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メルマガのクリック率は、メルマガのKPIの1つで、メルマガから次の施策へとつなげる要となる重要な数値です。メルマガのクリック率を高めるには、「リンクの設置場所」や「装飾方法」などのメルマガの構成だけではなく「何をクリックしていただくか」を考えることが大切です。
この記事では、指標となるメルマガクリック率の平均値や、メルマガのクリック率が高まる要因と、継続的に数値を高める工夫をご紹介します。
1.メルマガクリック率の概要と平均クリック率
メルマガのクリック率とは、メルマガ配信数のうち、メルマガ内のリンクがクリックされた数の割合のことです。メルマガのクリック率を、クリックスルー率(CTR)と呼ぶこともあります。
メルマガのクリック数は、メール配信ツールやマーケティングオートメーション、WEB解析ツールなどで計測できます。
1-1.メルマガクリック率の平均値
BtoBマーケティングにおいて、メルマガの平均クリック率は、およそ0.8%~1.5%と言われています。
クリック率や開封率は、業種や業界によって変動します。Get Response社が発表したデータによると、業界別のクリック平均値は以下の通りです。
小売り | 2.69% | 出版 | 4.29% |
金融 | 3.22% | テクノロジー | 2.51% |
レストラン | 2.99% | 旅行 | 1.61% |
健康 | 3.01% | 自動車 | 2.35% |
デジタルマーケティング | 1.66% | 教育 | 1.96% |
非営利団体 | 3.60% | 不動産 | 2.42% |
1-2.メルマガクリック率の算出方法
メルマガクリック率とは、メルマガに記載されたリンクがクリックされた割合を指します。メルマガクリック率は、クリック数をメルマガ配信数で割ると求められます。
2.メルマガの「開封率」とは
開封率とは、一斉配信したメルマガを「どの程度の割合のユーザーが開封しているのか」を表した指標です。
〇開封率の算出方法
開封率は(開封数÷メール到達数)×100(%)という計算式で算出します。
たとえば、メール到達数が1,000件、開封数が200なら、(200÷1,000)×100(%)で開封率は20%となります。
〇開封率がわかる仕組み
開封率は、「メルマガに設定した画像が表示されたかどうか」で計測します。画像を使用するため、配信するメルマガはHTML形式であることが必須です。テキストメールやフィーチャーフォン向けのデコレーションメールでは開封率を計測することができません。
3.メルマガのクリック率を高める方法とは
ではどうすればクリック率を高めることができるのでしょうか。具体的な方法をいくつかご紹介します。
3-1.ウェブサイトとデザインを揃えよう
「このメールはどこから届いたのだろう?」 読者がそう思ってしまっては、次のアクションに繋がりにくくなります。先ずは皆さんの自社サイトやブランドデザインとメルマガのデザインが統一できているか確認しましょう。具体的には、メルマガの冒頭に企業やブランドのロゴを挿入するのがシンプルかつわかりやすい方法です。
3-2.クリック箇所がひとつなら、1カラムレイアウトにしよう
読者の行動をきちんと考えたレイアウトは、クリックまで導いてくれます。例えば「会員登録を促す」、「予約を促す」など読者にひとつのアクションを実行させる場合は、1カラム(一列)のレイアウトを使用しましょう。なぜならメルマガはシンプルであることが重要だからです。メルマガは短ければ短い方が良いと言われています。メルマガは、さまざまなタイプのデバイスで、忙しい人でもいつでも読むことができます。スマホが浸透して以降、読者は常に注意散漫な状況にいます。そういった読者のためにも何が最も重要かを明確にし、クリックが簡単に実行できるように心がけましょう。
3-2-1.メルマガのクリック箇所はひとつが良い?
