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UU(ユニークユーザー)はWebマーケティングでよく使われる指標であり、その意味や計測方法を知っておくことでWebサイトの人気度が把握できるようになります。
また、UUと混同しやすい指標も数多く存在するため、それぞれの違いを正確に理解しておくことも重要です。
この記事では、UUの概要や計測方法やUUを正確にカウントするためのコツ、UUと混同しやすい指標からUUを向上させるためのポイントなど、詳しく解説します。
1.UU(ユニークユーザー)とは
UU(ユニークユーザー/Unique User)とは、特定の期間内にWebサイトを訪問した個人(ユーザー)を指します。PV数(ページビュー数)やセッション数(訪問数)と混同されやすいのですが、UU数(ユニークユーザー数)は英語のUnique(固有の・唯一の)という意味の通り、個々のユーザーを数えます。
これはブラウザ単位でCookieを付与して計測される仕組みで、たとえば同一人物が1週間に3回自社のWebサイトを訪問したとき、セッション数(訪問数)は3ですが、UU数(ユニークユーザー数)は1になります。
ただし、PCのブラウザで2回、スマートフォンのブラウザで1回の訪問だった場合は、使用ブラウザが異なるためUU数(ユニークユーザー数)は2とカウントされます。マーケティングでは大まかに「何人のユーザーがこのサイトに来ているのか」を知りたい場合に見る指標です。
2.UUの計測方法
UU数はGoogleアナリティクスなどのアクセス解析ツールを使って計測します。
各アクセス解析ツールが利用するUUのカウント方法は主に、Cookie、IPアドレス、ホスト名の3種類です。
Cookieとはブラウザに保存されるWebページの訪問履歴のことで、Googleアナリティクスでもこの方法が採用されています。Cookieを追跡することでUUが特定できますが、複数のブラウザを横断しているユーザーや、Cookieを設定で拒否しているユーザーなどは正確にカウントできません。
IPアドレスとは、一つひとつのパソコンを特定するための住所といえるものです。
同一のIPアドレスを持つパソコンから何度もWebサイトへのアクセスがあった場合、UU数は「1」とカウントされます。
ただし、IPアドレスは数が足りておらず、1つのIPアドレスを複数のパソコンに割り当てているのが現状なので、正確な測定は難しいといえるでしょう。
ホスト名とはパソコンなどのネットワーク機器を識別するための名前のようなもので、ホスト名を解析することでWebサイトにアクセスしている端末の分類が可能となります。
3.UUを正確にカウントするためのポイント
UUを正確にカウントするためには、ユーザーと会員情報を紐づけておく方法が効果的です。
例えば、社内の共有パソコンを使用しているなどの場合、先述の3つの計測方法ではいずれもデバイスでユーザーを識別するため、2人のユーザーが同じデバイスを使ってWebサイトを訪れた場合、UU数は「1」となります。
また、1人のユーザーが2つのデバイスでWebサイトを訪れたらUU数は「2」となり、どちらもカウント数が実際と異なります。
これらのユーザーを会員登録などで取得した会員情報と紐づけておくことで、正確なUU数が把握できるようになります。その結果、より精度の高いマーケティング分析が可能となるのです。
4.PV(ページビュー)とは?
PV(ページビュー/Page View)はWebサイトの個々のページの閲覧数のことで、SNSでバズったりニュースサイトで人気になったりした記事を「100万PV突破!」などとアピールする際にも使われている数字です。PV(ページビュー)はそのページがブラウザに読み込まれる都度、カウント数が増える仕組みで、たとえば100人が1回ずつそのページを見たとき100PVとカウントされますが、同一人物が100回ページを再読み込みした場合でも100PVとカウントされます。
さらに、サイト内部を回遊した場合でもそれぞれのページのPV数は増加します。マーケティングでは純粋に「このページは何回閲覧されているのか」を確認したいときに見る数字です。ただし、PV数が増加しても肝心の売上や問い合わせ数が増えない場合もあるので、PVだけを追い求める施策に偏らないよう注意が必要です。
5.セッション数(訪問数)とは?
セッション数(訪問数)は、特定のサイトにおいてユーザーの訪問を受けた回数を計測するもので、店舗でいうと来店して退店するまでを「1セッション」とカウントします。来店して何も買い物(コンバージョン)しなかった場合でも、来店して10秒で退店(離脱)した場合でも、等しく1セッションとしてカウントするのが特徴です。また、同一人物が午前と午後に2回サイトを訪問した場合、UU数(ユニークユーザー数)では1UUになりますが、セッション数では2セッションとカウントされます。
ときに、私たちはブラウザで特定のWebサイトを表示したまま、別のアプリで作業をしたり、ブラウザの別のタブでリンク先ページを読み始めたりすることもありますね。Googleアナリティクスでは「セッション」の区切りを以下のように定義しています。
- 行動の間隔が30分を経過した場合
- 日付が変わった場合
つまり、特定のWebページを開いたまま別のアプリで作業を始め、1時間後に再び元のWebページの続きを読んだ場合、2セッションとカウントされます。また、23時50分にWebページに訪問し、翌0時10分に離脱した場合も2セッションとカウントされます。現実の閲覧行動とは必ずしも一致しませんが、計測上どこかでセッションの区切りを設けざるを得ない為、多くのアクセス解析ツールでこのようなルールを定めています。
6.UU数、PV、セッション数の違いは?
