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検索連動型広告は、少ない広告費で売り上げアップが期待できる便利な広告です。しかし、これから広告運用に携わる新人のマーケティング担当者の方は、検索連動型広告についてよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこで、検索連動型広告の特徴や仕組み、メリット・デメリットについて詳しく解説します。少額予算で成果を出すポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
1.検索連動型広告とは
検索連動型広告とは、GoogleやYahoo! JAPANなどの検索エンジンにユーザーが検索したキーワードに連動して表示される広告のことです。
商品やサービスの購入を能動的に探しているユーザーにアプローチできるため、費用対効果が高いのが特徴です。
リスティング広告と混同されがちですが、リスティング広告は「検索連動型広告」と「ディスプレイ広告」の2つ合わせた呼称です。
2.ディスプレイ広告との違い
ディスプレイ広告とは、コンテンツに掲載される広告のことです。
検索連動型広告とディスプレイ広告の違いは以下のとおりです。
No | 項目 | 検索連動型広告 | ディスプレイ広告 |
1 | 掲載場所 | 検索結果画面 | GoogleYahoo! JAPANなどの提携サイト |
2 | 広告の形式 | テキスト広告 | テキスト広告バナー広告 |
3 | 配信方式 | キーワード | キーワードインタレストリターゲティングトピックプレースメント年齢・性別 |
4 | クリック率 | 高い | 低い |
5 | クリック単価 | 高い | 安い |
3.SEOとの違い
SEOとは、ユーザーが検索エンジンで検索した際に上位に表示するための施策です。
検索連動型広告とSEOの違いは以下のとおりです。
No | 項目 | 検索連動型広告 | SEO |
1 | 掲載場所 | 検索結果の上部 | 検索結果の広告の下 |
2 | 費用 | 有料 | 無料 |
3 | 即効性 | 早い | 遅い |
4 | コントロール性 | 高い | 低い |
5 | クリック率 | 低い | 高い |
4.検索連動型広告の主な媒体はGoogleとYahoo!
日本国内の検索エンジンは、Google検索とYahoo!検索が大きなシェアを占めています。そのため、検索連動型広告でも、Google広告とYahoo!広告が主流となっています。
Google広告、Yahoo広告ともに、設定により、BIGLOBE等それぞれ提携しているサイトへも広告が配信されます。
なお、Google検索のほうがシェア率はYahoo!よりも高いので、初めて検索連動型広告を出稿する場合はGoogle広告をおすすめします。
5.検索連動型広告の仕組み
検索連動型広告の仕組みは、大きく次の3つに分けることができます。
- キーワード
- 広告文
- クリック
次にそれぞれ細かく説明していきます。
5-1.キーワード
検索連動型広告で最も重要な要素となってくるのが、この「キーワード」です。
広告主が「こんなキーワードで検索してきたユーザーに広告を配信したいな~」と考えて様々なキーワードを設定します。
それに対して、ユーザーが検索したキーワードと一致または近しい内容であれば、広告が配信される仕組みになっています。一方、「このキーワードで検索されたときには広告を表示したくないな」という時は「除外キーワード」設定が可能です。
また、広告管理画面から、実際に広告が表示されたユーザーの検索キーワードを確認することができ、ターゲット層と異なったり、費用対効果が合わない場合も再設定することでより最適な広告運用ができます。
また、設定するキーワードにもいくつか細かな設定方法があります。
それがキーワードのマッチタイプです。
キーワード設定の要、キーワードのマッチタイプとは、ユーザーが検索したキーワードと、広告主が設定するキーワードの一致度を設定できるものです。
マッチタイプには4種類あります。
- 完全一致
- フレーズ一致
- 部分一致
- 絞り込み部分一致
5-2.広告文
広告文は、検索結果画面に出てくるテキストの部分のことを指します。
キーワードが一致したユーザーには、この広告文が表示されます。
ユーザーが検索するキーワードは、多くが悩みや知りたいことです。
「このサイトではあなたの求めている情報がありますよ!」とアピールすることができるのが、この広告文です。
例えば、あなたは新宿で美味しいラーメン屋さんを探しています。
検索するキーワードは「ラーメン屋 新宿」が多いかと思います。
検索結果画面で出てきた広告文で、あなたはどちらのサイトをみたいですか?
