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メールだけで成果を上げるには、データを活かし改善していく必要があります。ただ、配信をしているだけでは効果があがりません。そこで重要となってくるのが”メールマーケティング”メールマーケティングです。
メールマーケティングとは、メールを用いてマーケティングの目的を達成するようユーザー自らに動いてもらうことです。
具体的には、最終的な目的から逆算し、目的達成のためにはお客様にどんな内容のメール送り、どのような行動を促せば良いのかを考えて戦略的にメールコンテンツを配信していきます。
メールマーケティングは、低コストでスタートでき、高いROIが期待できるマーケティング施策です。今回は、このメールマーケティングについて、メールマーケティングとは何か?という基本から実際の配信の流れについて解説をします。
1.メールマーケティングとは?
メールマーケティングとは、文字通り「メール」を使い「マーケティング」の成果向上を目指す方法です。まだメールマーケティングを始めていない人でも、大まかな内容はイメージできると思います。それでは、実際に運用するとなったら、どのように進めていくのでしょうか。もしかすると、今思い浮かべたイメージはメールマーケティングではなくメルマガの運用法かもしれません。
1-1.そもそもメールマーケティングとは何?
メールマーケティングは、メールを活用したマーケティング全般を指します。SNSの台頭など情報を集める方法は多様化しましたが、コミュニケーションツールとしてメールの有用性はいまだ健在です。特にBtoB企業では、メールを中心にコミュニケーションが行われるので効果的な方法といえます。
代表的な目的としては「リードナーチャリング」です。「商品・サービスをすぐに利用するつもりはないが興味はある。」そんな潜在顧客に対しアプローチを続け、購入意欲を高めていきます。潜在顧客の関心度はメールの開封状況や訪問状況で確認できるので、ここぞというタイミングで商談を持ちかけることで成果に繋がります。
2.なぜ今メールマーケティングは必要なのか?
平成29年7月に総務省情報通信政策研究所により公表された「平成28年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によると、10代と20代を除くすべての世代において、コミュニケーション系メディアのなかでもっとも使われているツールは、SNSではなくメールであることがわかります。つまり、いまだメールは働く世代にとってもっとも身近なツールであるということです。
そしてこれが、メールマーケティングが必要である大きな理由の一つです。 ターゲットにもっとも身近なメディアであるメールを用いることで、より多くの見込み客にコンテンツを届けることができ、有効なマーケティング施策となるのです。 そして「こちらから見込み客に情報を届け、かつ継続的に接点を持つことができる」というメールの特性は、マーケティング施策に用いられるツールの中でも数少ないものです。
施策を行う側としても、メールは日常的に使っているため、使い慣れないツールを使うようなほかの施策に比べると、取り組むハードルが低いといえます。 そして、先ほどご紹介したように、開封率やURLのクリック率など、施策を打った後のユーザーの行動を把握することができるという点も、メールマーケティングの大きなメリットです。
3.メールマーケティングとメルマガの違い
実際にメールマーケティングを行うに当たっては、ターゲットやマーケティングの目的によって有効なメールの種類が変わってきます。 ここで、メールマーケティングに用いられる手法をいくつかご紹介しましょう。
購読してくれているユーザーに向けて定期的に情報を配信するメルマガは、もっとも知られているメール手法といえます。
内容としては、新製品情報やキャンペーン情報、自社メディアやホームページ更新のお知らせなどが挙げられますが、全員に向けて同じ内容を配信するため汎用的な内容になることが多く、直接お問い合わせなどにつなげることは難しいといわれています。
メルマガの目的は、集客ではなくエンゲージメント強化と設定することをおすすめします。 どのユーザーにとっても有益となる情報を届け、プラスのイメージを持ってもらうことで自社の信頼を上げるのです。ファンを育成するという目的をもって定期的に情報を配信していきましょう。