Marketing Sherpa社は「メルマガのクリックできる数を4から1に減らすことでクリック率を42%増やした」という調査結果を報告しています。他の調査でもメルマガのリンク先を1つのみにすることでクリック率を17%向上させたという結果がわかっています。これらの調査からメルマガのリンク先は一つの方が望ましいとも考えられますが、もちろん、たくさんの商品を並べる必要がある場合、そうした方が読者にメリットがある場合はそうすべきです。その場合は2列以上のレイアウトが最適です。それでもシンプルさは常に心がけましょう。
3-3.CTAボタンを活用しよう
クリックを促す場合、CTAボタンをうまく活用しましょう。HTMLメールを受信した時、ほとんどのメールクライアントのデフォルト設定では画像が表示されません。そのため、画像を用いてクリック用のボタンを配置している場合、読者は開封時にそれを見られない可能性があります。CTAボタンは画像ではないので非表示なるケースは稀ですし、綺麗に作り込むことができます。レスポンシブ・デザインを用いればPC,スマホいずれのデバイスでも最適な大きさで表示が可能です。
3-4.画像を使って綺麗なレイアウトにしよう
ある米国の企業が5,000以上のメルマガキャンペーンを分析した結果、画像のあるキャンペーンは画像のないキャンペーンよりもクリック率が42%高いことがわかりました。 また、HubSpot社の調査によると、回答者の65%が画像を含むメルマガを好むのに対して、テキストのメルマガを好むと答えた回答者は35%となりました。やはり、広告などの他のキャンペーンと同じようにリッチな表現であればあるほど、その訴求に合致した消費者にはきちんと伝わるということですね。もちろん送る相手が望む情報を含んだ画像でないと効果は少ないことは言うまでもありません。大事なのは読者が期待する内容を送ることです。
3-5.画像にALTテキストを入れよう
画像つきのメールの方が好まれクリックされやすくなるものの、ほとんどのメールクライアントのデフォルト設定は、画像が表示されないようになっています。そのため画像に『ALT(代替)テキスト』を追加しておくことでその対策ができます。この『ALTテキスト』は、画像が表示されていない場合に表示されるので、それが何かを伝えることができます。
3-6.希少性、限定性を打ち出して動機を高めよう
訴求内容に希少性を持たせることはキャンペーンでよく使われる方法です。期間限定、人数限定といった訴求によって、読者にアクションさせる動機を与えてクリック率を高められます。
ただし、当然、読者が特に必要としていないものは限定であろうと興味をそそられないでしょう。先ずはメルマガ登録フォームでそういった訴求を行ってリスト数を増やすことも一つの手段です。そして訴求内容別にリストを分割して、それぞれのニーズに合った訴求を行いましょう。
3-7.動画コンテンツをつかおう
動画コンテンツは、視覚と聴覚を使った記憶に残る情報伝達手段として、ウェブマーケティングで大きな役割を担いつつあります。メルマガにおいても、読者に対してより深い理解を促す効果的なツールとして大きく貢献するケースがあります。
動画コンテンツを用いると以下のようなメリットがあります。
- 短時間に内容をわかりやすくユーザーに伝えることができる。
- より印象が強まり、認知度を高めやすい。
- 安心して商品・サービスを購入できる。
3-8.モバイル最適化ができているかチェックしよう
モバイルでのメルマガの開封率は、2011年から2014年の4年間で500%増加したといわれています。キャンペーンモニター社は調査の結果、2010年から2015年の間に、モバイル端末でのメールの開封率は30%増加したと発表しました。また同調査では、「モバイルで開封した読者がPCで2回目に開くと、クリック率が65%高まる」という興味深い内容も発表されています。つまり「モバイルとPC、両方で開く読者がいること」、「その読者は興味を持ってくれていること」を認識すべきということでしょう。
3-8-1 レスポンシブ・デザインは効率的なモバイル最適化の手段
『レスポンシブ・デザイン』を採用すれば、この事実へ最も簡単に対応できます。PCでもモバイルでもシンプルにわかりやすく、クリックへ導くようなレイアウトを意識して、数を増やしましょう。
3-8-2 モバイルでのボタンの大きさを確認しよう
スマートフォンで閲覧した際にリンクを挿入したボタンが45~57ピクセルより大きくなっていることを確認しましょう。MITの調査によると、成人人差し指の平均サイズは1.6~2cmで、これをモバイルデバイスに直すと45~57ピクセルだからです。
3-9.テキストメールもキレイにつくろう
テキストメールは過去の産物ではありません。会社のドメイン宛に届ける場合、その企業の規定によってHTMLメールを受け取らない設定になっているケースも見受けられます。そのような場合、代替えのテキストメールが届く『マルチパート配信』を行うことで、HTMLメールを見ることができない環境の読者にもしっかりと訴求ができます。
テキストメールも基本的にはHTMLメールと同様で、何を伝えたいか、何をしてほしいのかを極力シンプルに記載しましょう。
3-10.テストメールでしっかりチェック
最終的にメール送信の準備が整ったら、最後に「メールがあなたの思う通りに見えるかどうか」を確認することを習慣にしましょう。当社のWiLL Mailのようなメール配信ツールでは、PC、スマートフォンそれぞれのデバイスでの見栄え、HTMLメール、テキストメールメルマガの見栄えをプレビューできます。
実際に送信する前にテスト送信をして、これまで設定したことが正しく動作することを確認する必要があります。このテストメール送信をメルマガ作成プロセスの最終ステップとして組み込むことを忘れないようにしましょう。
4.まとめ
メルマガ配信を続けていると、クリック率が下がってしまうことはあり得ます。そういった場合は、これらの改善ポイントが行われているかをチェックしてみてください。細かいポイントも述べましたが、最も大事なのは「適切なターゲットに対して、適切で魅力的な内容を送れているかどうか」です。
開封率の低迷に悩んでいるご担当者様は、件名をブラッシュアップするなど着手しやすい部分から改善してみてください。
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