NFTでブランドの価値を高める方法とは？成功事例も紹介 | 最新SNSマーケティング研究所 by misosil

NFTとは、非代替性トークンの略で、ブロックチェーン技術を用いてデジタルデータに唯一性と所有権を付与する仕組みです。近年、ファッションやアパレル業界でもNFTの活用が注目されており、多くのブランドがNFTを発行したり、コラボレーションしたりしています。

NFTは、ブランドの価値を高めるためにどのようなメリットをもたらすのでしょうか。また、どのような事例があるのでしょうか。この記事では、以下の目次に沿って解説していきます。

NFTがブランドにもたらすメリット

まずはNFTがブランドにもたらすメリットを解説します。

NFTは、データの改ざんや偽造が困難なブロックチェーン技術を用いているため、本物であることを証明することができます。これは、ファッションやアパレル業界では、偽物やコピー商品に悩まされてきた問題を解決する可能性があります。

NFTは、デジタルデータにもかかわらず、希少性とコレクション価値を高めることが可能です。NFTは、発行数や期間を限定したり、特別な特典や機能を付与したりすることで、その価値を高められるからです。

NFTは、サステナビリティ問題を軽減する可能性があります。ファッションやアパレル業界は、環境負荷の高い産業とも言われており、衣類の生産や廃棄が地球に与えている物理的な影響を軽減する必要があります。

NFTであれば素材コストや物流コストなどの物理的な制約を受けずにデザインや表現を自由に展開することが可能です。

NFTは、ブランドの収入源を多様化することができます。NFTは、既存の枠組みに縛られすぎないアイテムの展開が可能だからです。

例えば、リアルな洋服やバッグでは再現できないアイテムや、ほかのNFT作品との組み合わせも容易です。また、NFTは、二次流通やロイヤリティの仕組みも持っており、ブランドはその一部を受け取ることができます。

ここからはNFTを活用した成功事例をご紹介します。

ルイ・ヴィトンは、創業者のルイ生誕200周年記念にNFTを発行したゲーム「LOUIS THE GAME」をリリースしました。このゲームは、6つのステージを冒険するストーリー形式のゲームで、プレイしてNFT作品を集めることができます。

NFT作品は30作品あり、そのうち10作品はデジタル・アーティストとして有名な「BEEPLE」によって制作されています。このゲームは、ルイ・ヴィトンの歴史や文化を楽しみながら学ぶことができるだけでなく、希少性の高いNFTコレクションも手に入れることができる画期的なプロジェクトです。

バーバリーは、メタバースと呼ばれる仮想空間におけるゲーム「Blankos Block Party」に参入しました。このゲームは、自分だけのキャラクターや世界を作成したり、他のプレイヤーと交流したりすることができるオープンワールド型ゲームです。

バーバリーは、このゲーム内で自社ブランドのNFTキャラクター「Sharky B」を発売しました。このキャラクターは、バーバリーのアイコニックなトレンチコートやロゴを身につけており、限定数で販売されました。

また、このキャラクターを購入した人は、バーバリーが提供する専用エリアにアクセスできるようになりました。このプロジェクトは、バーバリーがメタバースにおける新しい消費者体験を提供する試みであり、NFTとゲーミフィケーションの融合を実現しています。

グッチは、米アート・トイメーカー「SUPERPLASTIC」とのコラボで、NFTを発行しました。その名もSUPERGUCCIと呼ばれるこのプロジェクトでは、第1弾として10点のNFT作品が発売されました。

これらの作品は、グッチのアーカイブからインスピレーションを得たデザインやカラーが施されたキャラクターたちです。また、これらのNFT作品にはシグネチャーコードおよびデジタル証明書が付属しており、オーナーになった人はグッチの限定コレクションやイベントへの招待などの特典を受けることができます。

このプロジェクトは、グッチのファッションとアートの融合を象徴するものであり、NFTの新たな可能性を示しています。

NFTはブランドにとって様々なメリットをもたらす新しい技術です。また、ブランドの本物であることを証明し、希少性とコレクション価値を高めることができます。

サステナビリティ問題を軽減し、収入源を多様化することもできます。さらに、ファッションやアパレル業界において革新的な事例やプロジェクトを生み出しています。

NFTはブランドと消費者との関係性や体験を変革する可能性を秘めており、今後も注目される技術です。