者への配慮」を自社ルールとして先に決めておく
Xが投稿者への通知・報酬を提供しない設計を選んだ以上、ブーストするかどうかの判断を各ブランドの倫理観に委ねる形になる。無断で第三者の投稿を広告に転用することへの反発リスクも考えられるため、実際に導入する際は「投稿者に一声かける」「本人が嫌がる可能性がある投稿は避ける」といった自社ルールを、機能任せにせず事前に決めておく方が安全だ。

既存の広告ポリシー変更ともあわせて運用を見直す
Xは2025年にURLを含む広告配信を制限するなど、広告ポリシーの変更を続けている。Mentions Boostのような新しい広告プロダクトが出るたびに個別対応するのではなく、X広告全体の運用ルールを定期的に棚卸しする体制を作っておくと、今後の変更にも対応しやすくなる。予算やCTA・遷移先URLを柔軟に設定できる設計は、既存のプロモツイートに近い運用感覚で扱える可能性が高く、広告運用担当者にとっては習得コストが比較的低い機能になりそうだ。

なぜこのタイミングで発表されたのか

Mentions Boostの背景には、Xの広告収益をめぐる事情がある。報道によれば、Xの年間広告収益は2021年の約24億3,000万ドルから、2025年には約12億5,000万ドルまで落ち込んだと推計されている。同社は2026年に入ってから、AIを使ったブランドセーフティ評価の導入や広告主向け資料の配布など、広告主の信頼回復に向けた取り組みを重ねてきた。Mentions Boostも、この「広告主に選ばれ直す」ための一連の施策の延長線上にある製品と位置づけられる。

バイアー氏は同じ日の別の投稿で、開発に関わった5名(Sandeep Rao氏、Mohit Bhatia氏、Adrian氏、Zach Warunek氏、Ace Abraham氏)の名前を挙げ、プロダクト自体には広告畑ではない自身も直接関わりたかったと説明している。発表投稿は公開から短時間で50万回以上表示され、4,300件超のリポスト、600件超の返信を集めるなど、反応の大きさそのものが今回のプロダクトへの関心の高さを示している。

よくある質問

Q. ブーストされた投稿には広告である旨の表示が出る?
A. 2026年8月時点の公開情報では明言されていない。バイアー氏は「ユーザーに対して透明性のある設計」としているが、具体的なラベル表示の仕様は公表されていないため、今後の公式情報を確認する必要がある。

Q. 悪意のある競合が自社の悪い評判を書いた投稿もブーストできてしまう?
A. 仕組み上は「自社について言及した投稿」が対象とされているため、ネガティブな内容を無関係な第三者が拡散するリスクは低いと考えられるが、どの投稿を選べるかの詳細な条件は公式には整理されていない。この点も含め、今後のヘルプページ公開を待って正確な仕様を確認したい。

Q. すでにX Premium Businessに加入していれば日本からも使える?
A. 現時点の報道はPremium Businessという契約プランを対象にしたものであり、地域別の提供状況までは明らかにされていない。管理画面上に機能が表示されるかどうかは、実際にログインして確認するのが確実だ。

日本でいつ使えるようになる?

2026年8月時点の公開情報では、日本を含むPremium Business以外への展開時期は明らかにされていない。X(旧Twitter)は過去にも、Premium+限定だった「Articles」機能をPremium全体に開放するなど、上位プランから段階的に機能を広げるパターンを繰り返してきた。Mentions Boostも同様に、まず海外のPremium Businessユーザーの反応を見ながら、対象プランや地域を広げていく可能性が高い。日本語のヘルプページや料金体系が公開され次第、確認しておきたい。

まとめ

Mentions Boostは、ブランドが「書いていない・発注していない」第三者の好意的な投稿を、お金を払って拡散できる新しい広告プロダクトだ。投稿者への報酬は意図的に設計されておらず、通知やラベル表示、オプトアウトの可否など、実務上の疑問はXから明確に答えられていない。現時点ではPremium Business限定の先行提供だが、日本の運用担当者は、良質なメンション投稿を見つける体制づくりと、投稿者への配慮に関する自社ルールの整備を、機能が実際に使えるようになる前から始めておく価値がある。

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出典

X’s Mentions Boost lets brands pay to amplify unpaid customer praise(PPC Land, 2026年7月18日)
X offers Mention Boosts to Premium Business subscribers(Social Media Today, 2026年7月)

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