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事業やプロジェクトに必要な資金調達の方法として、クラウドファンディングがあげられます。融資とは異なり、集まった資金は返済する必要がありません。魅力的な資金調達の方法ですが、必ずしも成功するとは言い切れません。
本記事ではクラウドファンディングの基本や成功例、おさえておきたいポイントをわかりやすく解説します。クラウドファンディングを検討している場合は、ぜひ参考にしてください。
そもそもクラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、不特定多数の人々から資金の提供を受ける仕組みです。また、クライドファンディングはインターネット上で行われます。
流れとしては資金を集めたい企業や個人などが、実行したい事業について起案します。その後、応援したい人が現れると資金が提供される仕組みです。資金の提供を受けた際は、リターンとして何かしら還元することもあります。
クラウドファンディングの種類
一口にクラウドファンディングといっても、さまざまな種類があります。寄付型、購入型、ふるさと納税型、ファンド型、融資型などがあります。ただし、一般的にクラウドファンディングとして紹介されるのは、寄付型と購入型です。
寄付型は応援者(支援者)が見返りを求めずに資金を提供する種類です。動物愛護や途上国の支援、被災地支援などでは寄付型のクラウドファンディングが行われます。
購入型は起案者が開発したサービスを支援者が購入するタイプです。支援者は資金提供の見返りとして何かしらを受け取ります。
芸術やファッション、グルメ、フィットネスなどさまざまなジャンルで購入型のクラウドファンディングが行われています。
クラウドファンディングの成功例5選
ここからは、クラウドファンディングの成功例を5つご紹介します。
この世界の片隅に(映画)
映画「この世界の片隅に」の事例は、国内のクラウドファンディングではもっとも有名でしょう。購入型のクラウドファンディングを実施して、制作費3,900万円を集めました。
支援者への見返りはスタッフミーティングへの参加権です。自分が映画に関係する楽しさが反響を生んで成功したのでしょう。
栗城史多さんの登山費用
登山家の栗城史多さんは、エベレストに登山して風景を生中継するという購入型のクラウドファンディングを実施。1800万円の目標に対して2,000万円の支援が集まり大成功を収めました。リターンがエベレストからの生中継ということもあって、支援者には魅力的なものになっています。
えんとつ町のプペル(絵本)
西野亮廣(キングコング)さんが手がけた絵本の「えんとつ町のプペル」において、個展を入場無料で開催するプロジェクトのクラウドファンディングが行われました。
有名人が手がけた絵本として有名であり、購入型のクラウドファンディングでは、4600万円を集めています。価格によってリターンが設定されており、支援者が参加しやすい内容が成功を収めたのでしょう。
目標額は180万円でしたので、大成功ではないでしょうか。
雪どけ酒(日本酒)
購入型のクラウドファンディングサービスを運営するMakuakeとシャープ株式会社の社内ベンチャーであるTEKION LAB(テキオンラボ)、酒造会社の石井酒造の3社が日本酒「冬単衣(フユヒトエ)」を開発。
新しい感覚の日本酒をコンセプトに、開発費用のクラウドファンディングを実施しました。目標金額は100万円でしたが大きく上回る1,900万円ほどが集まっています。
Hint(ラジオプレイヤー)
ニッポン放送など3社が手がけたラジオプレイヤー「Hint(ヒント)」は、クラウドファンディングによって開発されました。Hintはスタイリッシュな円柱のデザインで360°に音が響き渡るつくりが特徴。
クラウドファンディングの支援者限定のデザインを準備したところ、人気を集め、目標金額の2倍以上の資金が集まりました。
クラウドファンディングでおさえたいポイント
クラウドファンディングを成功させるポイントは数多いです。ここでは3つに絞って成功のコツをご紹介します。
成功後のイメージを明確にする
クラウドファンディングの成功に欠かせないのが、プロジェクト成功後のイメージを明確にすることです。起案したプロジェクトが成功すると、どのような未来が待っているのか、支援者にはっきりとわかる形で伝えることが大事です。
そのためには、「何のためにクラウドファンディングを行うのか」を深く検討して、よどみなく答えられるようにしてください。起案の際はテキストだけではなく、イメージ映像や画像を添付すると、わかりやすいです。
信頼されるかどうか
多くの人に支援されるには、信頼してもらうことがポイントです。自社や提案しているプロジェクトに信頼性がなければ、資金調達ができません。クラウドファンディングは、先々の見返りを求めて支援するものではありません。
「この事業なら資金を提供してもいい」と思わせることが必要なのです。まずは自社と関係のある取引企業や個人から応援されるように努力してください。身近なところから支援が広がると、不特定多数の支援につながっていきます。
シンプルな内容であるか
クラウドファンディングはコピーライティングの「ワンメッセージ、ワンマーケット、ワンアウトカム」の法則が通用します。「ワンメッセージ、ワンマーケット、ワンアウトカム」は、1つのメッセージを1つのマーケットに対して伝える。そして、1つの出口しかないという意味です。
端的にいうと、情報量が多いと支援者が理解しにくいということです。熱意を伝えたいあまり、情報を増やすと逆効果なわけです。熱量を保ちつつ、見やすいページ作りを意識してください。
クラウドファンディングを成功させよう
資金調達の手法としてクラウドファンディングが利用されるようになっています。しかし、成功する場合もあれば失敗する場合もあります。
クラウドファンディングの性質や成功事例を踏まえて取り組んでみてください。成功事例の共通点や、本記事でご説明したポイントをぜひ活かしましょう。
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