データレイクとは？メリット、活用法、導入事例まで | 最新SNSマーケティング研究所 by misosil

ビジネスの現場ではさまざまなデータから意思決定をする機会が多いです。そこで導入したいのがデータレイクです。

今回はデータレイクの概要やメリット、活用法、注意点、導入事例を解説します。データの収集、蓄積、活用を検討している際は、ぜひ最後までご覧ください。

データレイクとは

データレイクとは、さまざまな箇所から集めたデータを貯めておく収納場所です。英語で「Date Lake」と示すように「情報の湖」とも表現されます。データレイクに収納されるデータは形式を揃える必要がありません。

そのためスマホアプリ、Webサイト、SNSなどさまざまなソースから集めたデータをまとめて入れておくことが可能です。

先述のとおりデータレイクはさまざまなソースから集めたデータを長期的に保管しておくことが可能です。このデータレイクは、データマイニングのための原資となり、必要性が高まっています。

データマイニングとは、膨大なデータのなかから必要なデータを採掘することです。データレイクには多種多様なデータが蓄積されていることから、普段は気づかないデータを探すことが可能です。その情報が新たな価値を生み出すことも考えられます。

データレイクのメリットは、さまざまなデータを格納する貯蔵庫のように活用することで、事業部門を横断した情報共有が可能なことです。特に企業規模や事業規模が大きい場合は、より強くデータレイクの恩恵を受けられるでしょう。

企業規模や事業規模が大きい場合は、それぞれの部門ごとに業務データを管理することが一般的です。しかし部門ごとにデータの形式が異なるなど、情報の共有がスムーズに行えない場合があります。

データレイクを活用すれば、その心配も少なくなるわけです。結果として作業効率や生産性の向上が期待できます。

データレイクの活用方法としては、企業のさまざまな経営データを保管する格納庫としての使い方が挙げられます。また幅広い形式のデータから多種多様な知見を引き出して、事業戦略や企画開発の立案にも活用できるでしょう。

特に近年は将来予測が難しいことから、データレイクが蓄積するさまざまなデータは多様性と柔軟性につなげることが可能です。

ちなみにデータの蓄積方法としてはデータウェアハウスがあります。データウェアハウスは、整形・加工したでデータを保管します。データクレンジングと言って、活用しやすい状況にして保管するわけです。

ただし構造化したデータしか保管できないため、情報の整理と分析には向いていますが、情報の収集と蓄積には向いていません。

データレイクはメリットだけではなくデメリットや注意点も確認したうえで、対策を考えて導入する必要があります。データレイクの注意点としては下記が挙げられます。

データレイクには構造化データ、非構造化データなどを問わずに取得したデータが次々に流れ込んできます。そのため保存期間が長期的になると、何のためのデータか分からなくなりデータレイク内が混沌とした状態になります。

最終的には「集めた膨大なデータをどう活用すればいいのか」と、かえって使い勝手の悪さを感じるでしょう。

また、データレイクを使用する際は、使用者や運用者の労力やデータに関する一定以上のリテラシーが必要です。データレイクに蓄積されるデータには、PDFや音声、画像、動画などもあり、必ずしもExcelで素早く処理できるものばかりではありません。

そのためデータレイクに蓄積されたデータを効率的に活用するために、リテラシーが必要となるのです。

それからデータレイクに蓄積されるデータに重複が多く含まれると、データの整理の際に多くの労力やコストがかかります。場合によっては分析自体ができない場合もあるでしょう。

データガバナンスなどが欠落していると、蓄積しているデータの活用や分析の際に大きな労力やコストがかかります。

データレイクの導入事例として、２社の内容をご紹介します。

株式会社リコーは、事務機器や光学機器を製造するメーカーです。同社では経営データがそれぞれの部門ごとに散在しており、横断的な情報共有がしにくい状態でした。そこでクラウドストレージサービスを導入して、さまざまなデータを集積しました。

その結果、情報の統合管理が可能となり、膨大な経営データを定量的に分析できる基盤を完成させました。経営データの可視化により情報共有がスムーズになり、意思決定のスピードも大きく改善しています。

ACG株式会社は、世界大手のガラスメーカーです。同社はAmazon Web Serviceを導入し、そのクラウド上にデータレイクを構築しました。全社共通のデータ活用基盤として、あらゆる情報の連携を実現しています。

その結果、精度の高い需要予測、市場予測が可能となり生産ラインの効率化などにつなげています。

データ共有や活用に有効なのがデータレイクです。さまざまな形式のデータを蓄積し、事業に活かすことができます。注意点に対策を考えて、データレイクを導入しましょう。