4.メールマーケティングのメリット・デメリット
高い効果が期待できる「メールマーケティング」ですが、メリットはもちろん、デメリットもあります。
4-1.メリット
メールマーケティングのメリットは主に以下の3点です。
①低コストで始めやすい
メールマーケティングは、低コストですぐに始められます。メールマーケティングを始めるために必要なのは、メール配信/分析ツールの導入コストのみです。
②コストパフォーマンスが高い
メールマーケティングは、すでに興味を持っている顧客を対象にメールを配信するため、アクション率が高くなる傾向にあります。低コストで高い効果を期待できるため、コストパフォーマンスが高いのです。
③効果測定がしやすい
メールマーケティングは、開封率や受注率など顧客の反応をダイレクトに確認できるため、効果測定が簡単です。取得した情報を分析し、さらに効果の高いアプローチに繋げられます。
4-2.デメリット
メールマーケティングのデメリットは主に以下の2点です。
①定期的なコンテンツの更新が必要
メールマーケティングは、継続的なアプローチにより高い効果を見込むので、常に魅力的な新しいコンテンツを用意する必要があります。運用者は常にアンテナを張り、情報収集することが必要です。
②分析にかかる負担が大きい
メールマーケティングは、顧客のニーズに合わせた内容配信が必要です。そのため、顧客のニーズの把握や、メール配信後の反応を、必ず分析する必要があります。
細かいセグメンテーションが可能な分見るべき数字が多くなり、分析にかかる負担は重くなる傾向にあります。
この2つのデメリットの共通点は、「運用者」の人的コスト(人的負担)がかかることです。
5.メールマーケティングで効果を出すには【準備編】
メールマーケティングで出すには押さえるべきポイントをしっかりと押さえた上で実施する必要があります。ここからは、効果の出るメールマーケティングを行うために必要なポイントを【準備編】【実践編】【効果測定編】に分けて紹介をします。
5-1.配信の目的・ターゲットの設定
メールマーケティングを始める場合、最初にするべきことは「何のためにメールを配信するのか」「誰に向けてメールを配信するのか」という目的とターゲットの設定です。
メールマーケティングにおいて、よく設定される目的は以下の4つです。
①商品・サービスを知ってもらう、購買意欲を刺激する
②商品・サービスの購入
③顧客フォロー
④ファンの獲得
このような目的を設定しておくことで、見るべきKPIも明確になります。運用改善のしやすさにもつながりますので必ず設定しましょう。
5-2.配信リスト・コンテンツの準備
配信の目的やターゲットを決めたら、次に必要なステップは、配信リストとコンテンツの準備です。
メリットでもご紹介したように、配信リストとコンテンツさえ用意できていればメール配信できるのが、メールマーケティングの良いところです。
配信リストはすでに自社で保有している顧客リストなどを活用する、もしくはリストの購入などで用意することができます。
コンテンツについては、自社サービスの紹介やホワイトペーパーの紹介など、すでに手元にあるものを利用すると良いでしょう。
6.メールマーケティングで効果を出すには【実践編】
「目的・ターゲットも設定したし、リストとコンテンツもあるから、あとは配信するだけ!」ではありません。メールマーケティングの効果を最大限引き出すには、「いつ送るか」「どんな体裁で送るか」も大事な要素です。
では、いつ・どのように送ればいいのか、について解説します。
6-1.配信のタイミング
「たまたま目に入る」タイミングを狙うには、単純に配信頻度を増やせばいいのです。ですが、頻度を増やすとなると問題になるのが「お客様にうっとうしいと思われてしまうのではないか」という点です。そのため、いざ頻度を増やすとなってもどれくらい増やすかは、メールを配信する企業とメールを受信するお客様との関係性が影響します。
例えば、自分が意識的に購読したメルマガの場合、毎日メールが届いたとしても迷惑とは感じません。しかし、商品購入の際に自動的にメルマガ会員として登録されてしまったメルマガが毎日届いたら「煩わしいな」と思いますし、配信する企業のイメージまで悪くなりますよね。
