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Instagramの利用規約が2020年12月20日に更新されます。instagramユーザーには、次のようなメールが届いているかと思います。
《このたび、Instagram利用規約につきまして、明確化のため内容を一部改定することになりましたのでお知らせいたします。改定後の利用規約では、Instagramで許可されていることおよびInstagramのサービスの仕組みに関する記述がわかりやすくなります。改定後の利用規約は2020年12月20日から有効になります。この日以降にInstagramアプリをご利用いただいた場合は、改定後の利用規約にご同意いただいたものとさせていただきます。》
この中に、「Instagramで許可されていることおよびInstagramのサービスの仕組みに関する記述がわかりやすくなります。」という一文があります。
このような利用規約の変更点は、企業アカウントを運用されている方であれば気になる事項ですよね。実際どう変わったのか、以下にまとめてみましたのでご参考にしてください。
(ちなみに、Facebookの利用規約も今年10月22日に更新されています)
1.インスタグラムの利用規約
《Instagramへようこそ!
この利用規約(以下「本利用規約」)は、弊社が(本利用規約ではない)別段の利用規約が適用される旨を明示している場合を除き、Instagramのご利用に適用されるものであり、Instagramサービス(以下「サービス」)に関する情報の概要を下記で提供しています。Instagramアカウントを作成する場合、またはInstagramをご利用になる場合は、この規約に同意していただきます。Meta利用規約は本サービスに適用されません。
Instagramサービスは、Meta Platforms, Inc.が提供するMeta製品の一つです。したがって、この利用規約は、利用者とMeta Platforms, Inc.の間の合意を構成します。》
Instagram利用規約(https://help.instagram.com/581066165581870/?helpref=hc_fnav)
はじめに消費財などについている取扱説明書と同じようにインスタグラムにも「この様に使ってください」「こういう使い方はしてはいけません」ということを書かれているのが利用規約になります。
そして利用規約は、利用するにあたって利用者に同意しているとみなされます。そのため、現在インスタグラムを利用している人は全て利用規約に同意して運用をしているという前提に置かれています。
それなのに利用規約違反のペナルティをくらって「知りませんでした」では済まないので詳しくみていきましょう。
Instagram利用規約
利用者による誓約
インスタグラムを利用しているユーザーはこれから紹介していくことに誓約しているとみなされます。よく理解できる様にわかりやすく解説をつけますので頭に入れておきましょう。
1-1.Instagramを利用できる方
《13歳以上であるか、または自国でInstagramを利用できる法定年齢に達していること。》
意外と知られていないのがこの年齢制限です。インスタグラムは13歳以上、つまり中学生以上の年齢だけが利用することを想定しており、また13歳未満は使用していないという誓約をしています。
そのため、お子様にスマートフォンを使わせている保護者様は13歳未満であるにも関わらずインスタグラムを利用していたら注意をしてください。
これにはインスタグラムがいじめや嫌がらせに発展しないための処置の一つです。
《法令違反や弊社のポリシー違反を理由として、過去にアカウントを停止されたことがないこと。》
法令違反などで過去にアカウントが停止されたことがあるユーザーは新しくアカウントを作ってインスタグラムを利用することも禁止しています。
《性犯罪者でないこと。》
インスタグラムではヌード画像の投稿も禁止されています。性犯罪にユーザーが巻き込まれない様に運営からは念を押していますので、性犯罪を起こした過去があるユーザー、インスタグラムを見ていると性犯罪を犯してしまいそうな方は利用しない様にしましょう。
Instagram利用規約
1-2.Instagramで禁止されている行為
インスタグラムを安全なサービスにするために誓約にはユーザーに以下の行動を禁止しています。これらの禁止行為をしてしまった場合はペナルティを受けるので絶対に行動しないでください。
《他人へのなりすましや不正確な情報の提供は禁止されています。
Instagramでは、利用者ご自身の身元を開示していただく必要はありませんが、弊社に対しては、正確かつ最新の情報(登録情報を含む)を提供していただく必要があります。他人へのなりすましは禁止します。また、本人から明示的な許可を得ない限り、他の人のアカウントを作成することはできません。》
インスタグラムは実名で登録、運用する必要はありませんが、登録の際に必要な情報は必ず正確なもの入力してください。存在しない情報や、他人の情報を使ってなりすましなどを行うことは禁止されています。
