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DX(デジタルトランスフォーメーション)とは、さまざまなデジタル技術による業務やビジネスの変革です。新型コロナウイルスの感染拡大なども影響して、企業のDX化が進んでいます。
しかしながら、社内のDXに関する人材がまだまだ少ないです。うまくDX化が進まなければ営業損失につながる可能性もあります。
そこで、この記事ではDX人材の採用やその準備についてご説明します。企業の人材採用担当者はぜひ、参考にしてください。
DXの導入とDX人材不足
はじめに、DXの導入とDX人材不足の現状や今後の課題をご説明します。
オンライン採用の導入によりDX化が進む
2020年は新型コロナウイルスの感染拡大により、企業はオンライン採用などを導入しています。また、テレワークの積極導入により働き方も変化しました。
このようなDX化は、業務効率の効率化や生産性の向上につながります。また、消費行動の変化にも対応したビジネスも可能になるでしょう。新型コロナウイルスの感染拡大が拍車をかけていますが、企業のDX化の進行は事業継続に大きな意味があります。
DX導入の遅れで2025年には年間12兆円の経済損失?
DXを導入することで、企業には多くのメリットがあります。一方でDX導入の遅れは大きな損失につながる可能性があります。経済産業省が公開した「DXレポート」によると、「企業課題が認知できていない」「企業における情報のブラックボックス化」、そして「DX人材の不足」などさまざまな課題が浮き彫りになっています。
それらの課題が解決できないと、2025年以降に最大で年間12兆円もの経済損失がでてしまうとのことです。
「複雑化・老朽化・ブラックボックス化した既存システムが残存した場合、2025 年までに 予想される IT 人材の引退やサポート終了等によるリスクの高まり等に伴う経済損失は、 2025 年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)にのぼる可能性がある」
(引用:DXレポート|経済産業省)
IT人材不足が深刻化している
経済産業省の調査では、2030年になるとIT人材不足が最大で約79万人になると予想されています。このIT人材の不足により、「労働環境の悪化」や「新たなビジネスの創造の困難化」などが懸念されています。
DX人材の採用で多くの企業がつまずいている
企業のDX人材の採用は速やかに行いたいものの、多くの企業がつまずいています。その大きな理由は「DXに対応できる人物像」を企業が把握できていないことです。
企業側が自社のDX導入に対応できる人材を把握できなければ、求人に必要な経験やスキルを記載できません。それ以前の問題として、経営陣がDX化について壁にぶつかるケースも多いです。
DXは最新のテクノロジーを活用して経営や事業を展開していくことであり、経営陣のリテラシーが乏しければDX人材の採用もうまくいかないでしょう。
DX人材の必要な能力とは?
では、DX人材にはどのような能力が必要なのでしょうか。真っ先に浮かぶのは「DXに関する知識やスキル」でしょう。もちろん、知識やスキルは必要ですが、それらは教育により身につくことも多いです。
DX人材に必要となるのは、既に身につけた知識やスキルの範囲を超えて、新たな知識を探すことです。その能力が経営のイノベーションを起こして、さらなる深堀につながります。
また、これまでの知識やスキル、知見による思い込みをゼロにする「ゼロベース思考」も大事です。ゼロベース思考ができる人材は、これまでの考えにとどまらず柔軟な発想や思考が新たなアイデアを生み出すでしょう。
しかし、1人にそれら能力をもとめるのは難しいです。デジタル技術に長けた人物だけではなく、ほかの知識をもつ人物を採用して多様性のある組織やチームを結成すると有効です。かえってデジタル技術に長けた人材ばかりを集めるほうが失敗するケースもあります。
DX人材の採用や準備方法
ここからは、DX人材の採用や準備方法をご説明します。
社内全体のリテラシー向上
まず取り組みたいのは、社内全体のDXに対するリテラシーの向上です。全社的にDXの知識を身につけることで、採用したDX人材が社内のヒアリングや運用テストを行いやすいです。
社内全体のリテラシーを向上するには、DXの研究会や社内セミナーなどが有効です。
DXの導入で解決したい課題の明確化
DXの導入は業務効率や生産性の向上などが目的となりますが、どのような課題をDX化で解決するかを考えるべきです。「〇〇を改善して業務効率をよくしたい」など、課題を明らかにすると、何を導入すべきか見えてきます。
導入してみたいものが明らかになると、必要なDX人材の人物像もわかってくるでしょう。また、中途採用、内部育成、外部リソースの活用などから、最適な人材の採用方法も考えてみてください。
採用した人材の教育体制を構築する
DX人材は採用したら終了ではありません。定期的に学習できる機会を与えるようにしましょう。特にDXに興味のある人材であれば、学習の機会を設けることで優秀な人材に育ちやすいです。
ただし、教育制度を整えるにはコストがかかります。自社でまかなえない場合は、経済産業省が推進する「第四次産業革命スキル習得講座認定制度」を活用しましょう。第四次産業革命スキル習得講座認定制度は、ITデータを中心とした将来の成長が見込める分野に教育訓練講座を認定する制度です。制度を利用すると、助成金が支給されます。
DX人材の採用に取り組んでみよう
DX化が進んでいますが、まだまだ課題も多いです。特にデジタル技術に対応できる人材不足は大きな課題となっています。DX人材の確保では、社内全体のリテラシー向上や課題の明確化がポイントです。また、DX人材を採用したあとの教育体制も大切になります。
国が推進する制度などを活用しながら、DX人材の採用に取り組んでみましょう。
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