[A] 関東で大人気の麺専門店|割引クーポン配布中
[B] 新宿で大人気のラーメン屋|割引クーポン配布中
おそらく多くの人は、「B」の広告文を選択するのではないでしょうか。
5-3.クリック
広告を配信させても、サイトを訪問してもらわなければ売上には繋がりません。
そのため、クリックを集めることは非常に大切です。
クリックを集める際の大事な指標が「クリック率」です。
クリック率は、広告が表示されたうち、何回クリックされたかを表しています。
「クリック数 ÷ 広告の表示回数 × 100 = クリック率」で計算できます。
クリック率の指標は、業種や配信キーワードによって異なるため、一般的な基準値というものはありませんが、私は1~2%を基準に判断をしています。
6.検索連動型広告のメリット
続いて、検索連動型広告のメリットについて解説します。
〇即効性がある
検索連動型広告は、オークション制で掲載順位を決定しているため、短期間での効果が期待できます。入札金額やキーワード次第で即日上位掲載も可能です。
〇低予算から始められる
クリック単価の上限を低めに設定すれば、1日1,000円で広告配信ができます。低予算でスタートすることで、広告費の使い過ぎを防げます。
〇配信開始・停止の自由度が高い
検索連動型広告は、設定ページから配信の開始や停止など、広告に関する設定をいつでも変更できます。「思ったほど効果が出ていないから出稿を停止する」といった臨機応変な運用も可能です。
〇リアルタイムに成果が確認できる
クリック率や広告の表示回数、費用などリアルタイムで確認できます。費用対効果に問題があればキーワードや広告文を見直し、より高い成果を得られるパターンを見つけることができます。
7.検索連動型広告のデメリット
一方で、検索連動型広告には以下のようなデメリットもあります。
〇コンバージョン数に上限がある
検索連動型広告の枠には限りがあり、入札したキーワードが無限に検索されているわけではありません。そのため、コンバージョン数には限りがあります。
〇認知拡大には向かない
キーワードを検索した人にしか表示されないため、認知拡大を目的としたキャンペーンには向いていません。潜在層にもアプローチしたいときは、ディスプレイ広告などほかのマーケティング施策を検討してみましょう。
〇専門知識が必要
検索連動型広告は、キーワード選定や入札価格など設定の自由度が高いため、専門的な知識が必要です。社内に検索連動型広告のノウハウを持っている担当者がいない場合は、運用代行サービスも検討してみましょう。
8.検索連動型広告と相性の良い商品やサービス
ここでは、検索連動型広告と相性の良い商品やサービスについて見ていきましょう。
〇緊急性の高い商品やサービス
検索連動型広告は、緊急性の高い商品やサービスと相性が良いです。
なぜなら、ユーザーは早期に解決したいトラブルに見舞われているとき、検索エンジンを使うことが多いからです。具体的には、以下のようなサービスが該当します。
- 水道修理
- 害虫駆除
- 特殊清掃
- 鍵屋
- カーシェアリング
これらのサービスはタイミングよくユーザーの要望を満たせるため、検索連動型広告に適しています。
〇Webならではの商品やサービス
検索連動型広告は、ユーザーがWebでしか接点が持てない商品やサービスとの相性も良いです。例えば「通販でしか手に入らない商品」「Webで申し込みを受け付けているサービス」などが該当します。
具体的には、以下のような商品やサービスに検索エンジンが使われることが多いです。
- お取り寄せ
- 記念品・贈り物
- 人材サービス
- 車買取
- 保険
- 不動産
これらの商品やサービスはWebからのアクセスが主流になりつつあるため、検索連動型広告に適しているといえます。
9.検索連動型広告にかかる費用
検索連動型広告にかかる費用は、月額平均20〜50万円です。ただ、この金額はあくまで目安であり、広告を出稿する業種やキーワードの状況によって上下します。
クリック単価はオークション制のため、粗利の高いビジネスや商材に関連するキーワードは高くなる傾向にあります。また、競合に大企業が多いときも相場が吊り上がって高くなりがちです。
商材によって相場が変わってくるため、予算はシミュレーションに頼ることになります。代理店に広告運用を外注する場合は、最低出稿金額を30万円程度に設定しているところが多いです。
10.検索連動型広告を少額予算で成功させるポイント
検索連動型広告を少額予算で成功させるポイントについて解説します。
〇ターゲットを明確にする
少額予算で成果を出すには、ターゲットを明確にする必要があります。
ターゲットが明確でないと、商材の特徴やアピールすべき要素も曖昧になり、数ある競合の中に自社の商品やサービスが埋もれてしまうからです。
ターゲットは単に「30代男性」とするのではなく、「○○地域に住む年収○○万円の30代後半男性、趣味は筋トレで、休日は旅行とドライブ」のように、人物像を具体化していきましょう。
誰にどんなメッセージを伝えたいのかを明確にすることで、刺さりやすい要素やキーワードが見えてきます。
〇顕在キーワードだけ配信する
自社の商品やサービスに直結する顕在キーワードにのみ広告を配信するようにします。
費用対効果が高いキーワードは、企業名や商品名です。また「サプリ 定期購入」「渋谷 イタリアン」など、資料請求や購入、問い合わせといった成果につながりやすいキーワード(=トランザクションクエリ)も検討してみましょう。
〇関連性の高い地域・時間帯に絞る
検索連動型広告は、配信する地域と時間帯を設定できます。
「関心の対象となるエリアや所在地を指定する」「平日の営業時間にのみ配信する」など、最も効果のある地域と時間帯に絞って広告を配信しましょう。
11.まとめ
検索連動型広告とディスプレイ広告やSEOとの違い、特徴、費用などの基礎知識に加え、最小限のリスクの始め方について解説しました。
複数あるウェブ広告の中でも最も費用対効果の高いのは検索連動型広告ですので、ぜひ試してみてください。
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