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2023年の年末には多くのトレンドまとめが発表されました。昨年もさまざまなことがありましたが、シニア間ではどのようなことが話題になり、また今後は何が注目されるのでしょうか。

女性誌「ハルメク」をグループで発行する(株)ハルメクホールディングスの「ハルメク 生きかた上手研究所」は、今年のシニア世代の動向を振り返り、「2023-2024シニアトレンド」を発表しました。今年・来年のシニアのトレンドを見てみましょう。

1.「2023-2024シニアトレンド」

発表された「2023-2024シニアトレンド」のラインナップは以下の通りです。

  • 「#インスタグランマ」
  • 「孫と推し活」
  • 「筋トレ シニア」
  • 「投資はじめました」
  • 「シニアは体パ」

1-1.「#インスタグランマ」

「インスタグランマ」とはInstagramとグランマから成る造語です。

SNS利用率がコロナ前(2019年)11.9%→ポストコロナ(2023年)31.9%と大幅に上がっています。Instagramの利用率の急伸が、シニア女性のSNS普及をけん引しています。いくつになっても輝き続けるインスタグランマはますますSNSを席捲していくと予測しています。

ここ数年で増えているシニアインフルエンサーたち。YouTubeやSNSを通して自身の趣味や特技を披露したり、孫と一緒に発信したりとそれぞれのスタイルで楽しんでいます。

今年もインスタグランマはシニア世代に人気を呼びそうです。

1-2.「孫と推し活」

シニア世代間でも浸透している推し活。推しがいると毎日に張り合いが生まれ、生活の中でもっと推しを感じたくなりますよね。そうなると推し活にかける金額も多くなってくるはずでです。

「推し」がいる50代以上女性は昨年から13%増加して47.9%に。リアル活動にも意欲的で、年間平均約10万円を推しに費やしているとのこと。ゲーム・ライブなど、世代を超えて体験を共有する新しいパターンも生まれています。

1-3.「筋トレ シニア」

シニアの関心事といえば健康ですが、人生100年時代と呼ばれる今、シニアは自身の健康についてかなり考えているようです。

「chocoZAP」などの快進撃に伴い、フィットネスジム業界のすそ野が広がったことがシニア時女性の筋トレ率も高めている模様。シニア女性が健康に13万円/年を費やすうち、フィットネスジムの占める割合は約3割。2024年以降もスポーツジムに通うシニアが増えていくことでしょう。

1-4.「投資はじめました」

シニア世代向けの不動産担保ローン「リバースモーゲージ」がここ数年、急速に普及しています。 自宅を担保にして老後の資金が借りられるローン商品ですが、自分の死後に(相続人が)自宅を売却し元本を返済するところがとてもユニークな商品も人気を呼びました。

50歳以上女性の資産運用者(2023)は、2019年(コロナ前)比較で6倍の伸び率です。全体における当該世代のシェアは4.9%(19年)→11.9%(23年)と約2.4倍※。物価高への対抗策として24年以降も投資するシニアが増え、経済は活況になっています。

1-5.「シニアは体パ」

超高齢化社会に突入し、一人暮らしの高齢者が増えています。65歳以上の人口は3人に1人、75歳以上が5人に1人になるといわれる2025年にはさらに一人暮らしの高齢者が増えるでしょう。これを受け、近年さまざまな企業が見守りサービスを続々とリリースしています。

シニアも気候変動に適応しながらタイパを重視しています。調理済み食品を賢く使う割合は、コロナ前と比べ8~10ポイント上昇※。体への負担も減らせるから、24年の冷凍おせちもECで早めに注文しているよう。

2.専門家の分析

今回の結果をハルメク生きかた上手研究所所長・梅津 順江さんは以下のように見解を述べています。

国際情勢が一段と不安定化し、不確実性が高まりました。日本経済においては物価高や海外経済の減速などの下押し要因が目立ちます。シニアも昨今のインフレ対策として『投資(を)はじめました』。今年は最高気温35℃以上の猛暑日が連日観測されるなど、気候変動が避けられないことを実感しました。『シニアは体(タイ)パ』で、時間だけではなく体を労わる工夫をしながら変化に適応しています。また、自分の健康は自分で管理せねば、と筋トレにも意欲的です。気軽に運動できる場が整いつつある中で、『筋トレ シニア』はますます増えていくと予測します。

不安、不確実といった負の要素ばかりではありません。明るい兆しがみえた1年でもありました。新型コロナウイルス感染症が5類に移行して、人々が日常に戻りました。インバウンド消費が再開しています。シニアも例外ではなく、外向きマインドにシフト。おでかけ機会が増え、外食産業や百貨店の復調に関与しました。WBCやラグビーワールドカップ2023での日本代表の活躍などスポーツイベントが目白押しだったことも影響してか、『孫と推し活』をしました。推しを通じて子や孫とのリアルなコミュニケーションが復活しています。現役世代では、「生成AIで DXの推進」への期待が大きい年でもありました。シニアのデジタル化も加速し、2023年はSNSが大幅に普及。『#インスタグランマ』での活躍は同世代のみならず、全世代の人生のお手本にもなっています。」(2023-2024シニアトレンドを発表! 「#インスタグランマ」「孫と推し活」「シニアは体パ」… “令和シニア”の進化が明らかに ~超長寿社会 日本のボリュームゾーンであるシニア世代も着実に進化~より引用)

2024年はシニア世代にとって「どう生きるか」がキーポイントになると予測しています。変化が激しく、先行きも見通せず、複雑で曖昧な時代をどう生き抜くかは大きなテーマになるようです。人生を折り返しても、「SNS」「EC」「推し活」など、新しいことに挑戦していくシニア世代も増えていくでしょう。

人口が多いシニア世代が動けば、大きな経済効果があるでしょう。

一方で、長寿社会の中で自分が無理せずラクに老いるコツや知恵を探しているのもシニア世代の特徴です。気持ちと体との折り合いをつけながら、決して若者の追随だけではない、シニア独自の新しいトレンドが、今年も生まれていくかもしれません。

3.まとめ

最近ではシニア世代のSNS普及が著しく、徐々に市場にも影響を及ぼすようになってきています。

今やSNSマーケティングは若者向けではなく、幅広いユーザーに訴求可能な施策と言えるでしょう。

今回取り上げたニュースのように、今後はさらにシニア世代のトレンドにも注目していきたいですね!

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