一般的に配信頻度はBtoBなら「週1~2回」、BtoCなら「毎日」が望ましいと言われていますので、自社の稼働状況も鑑みて参考にしてください。
BtoBにおいて配信のタイミングは、勤務中である平日の日中が望ましいと言われています。朝は、メールチェックを行う人多いので読んでもらえる確率が高いと思われますが、一方で他のメールに埋もれてしまう可能性もあります。
また、配信するメールの目的が「資料ダウンロード」など遷移先でフォーム入力に誘導する場合も、朝(特に通勤時間帯)は避けた方が良いでしょう。通勤時間帯はほとんどの人が自分のスマートフォンなどで閲覧します。その時にフォーム入力に誘導すると、お客様は会社の電話番号やメールアドレスではなく、個人で使用している携帯番号やメールアドレスを入力する割合が高いです。そのため、入力された情報をもとに営業が電話やメールでヒアリングする際に、接触率が低下してしまう恐れがあります。
BtoB向けのメールを配信する際は、お昼休み前の時間帯やほかの業務が落ち着いてくる夕方の時間帯が良いでしょう。
BtoCは、勤務時間よりも金曜の夜から週末にかけての余暇時間に配信するのが良いと言われています。
とはいえ、BtoB/toCに関わらず最適な時間帯は各社でバラつきがあるものです。自社にとって最適な時間帯を見つけたい場合は、Google Analyticsなどの計測ツールを使ってWebサイトを良く見られている時間帯に配信するのが良いでしょう。
6-2.コンテンツのポイント
メールを開封してもらうには、誰から送られてきたメールなのかが明確に分かっていることが前提です。差出人名に、配信者のニックネームや「〇〇通信」などの独自の名前を設定するのではなく、読者が認知しているだろう企業名または名前を設定しましょう。
BtoBなら、担当者名+企業名(もしくはサービス名)。BtoCであれば、企業名(もしくはサービス名)が良いでしょう。
件名も差出人名同様に開封を促す要素の1つです。件名を決める際にポイントとなるのが「文字数」と「具体性」です。
はじめに文字数についてですが、受信側がPCかスマートフォンか、どのメーラーを使うかで多少の誤差はあるものの、件名が長すぎるとプレビュー表示の際に省略されてしまいます。
そのため、可能な限り15~20文字程度に収めるのが望ましいでしょう。どうしても収まらない場合は、重要な要素(読者に最も伝えたいワードや引きの強いワード)を最初に持ってきて省略されないように工夫しましょう。
次に、具体性です。メール本文の内容が件名を見れば大体わかるような具体的なものが良いとされています。例えば、セミナーの案内やキャンペーンのお知らせメールの場合、開催日や締切日などの具体的な日付を件名に記載する方が開封率は良くなります。
但し、最終的なゴールは本文中のURLをクリックしてもらい、問い合わせや資料請求など行動に移してもらうことです。「目的」「ゴール」は何かを忘れないようにしましょう。
本文は短くシンプルな方が一番効果は出やすいです。多くの方が冒頭のあいさつから入っているかと思いますが、基本的に必要ありません。
メールの平均的な閲覧時間は7秒と言われています。7秒で読める文字数はおよそ140文字とTwitterの1投稿分の文字数と同程度になります。140文字でURLのクリックなどの行動につなげることが重要になるため、本題とは関係ない内容は不要です。
何度もお伝えしていますが、メールマーケティングの目的は行動に移してもらうことです。例えば、セミナー申込みを目的に設定する場合、冒頭文でセミナーの概要を説明したあと、セミナーの詳細内容や申込みフォームが記載されたWebページに遷移してもらう必要があります。リンク先へ遷移しやすい導線を作っておくために、冒頭文とリンク先はファーストビュー※に収まるよう配置しましょう。
その際にもう1つポイントとなるのが、「テキストリンク」か「CTA(Call to Action)ボタン」か、という点です。HTMLメールでの配信をしている場合は、CTAボタンをおすすめします。テキストとボタンでは、ボタンの方がテキストよりもクリック数は8倍以上高いということが分かっています。より成果を高めたい方は、ボタンリンクを設置してください。
7.メールマーケティングで効果を出すには【効果測定編】
