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自分の好きな存在に入れ込む「推し活」に注目が集まっています。市場の賑わいがあれば企業としても参入を検討したいところです。特に「推し活」はZ世代へのアプローチができます。
今回は「推し活」や「推し消費」の概要、注目される理由、事例を解説します。さらに「推し活」や「推し消費」に向けたマーケティングのポイントも紹介します。
「推し活」「推し消費」とは?
「推し活」とは、芸能人スポーツ選手、アニメキャラクターなどの次元の存在や動物、建築物などジャンルに問わず自分が好きな存在を応援する活動です。
また「推し消費」とは「推し活」に伴う消費行動です。具体的には「推し」のアイテムやグッズを購入することです。音楽ライブに向かうことも「推し消費」と言えるでしょう。
多様化する「推し活」「推し消費」
一言で「推し活」と言ってもバラエティーに富みます。「推し活」でイメージしやすいのはアイドルの握手会やコンサートへの参加でしょう。さらに、推しを連想させるアイテムの購入などは「推し消費」に該当します。
その他、「推し活」の一例を列挙してみます。
- コラボカフェや展示会への参加
- 推しに縁がある場所を訪れる
- ファンクラブへの加入
- オフ会の参加
- SNSでコミュニティを結成
- 推し不在の推しの誕生日会の実施
「推し活」「推し消費」が注目されている背景
昨今「推し活」「推し消費」が人気の理由は本章でご紹介する2つの内容が考えられます。
市場が賑わっている
まずは「推し活」「推し消費」の市場が賑わっていることです。矢野経済研究所調査では、「推し活」と親和性の高い分野の市場規模は伸びてくると予想しました。
参考:矢野経済研究所「オタク市場に関する調査(2022年)」
調査結果によるよ、同人誌、アニメ、インディーゲーム、プラモデルなどさまざまな分野で売上高の増加が見込まれています。調査内容は2022年の予測ですが、2023年以降も同様の傾向が続くでしょう。
Z世代にマッチしたマーケティングができる
「推し活」「推し消費」は、Z世代への効果的なアプローチが可能です。Z世代とは1990年代後半から2010年代に生まれた世代です。今後の労働や消費を担う世代であり、Z世代を対象としたマーケティング施策は重要性が高いです。
マーケティング機関紙「SHIBUYA109lab.」が実施した調査ではZ世代の8割が何かしらの「推し活」をしていることが分かりました。年間で4万円以上を消費していることも分かっており、企業としても見過ごせない市場と言えます。
参考:SHIBUYA109lab.「Z世代のヲタ活」に関する意識調査
調査結果を参考にすると、推しに関する消費行動は親和性が高く、マーケティング施策や商品開発と相性が良いです。
「推し活」「推し消費」によるマーケティング事例
ここからは「推し活」「推し消費」のマーケティング事例を3つご紹介します。
セブンネットショッピング「推し活倶楽部」
セブンネットが運営しているエンタメに特化したWEBサイト「推し活倶楽部」では、推し活グッズの紹介や「推し活」に関する情報発信をしている「推し活応援コラム」などを掲載しています。
また、同サイトはスマホ限定でサイトマップなどを好みのカラーにカスタマイズできます。日常に推しの要素を取り入れて楽しくサービスを利用してもらっています。
タワーレコード「タワレコ 推し活グッズ」
大手CDショップのTOWER RECORDSは推し活グッズの販売に力を入れています。うちわ用グッズや収納グッズなど幅広ラインナップがあります。また、同社ではTwitterでグッズの活用方法などを発信して、「推し活」に取り組くむユーザーを後押ししています。
REGZA「あなたの推しアイドル教えてください!」キャンペーン
東芝が展開するレコーダーブランド「REGZA」のTwitterアカウントで、指定ツイートを引用し好きなアイドルを記載するキャンペーンを実施しました。
これは「REGZA」が提供している好きなタレントやジャンルの番組などを自動で検索してくれる「みるコレ」の10周年を記念して行われました。ユーザーの参入ハードルの低さや「推し活」との相性の良い「みるレコ」のPRを行った事例です。
「推し活」「推し消費」マーケティングを成功に導くポイント
「推し活」「推し消費」のメーカてぃんぐを成功に導くポイントを3点に絞って解説します。
推しの魅力を大事にする
まずは推しの魅力を大事にすることです。当たり前のことですが、ファンの推しを想う感情を後押しすれば企業にとって追い風になります。そのため、コラボ商品を決めるときは、推しの魅力を十分にリサーチして、商品開発に活かすことがポイントです。
メッセージ施策を工夫する
次はメッセージ施策を工夫することです。ポイントは「1人ではなく誰かと」共有できることです。特にZ世代はSNSなどのデジタルツールで多くのユーザーとのつながりを重視しています。
商品開発などにおいても1人で楽しむものではなく、誰かと楽しめるものにする必要があります。
自社商品と「推し活」「推し消費」の接点を見つける
それから、自社商品と「推し活」「推し消費」の接点を見つけることも大事です。自社の既存商品が「推し活」「推し消費」とどのような接点があるかを振り返ってみてください。
必ずしも新商品の開発だけがZ世代を対象としたマーケティング施策ではありません。既存の商品においても「推し活」「推し消費」の接点を見つけて、活かしましょう
「推し活」「推し消費」を理解してマーケティングに活かそう
「推し活」「推し消費」はZ世代を中心に活況な市場です。今後も伸びる市場とも考えられ、企業としてもマーケティング施策に活かしたいところです。事例を確認し自社が取り組みやすいマーケティング施策を検討しましょう。
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