よく芸能人になりすましたり同級生になりすまして投稿をしている人がいますが、インスタグラムがなりすましと判断したらすぐさま削除されてしまいます。また、なりすまし行為は法律的に処罰を食らう可能性があるので絶対になりすまし行為はしないでください。
《不正な、誤解を招くおそれのある、または詐欺的な行為を行うことや、違法または不正な目的で何らかの行為を行うことは禁止されています。》
ネットで詐欺商材を売り付けたり、不正に個人情報を入手する行為を禁止としています。これらはインスタグラムを脅威的なものにしないために運営は排除しています。
《不正な方法を用いて、アカウントの作成、情報へのアクセス、または情報の取得を試みることは禁止されています。
これには、弊社から明示的な許可を得ることなく、自動化された手段を用いてアカウントを作成したり、情報を取得したりする行為が含まれます。》
不正に他人へのアカウントにログインすることや、個人情報などの取得することも禁止行為です。また、自動化で大量にアカウントを作成する業者行為なども禁止となっています。
逆に不正ログインされないためには、読まれにくいパスワードに設定したり、他人にインスタグラムのログイン情報を教えないことが第一です。
《ご自身のアカウント(ユーザーネームを含む)の一部分の購入、販売または譲渡を試みること、また他のユーザーのログイン認証もしくはバッジの募集、取得または使用を試みることは禁止されています。》
アカウントの売買をしているサイトも存在していますが、そちらを利用することも個人的にアカウントを売買や譲渡を試みることも禁止です。
企業などが1からフォロワーを集めるのが手間だからと言ってフォロワーが多いアカウントを購入して運用を始めるという話を耳にしたことがありますが絶対にやめましょう。アカウントを削除されても文句は言えません。
《個人情報や秘密情報を投稿したり、知的財産などの他者の権利を侵害したりする行為は、禁止されています。》
他人の投稿やネットから拾ってきた画像などを投稿して著作権侵害や知的財産権侵害などしない様にしましょう。
インスタグラムでは自分が撮った写真を使うことが一番安全です。
《弊社から事前に書面による許可を得ることなく、ドメイン名やURLを自分のユーザーネームに使用することは、禁止されています。》
Instagram利用規約
1-3.利用者の許可
《弊社が利用者のコンテンツの権利の帰属を主張することはありませんが、利用者はコンテンツを使用するためのライセンスを弊社に付与します。
利用者がそのコンテンツについて保有する権利に変動が生じることはありません。弊社は、利用者がサービス上で、またはサービスを通じて投稿するいかなる利用者のコンテンツについても、その権利の帰属を主張しません。 ただし、利用者がサービス上で、またはサービスに関連して、知的財産権の対象となっているコンテンツ(写真や動画など)をシェア、投稿またはアップロードする場合、利用者は、弊社が(利用者のプライバシー設定およびアプリ設定に沿って)利用者のコンテンツをホスト、使用、配信、変更、運営、複製、公演、公開あるいは翻訳し、また派生作品を作成する非独占的、使用料なしの、譲渡可能、サブライセンス可能な全世界を対象としたライセンスを付与するものとします。このライセンス付与は、利用者がコンテンツやアカウントを削除することにより、いつでも終了させることができます。ただし、利用者が他の人にシェアしたコンテンツであっても、その人が削除していないものについては、継続して表示されます。》
インスタグラムに投稿した写真は投稿したユーザーにコンテンツの権利があるのは変わりはないのですが、インスタグラム側にそのコンテンツを使用、配信、変更、複製などのライセンスを付与したものとみなされます。
通常のアカウントでしたらさほど気にすることはありませんが、極秘にしたい写真などは投稿しない様にしましょう。この付与したライセンスを無くしたいときは投稿を削除するだけで大丈夫です。
《利用者のユーザーネーム、プロフィール写真、およびアカウントや広告、スポンサー付きコンテンツとの関係やこれらに対するアクションに関する情報の使用許可
利用者は、弊社が利用者に対していかなる謝礼を支払うことなく、フォローしているまたは関わりを持っているアカウント、広告、クーポン、その他Facebook製品で表示されるスポンサー付きコンテンツに並べて、あるいは関連して、次の事項を表示することを弊社に許可するものとします。利用者のユーザーネーム、プロフィール写真、およびアクション(「いいね!」など)または交友関係やつながり(フォローなど)に関する情報。例えば、利用者が、Instagramに有料広告を表示するブランドが作成したスポンサー付き投稿に「いいね!」をした場合、これを表示する場合があります。その他のコンテンツ上のアクションやその他のアカウントのフォローと同じく、スポンサー付きコンテンツ上のアクションとスポンサー付きアカウントのフォローは、当該コンテンツやフォローを見ることを許可された人に対してのみ表示されます。弊社は、利用者の広告設定を尊重します。》