実際にメールを配信した後は、配信したメールの効果測定をして、運用改善を行いましょう!メールマーケティングのメリットでもお伝えしたように、メールマーケティングにはその効果を測定するための指標がいくつかあります。
7-1.これだけは押さえよう!5つのKPI
1.不達率
不達率というのは、配信リストのうちメールアドレスの不備などにより届かなかったメールの割合のことです。
算出方法:エラーアドレス数/配信リスト数×100
目標値 :10%以下
配信リストの中にエラーアドレス(誤ったメールアドレスやすでに使われていないドメイン)が多く含まれていると不達率は上がってしまいます。また、エラー率の高いメールは迷惑メール判定されやすいため、配信リストはこまめに整理するよう心がけましょう。
2.開封率
開封率とは、問題なく配信されたメールのうち開封されたメールの割合のことです。
算出方法:開封数/配信成功数×100
目標値 :15%以上
開封率には、「差出人名」「件名」「プリヘッダー※」の内容が影響します。
3.クリック率
クリック率とは、届いたメールのうちメール本文中にあるURLがどれだけクリックされたかを示す数値です。
算出方法:URLクリック数/配信成功数×100
目標値 :1.5%以上
開封されたメールに対するクリック数を測る反応率に対して、クリック率は届いたメールに対してクリックされた割合を測ります。そのため、メールの到達率※や開封率の影響を受けるため、クリック率を改善する際は、コンテンツだけではなくターゲットや配信時間の見直しが必要となります。
4.反応率
反応率とは、開封されたメールのうち文中のURLがクリックされた割合です。
算出方法:URLクリック数/開封数×100
目標値 :10%以上
反応率は、開封されたメルマガに対してメール本文中のURLがどれくらいクリックされたかを割り出せるため、コンテンツ内容の質や、件名とコンテンツの親和性・関連性といった点を判断することができます。
5.購読解除率
購読解除率は、届いたメールのうち購読解除(配信停止)された割合のことです。
算出方法:購読解除数/配信成功数×100
目標値 :0.25%以下
配信するメールには、購読解除をするための導線(配信停止URLなど)を記載することが法律で定められていますので注意しましょう。また、購読解除率を上げたくないからと、「購読解除」「配信停止」など明確な表記を故意に避けると、迷惑メール判定されてしまう可能性もありますので、購読解除をするための導線は分かりやすく明記することが大切です。
8.メールマーケティングの成功事例
実際にメールマーケティングを行って成果を出した事例を紹介します。
8-1.株式会社シェアードソリューションサービス様
シェアードソリューションサービスは、メーカーが保守サービスを終了したコンピュ-ターの修理や保守サービスを主事業とする会社です。
営業課題として、以下の3点を抱えていました。
新規顧客開拓をしたいが営業工数があまり取れない
展示会で獲得したリードをうまく活用できておらず、成果を出せていなかった
休眠顧客の掘り起こしができていない
これらを解決するため、ホワイトペーパーの掲載やMAツールの活用をするなかで、メルマガの配信にも取り組み、メールマーケティングから35件の商談を創出することに成功しました。
具体的には、メインターゲットである半導体業界向けの技術情報やノウハウを盛り込んだメルマガを休眠顧客のリストへ配信し、メルマガで反応のあったところへのみ営業担当部署へフォローを入れることで、今まで放置されていた見込み顧客のリストを活用したのです。結果的に、35件の商談が生まれました。
また、メルマガにコンテンツと関連する自社サイトのページURLを掲載することで、メルマガ配信を行った月はWebサイトの直帰率も50%→23%と約半分に減るなど、Webサイトとの連動もメールマーケティング成功を後押ししたのです。
9.まとめ
ご紹介してきたように、メールマーケティングは、取り組みやすいうえに費用対効果も高いマーケティング施策です。
施策を行いっぱなしにせず、必ず効果測定をして改善につなげることで、自社が抱える集客課題を解決することができます。ぜひ、継続的に取り組んでみてください
⇒【東証プライム企業も多数利用!】最先端のSNSマーケティングツール「Tofu Analytics」、「InstantWin」とは?