名称 | 計測対象 | 計測できる数字 |
UU数 | 個人 | Webサイトを利用した個別の人数 |
PV | Webページ | Webサイト内の個別ページ閲覧回数 |
セッション数 | 訪問者 | Webサイトに訪問があった回数(新規/リピーターそれぞれのセッション数を見ることも可能) |
7.UU数、PV、セッション数を増やす方法は?
UU数、PV、セッション数は、数が多いほど「より多くのユーザーに利用されているサイト」という評価を得られます。ユーザーを集めるための施策を見ていきましょう。
7-1.SEO対策を行い、検索流入を伸ばす
ユーザーを集めるための施策として、SEO対策は第一に取り組むべき施策です。検索サイトの上位にWebサイトを表示させるために、Google等の検索エンジンから高評価を受けられるWebページを制作していきましょう。具体的なSEO対策は複数ありますが、検索エンジンは以下のような指標でWebページを評価していると見られています。
- 検索キーワードがページに盛り込まれているか
- ページの内容に信頼性があるか
- ユーザーが満足できる質であるか
- ページの表示速度
- スマートフォン対応
いずれも、基本は「ユーザーファースト」の考え方。ユーザーにとって有益で質の高いコンテンツを提供することが、結果として検索エンジンからの高評価につながるのです。
7-2.SNSなどの流入経路を増やす
GoogleやYahoo!からの検索流入を狙うSEO対策に加えて、検索エンジン以外からユーザーが訪れる経路を増やす施策も進めましょう。近年、Googleは年に数回は検索アルゴリズムの大幅なアップデートを行っています。それによって検索順位が落ちたり、せっかくのSEO対策が無駄になってしまったりする事例も散見されます。
Google一辺倒になるのではなく、FacebookやTwitter、Instagram、YouTubeといったSNSに広告や記事情報を掲載するなどして、複数の媒体からユーザーを集めてPVを増加させましょう。
7-3.コンテンツの更新頻度を増やす
一度作ったコンテンツを数年間放置していませんか? ユーザーは常に最新の情報を求めています。更新が滞っているサイトはユーザーから「放置されているサイト」「古い情報のサイト」という印象を持たれるだけでなく、Googleからも更新頻度の低いサイトとして検索順位を下げられることがあります。
実際に記事タイトルに「●年最新版」と現在の年次が入った記事や、検索結果に記事更新日時が示されている記事などは、アクセスを集めやすい傾向があります。既存記事の内容を見直し最新情報にリライトをすることも考えましょう。
7-4.内部リンクを適切に張り、PV数を増やす
Webサイトの中で、コンテンツからコンテンツへと内部リンクを張る施策を行うとサイト全体のPVを増やせます。たとえば1つの記事に「関連記事」「参考記事」といった別の記事への内部リンクがあれば、より深い情報や類似の事例を求めるユーザーを誘導でき、ページそれぞれのPVとサイトの滞在時間を伸ばせます。
この方法ではUUとセッション数は伸びませんが、1人のユーザーとのエンゲージメントが高まるため、リピーターになったりCV率が増加したりすることも期待できます。
7-5.ページを分割する
1つの長文記事を複数のページに分けて内部リンクで繋げることを「ページ分割」または「ページネーション」といいます。スマートフォン対応のニュースサイトやキュレーションサイトで多く見られる施策で、以下のようなメリットがあります。
- 1ページ目の文章量が少ないことで読み込みが早くなる
- ページ分割した分だけ広告枠が増える
- サイト全体のPVが増えるので広告媒体として評価が上がる
しかし、実際に記事を読むユーザー側にはメリットが少なく「次のページを読み込む手間がかかる」施策といえます。ページの続きを読まずに離脱する場合もあるため、ユーザー目線ではあまりおすすめとは言えない施策です。
8.まとめ
UUはWebマーケティングで使われる指標の一つであり、計測することでWebサイトなどの人気度を測ることができます。アクセス解析ツールではCookieやIPアドレスを利用してUUを計測しますが、同じユーザーが複数のブラウザでアクセスした場合などは正確にカウントできません。
そのため、会員情報とユーザーを紐づけるなどの方法で正確に測れるように工夫する必要があります。
また、Webサイトのコンテンツを充実させてUU数を伸ばしていく努力も大切です。
UUの意味や計測方法を正しく理解して、Webマーケティングの展開に活かしていきましょう。
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