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Googleが発表したアップデートとして知られるMFIですが、具体的にどのようなアップデートだったのかを正確に把握できていないWeb担当者も多いことでしょう。
よくモバイルフレンドリーアップデートと混同されることもありますが、アップデートの対象が異なる点で両者は区別されます。
2021年3月にMFIへと完全移行することがアナウンスされたこの機会に、改めて「MFIとはどのようなアップデートなのか」や「MFI移行対策でするべきことは何か」を確認しておいてください。
1.MFIとは
MFIとは「Mobile First Index(モバイルファーストインデックス)」の略称で、インデキシングの対象をPC向けのページから、モバイル向けのページに変更することを指しています。2016年にGoogleはMFIの導入を発表し、2018年3月から一部サイトにおいてMFIの適用が開始されました。
MFI以前はPC向けページのコンテンツがアルゴリズムの評価対象となり、ランキングが決まっており、モバイル検索のランキングの決定に、モバイル向けページのコンテンツは評価に用いられていませんでした。
そのため、モバイル向けページのコンテンツの質や量が劣っていた状況でも、モバイルで検索した際には、見づらく使いにくいページが上位に表示されかねない状態でした。
モバイルでの検索がPCでの検索を上回った時代において、上記の状態はモバイル検索のユーザビリティを低下させてしまう可能性がありました。そこでモバイル検索ユーザーが多くなった時代に合わせて、Googleの評価の基準もモバイル向けコンテンツを主にするようになったのです。
2.MFIへ移行になった背景
GoogleがMFIへとクロール方法を移行してきた背景にはスマートフォンの普及が関係しています。スマートフォンが普及することにより、ユーザーの検索行動はPCから徐々にスマートフォンへと移行してきました。
その移行の軌跡こそMFIの取り組みであり、2016年から続いてきたMFIの取り組みは約5年の歳月を経て完全に移行しようとしている状況なのです。
また、MFIと同時期に実施されたアップデートに「モバイルフレンドリーアップデート」というものがあります。
モバイルフレンドリーアップデートも増加するスマートフォンユーザーの利便性向上を目的としたアップデートで、スマートフォンでの「使いやすさ」や「見やすさ」に関する項目をサイトの評価に追加したのです。
モバイルフレンドリーアップデート後には、同じ検索キーワードでもモバイル版とPC版で検索結果画面に多様性が生まれる形になりました。
モバイルフレンドリーアップデートの特徴は、モバイルフレンドリーの対象が「ページ単位」であることです。したがって、モバイル版で使いづらいページの評価は下がり、反対にスマートフォンの閲覧に適したページを表示するサイトの評価は向上しました。
3.モバイルフレンドリーをチェックする方法
MFIは自社サイトのクロール方法を確認する上で重要ですが、そもそも自社サイトの保有しているページがモバイルフレンドリーかどうかをチェックすることも大切です。
特に自社サイトの保有ページでSEOを目的とした記事を作成している場合は、Googleが提供する「モバイルフレンドリーチェックテスト(https://search.google.com/test/mobile-friendly)」を使用して、自社の保有ページがモバイルフレンドリーかどうかを診断しましょう。
モバイルフレンドリーチェックテストにアクセスした後は、モバイルフレンドリーかどうかをチェックしたい自社の保有ページを入力します。すると30秒程度の診断時間を経て次のような画面が表示されます。
画面左側に「このページはモバイルフレンドリーです」との表記があれば、診断したページがモバイルフレンドリーに対応していることが分かります。
モバイルフレンドリーチェックテストには他にも様々な機能が搭載されているため、実際に診断してもらってください。
4.自社サイトをモバイルフレンドリーにする方法
自社サイトをモバイルフレンドリーにするには、モバイル版サイトを作成する必要があります。モバイル版サイトは以下の3つのパターンに応じて別々の方法で作成することが重要です。
・レスポンシブウェブデザイン
・動的な配信
。別々のURL
なお、Googleは実装と維持が簡単である「レスポンシブウェブデザイン」を推奨していますが、レスポンシブウェブデザインにしたからといってSEO評価に良い影響があるわけではありません。
とはいえ、PC版とモバイル版ページの両方が同一のURL・HTMLで構成されるレスポンシブウェブデザインは、MFI移行後でもSEO評価に影響が出にくいとされています。
4-1.レスポンシブウェブデザイン
レスポンシブウェブデザインではデバイスの種類に関係なく同一のURL・HTMLで構成されるため、画面サイズに応じて表示だけが最適化されるのが特徴です。
WordPressなどのCMSを使うと簡単にレスポンシブウェブデザインに変更できるため、コストをおさえてサイト運用を続けたい場合はレスポンシブウェブデザインを採用するのがおすすめです。
4-2.動的な配信
モバイル版サイトを「動的な配信」で作成する場合は、デバイスの種類に関係なく同一のURLを使用し、ユーザーが利用するブラウザの種類に応じて異なるHTMLを生成する必要があります。
実装・維持にはやや専門的な知識が必要となるため、SEO内部対策会社に委託するのも効果的でしょう。
4-3.別々のURL
PC・スマートフォン・タブレットなど、デバイスごとに異なるURL・HTMLで生成する必要があります。
ユーザーが利用するブラウザのユーザーエージェントから判別して適切なページにリダイレクトする設計が必要なため、これも専門的な知識を有した人材が実装・維持に関わることが重要です。
5.まとめ
MFIへの移行は随時広まっていきます。MFIの開始を伝えるGoogle Search Consoleへの通知が来るタイミングは明確に決まっていないため、早めの対策が必要になります。
ちょうどサイトのリニューアルなどが進む場合は、MFIを期にセパレートURLからレスポンシブウェブデザインへの変更なども検討するのもいいかもしれません。
いずれにせよ早めに準備して備えておきましょう。
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