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マーケティングではしばしば使われる用語に「ナーチャリング」というものがあります。これを「
メールマガジンを送ること」と理解している人もいるかもしれません。しかし、本来ナーチャリン
グにはもう少し深い意味合いがあります。本記事では「ナーチャリング」「リードナーチャリング
」とは何なのかをわかりやすく解説します。
今さら聞けない、ナーチャリングって何?
新人のころならともかく、経験を積んでくると分からないことがあっても周りに質問しづ
らくなります。今さら聞けないけど、きちんと意味を知りたい「ナーチャリング」。一体ど
のような施策を指すのでしょうか。
「リードナーチャリング」という使い方が正確
「ナーチャリング」と略して使われることが多いですが、本来の施策意図を考えると「リ
ードナーチャリング」という正確な名称のほうが意味が分かりやすくなります。
「リード(lead)」とは「業界をリードする」などのリードと同じ意味。「導く」「最初のひとり
」といった意味があります。「ナーチャリング(nurturing)」は「育てること」。つまり「リー
ドナーチャリング」は「最初のひとりを育てること」です。
「リード」とは潜在顧客のこと
もう少しわ分かりやすく言うと、「リード」は潜在顧客のことです。商品の名前を知って
いる、身近に使っている人や企業がいる……。そのような状態の潜在顧客にアプロー
チを仕掛け、実際に顧客になってもらうための施策が「リードナーチャリング」なので
す。
このように考えるとナーチャリングが単にメールマガジンを送付すれば良いというもの
ではないことが分かるのではないでしょうか。
どうしてリードナーチャリングが注目されているの
さて、それではぜ今リードナーチャリングが注目されているのでしょうか。顧客への働
きかけに工夫が必要になってきた背景を解説します。
コンバージョンまでの期間を有効活用するため
B2Bのマーケティングではアプローチから成約までにそれなりの時間を要することが
しばしばあります。B2Cであっても、住宅や自動車などの価格の高いもの、インフラ周
りなどの日常生活に密着しているものはコンバージョンまでに時間がかかることが少
なくありません。
リードナーチャリングは、このコンバージョンまでの期間、潜在顧客に継続的にアプロ
ーチします。そこで魅力的な施策を打ち出せれば潜在顧客の好感度は上がり、将来
のコンバージョン率が上昇するというわけです。
上手に使えていなかったデータが活用できるため
溜まっていく名刺、SNSのフォロワーなど、本来であればマーケティングに有効活用で
きるはずなのに集めてそのままになっている顧客データはありませんか。
リードナーチャリングの観点から言えば、これらの休眠データは資産です。潜在顧客
に対する様々なアプローチ方法が増えてきたため、これらのデータを活用してマーケ
ティングを行うことが注目されています。
消費パターンが複雑化しているため
SNSや動画コンテンツなどが増加した結果、顧客が情報を取り入れるチャネルも選択
肢が増えました。その結果、消費行動もますます細分化・複雑化しています。
従来のような広告モデルでは拾えない層にアプローチするためにもリードナーチャリ
ングの有効性が注目されています。
リードナーチャリングをするための最初の3ステップ
それでは、リードナーチャリングはどのように始めれば良いのでしょうか。まずはでき
るところから始めてみましょう。
リードの情報を集める
潜在顧客であるリードの情報を集めましょう。といっても、新規に集める必要はありま
せん。社員が交換してきた名刺であったり、SNSのフォロワーであったり、別商品の顧
客リストであったりで十分です。
リストをデジタル化する
上記のような顧客リストはしばしば紙の状態でバラバラに保管されていることがありま
す。これらをまずデジタル化しましょう。その際には名前と連絡先だけでなく、所属や
属性なども同時にリスティングしておくと良いでしょう。
ツールを導入する
続いては実際にリードナーチャリングを行うためのツールを用意します。ここでどのよ
うなツールを使うかは、どのようにリードにアプローチした以下によっても異なってくる
でしょう。
大規模に投資して始めるという方法もありますが、担当者の手の届く範囲で小さく始
める方法もあります。次の項で使えるツールを見ていきましょう。
具体的なリードナーチャリングの手法とは?
ここでは大規模な投資をせずに始められるリードナーチャリングの手法を紹介してい
きます。リードの属性や商品特性によって効果的な手法は変わってきますので、複数
のトライアルを行うと良いでしょう。
メールマガジン
B2Bや比較的顧客年齢層が高い商材でも活用できるメールマガジン。すでに導入し
ている企業も多いでしょう。しかし、「新商品紹介」などのお知らせだけになってしまっ
てはいないでしょうか。
リードナーチャリングとして考えるのであれば、顧客側にもう一歩踏み込むような施策
を打ち出したいものです。「メールマガジンを購読しておくと自分にメリットがある」と考
えてもらえれば成功と言えるのではないでしょうか。
そのためには、送るだけでなく効果測定も可能なツールを導入したいものです。開封
率やクリック率、顧客のセグメント化ができる「mailchimp」などのツールを検討してみ
ましょう。
参考:https://mailchimp.com/
有料・無料にかかわらず、セミナーのような集客イベントは収益性が低いものです。す
でに実施している企業も、プロモーションの一環と位置づけているところが多いでしょ
う。
イベント参加者をリードと捉えると、フットワークが軽く好奇心が強いという属性が見え
てきます。こういった顧客の消費行動にマッチする内容を提供できるかが鍵となって
きそうです。
無料の資料配付
自社サービスに関係のある情報の一部を無料で公開することもできます。実際に購
入を検討しているリードにとっては判断材料として有効ですし、コンテンツとしても強み
があるので集客性も高まるでしょう。
どのようなものを無料で公開すると良いかはリードの属性や商品特性によって変わっ
てきます。インターネット上で実施する場合にはPV数だけでなく直帰率や遷移先など
も含めた解析が必要となるでしょう。
自社サイトのアクセス解析
アクセス解析は上記のような場合だけでなく、普段から行うと良いでしょう。意外なペ
ージにアクセスが多かったり、アクセスは多いものの滞在時間が短かったりといったリ
ードの行動をデータとして見ることができます。
せっかく潜在顧客が情報を求めてアクセスしてきたのに、必要な情報が得られずに離
脱されてしまうウェブサイトになっていないでしょうか。確認してみましょう。
SNSの運用
SNSは情報発信だけでなく、ファン作りにも役立ちます。企業アカウントの「中の人」が
人気なのも、属人性があるとファンが付きやすいという心理が働いているためでしょう
。
どのような層のリードを引きつけたいかによって発信するSNSの選び方や内容が変わ
ってきます。まずは担当者が自らSNSを利用して検討してみることをおすすめします。
まとめ
今さら聞けない「ナーチャリング」についての解説と、実際の施策につながるステップ
について解説しました。大切なのは潜在顧客とつながり続けることにより、長期的な
関係性を築くことです。何となくずっと続ける、はやっているようだからやってみる、で
はなく、潜在顧客層と自社商品にマッチした施策を考えていきたいものです。
参考:
リードナーチャリングとは?基本から実施前の準備を解説 | BLOG | シナジーマーケティング
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