ユーザーが興味、関心を持つであろうスポンサー付きコンテンツを表示することを許可するものとされています。つまりダイナミック広告と呼ばれるユーザーが興味を持つ広告を表示しますということを明言しています。
また、そのスポンサー付きコンテンツに行ったいいね!などを表示する可能性があることを示唆しています。
言い換えれば、インスタグラムで広告を消して利用することはできませんということです。
《利用者は、サービスに関するアップデートが利用者のデバイスにダウンロードおよびインストールされることに同意します。》
利用者は常に最新のアップデートされたアプリを利用することを想定して運営をするので、アップデートしないで起きた不具合には関係ないということを示しています。
Instagram利用規約
2.今回変更された部分・追加された部分
Instagramの利用規約は、以下のような構成になっています。現在の利用規約は2018年4月19日が改定日ですので、2年半前くらい運用されています。今回の改訂でも、その構成は基本的に変わっていません。
2-1.追加された項目:弊社サービスの資金援助
今回の改定で新たに設けられた項目です。英語では、How Our Service Is Fundedであり、これを日本語訳にしたタイトルになっています。
つまり、Instagramサービスの提供を可能にするための資金確保手段に関する説明です。すでに利用規約内の「Instagramサービス」や「Instagramデータに関するポリシー」の箇所で説明がありますが、今回の変更では独立して掲載されています。内容は以下のとおりです。
・利用者に広告配信に同意を求め、取得した個人データを広告に活用することを宣言
《利用者は、本規約が対象とするサービスを利用することで、Instagramを無料で利用できる一方、弊社から広告の配信を受けることに同意するものとします。これらの広告は、ビジネスや組織がFacebookグループ企業の製品の内外で宣伝するために広告料を支払って行っているものです。 弊社は、利用者にとって関連性が高い広告を配信するため、利用者のアクティビティまたは興味・関心に関する情報などの個人データを使用します。》
・広告主との関係(利用者の身元を特定する情報を提供せずに、広告配信を実現する方法の説明)
《弊社では、利用者の身元を特定する情報を広告主に提供することなく、関連性の高い有益な広告を配信することが可能になっています。弊社が利用者の個人データを販売することはありません。 広告主は、ビジネスの目的および広告の配信を希望するオーディエンスの種類を弊社に知らせることができます。 この情報をもとに、弊社は関心を示す可能性のある利用者に広告を配信します。
また、弊社はInstagram内外で利用者が広告主のコンテンツに対してどのようなアクションを実行したかを広告主が把握できるよう、広告のパフォーマンスに関するレポートを広告主に提供します。 広告主には、例えば、設定したオーディエンスについての理解を深めることができるよう、一般的な利用者層データや興味・関心の情報が提供されます。 ただし、弊社は、利用者の明確な許可を得ずに、利用者を直接特定する情報(氏名やメールアドレスなど、それのみで利用者への連絡に使用できる、または利用の身元が特定される情報)を共有しません。》
・ブランドコンテンツ(広告など)を利用者の画面に表示させる宣言
《Instagramでは、製品やサービスを宣伝するアカウント所有者により投稿されたブランドコンテンツが利用者に表示されることがあります。これらの表示は、そのコンテンツにおいて言及されているビジネスパートナーとの取引関係に基づいて行われます。》
広告配信をしている企業からすれば、至極当然の内容ですが、ユーザーにもしっかり説明しようとする意図が伝わってきます。これが、冒頭の案内メールにある「Instagramのサービスの仕組みに関する記述がわかりやすく」が示している主な内容だと思われます。
2-2.変更された項目:利用者による誓約
・Instagramで禁止されている行為
もともと、利用者が遵守するべきポリシーとして、「Instagramコミュニティガイドライン」「Instagramプラットフォームポリシー」「音楽ガイドライン」を挙げていましたが、今回の改定では、「Instagramコミュニティガイドライン」「Facebookプラットフォーム利用規約および開発者ポリシー」「音楽ガイドラインなど」に変更されます。
また、次の条項が追加になっています。
《ブランドコンテンツを投稿する利用者は、Facebookのブランドコンテンツツールの使用を義務付けるFacebookのブランドコンテンツポリシーに準拠する必要があります。
ちなみに、2020年8月31日にInstagramプラットフォームポリシーは、Facebookプラットフォーム利用規約および開発者ポリシーに統合されています。これに伴う表記の変更です。Instagramの広告主にも、Facebookのルールに準拠させる意図が示されています。》
この他にも、
《FacebookまたはFacebookのサービスから取得されたアカウントやデータを販売、ライセンス供与、または購入してはなりません。》
《Facebookの製品またはそのコンポーネントについて、改変、翻案、派生物の作成、リバースエンジニアリングを行ってはなりません。
といった内容がユーザーの禁止事項として明記されました。》
・弊社に対する利用者の許可
次の記述が追加されています。
《利用者はご自身のコンテンツを、誰とでも、好きな場所で自由にシェアすることができます。ただし、弊社はサービスを提供するために、利用者から一定の法的許可(一般的に「ライセンス」と呼ばれる)を得る必要があります。》
これは、これまでに規約にも記載のあった、次の項目を説明するために補強されました。
《利用者がサービス上で、またはサービスに関連して、知的財産権の対象となっているコンテンツ(写真や動画など)をシェア、投稿またはアップロードする場合、利用者は、弊社が(利用者のプライバシー設定およびアプリ設定に沿って)利用者のコンテンツをホスト、使用、配信、変更、実行、複製、公演、公開または翻訳し、またその派生作品を作成できる、非独占的、使用料なしの、譲渡可能、サブライセンス可能な、全世界を対象としたライセンスを弊社に付与するものとします。》
2-3.追加された項目:コンテンツの削除およびアカウントの停止または終了
この大項目自体はこれまでの規約にもありましたが、以下の記述が大幅に追加されています。
《弊社はまた、弊社に対する法律上または規制上の悪影響を回避または軽減するために合理的に必要であると判断した場合、本サービスを終了または変更したり、本サービス上でシェアされたコンテンツや情報を削除またはブロックしたり、サービスの全部または一部の提供を停止したりすることができます。何らかの誤りによりアカウントが取り消されたと思われる場合、またはアカウントを停止または完全に削除したい場合は、ヘルプセンターをご覧ください。コンテンツまたはアカウントの削除依頼をいただいた場合、ご依頼後30日以内に削除処理が自動的に開始されます。 削除処理の開始後にコンテンツが削除されるまでには、最長で90日かかります。 このようなコンテンツの削除処理が実行されている間、そのコンテンツを他の利用者が見ることはできなくなっていますが、本利用規約および弊社のデータに関するポリシーが引き続きそのコンテンツに適用されます。 コンテンツの削除後、それをバックアップと災害復旧システムから除去するまでには、最長で90日かかります。
以下の場合、コンテンツは、アカウントの削除またはコンテンツ削除処理の開始から90日以内に削除されません。
そのコンテンツを他者がライセンスに基づき引き続き使用しており、削除していない場合(この場合、当該コンテンツが削除されるまでこのライセンスは引き続き適用されます)
弊社システムの技術的な制約により、90日以内に削除することが不可能な場合(この場合、弊社は技術的に可能な範囲で速やかに削除を完了させます)》
このように、削除を依頼されてから、実際のデータが削除されるまでのプロセスやリードタイムを明確に記載しています。
2-4.変更された項目:利用者の同意事項および同意いただけない場合に関する事項
現在の規約には、
《利用者が消費者に該当する場合、本規約に起因または関連して弊社に対して行う何らかの請求、申し立ての提起、または紛争(以下「請求」)については、利用者の居住国の法律が適用され、その請求は、当該国における当該請求の管轄裁判所で解決することができます。
その他のすべての場合、請求の解決は米国で専属的に解決することに同意し、抵触法の規定にかかわらず、当該請求は、カリフォルニア北部地区連邦地方裁判所、またはサンマテオ群に所在する州裁判所のいずれかでのみ解決すること、当該請求に関する申し立てを行う目的において、上記のいずれかの裁判所の対人管轄権に従うこと、本規約や請求は、カリフォルニア州法に準拠することに同意します。》
とあります。ここに今回の改定では、以下の内容が追加されてます。
《上記の規定に制限を課すことなく、利用者は、不正にFacebook Inc.の製品を濫用する、または不正に弊社の製品に干渉する、もしくは関わる取り組みに対して弊社が有する利用者に対する請求を、弊社がその独自の裁量により、当該請求に対する管轄権を有する利用者の居住国にて提起することもできることに同意するものとします。》
つまり、Facebookに訴えを起こす場合には、米国カリフォルニア州北部地区連邦地方裁判所か、サンマテオ群に所在する州裁判所でのみとし、Facebookが訴えを起こす場合には、どこでも提訴することを可能としています。
3.まとめ
今回はインスタグラムの利用規約(利用者の誓約)について解説しました。
これらを頭に入れておいてインスタグラムを運用すればアカウントが突然削除されたり、アクションブロックされることはほとんど無いので安心してインスタグラムを利用してください。
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