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日常業務を行っていると、自身が携わっている業務の処理や判断の流れをまとめなければいけない場面があるかと思います。そういった際に知っておきたい手法のひとつにフローチャートが存在します。業務フローを図式化することでチームメンバーに分かりやすく共有できるメリットがあるため、一度理解しておけば長く活用できる知識となるでしょう。なお、業務フロー全体を可視化する手法については業務プロセス可視化ツール5選!特徴や選び方、注意点まで徹底解説もあわせて参考にしてみてください。
そこで今回の記事では、フローチャート作成におすすめのツールを紹介します。
【重要】本記事は2021年7月時点の情報を基に執筆しています。紹介している各ツールの名称・料金体系はその後変更されており(2026年8月時点確認)、例えばdraw.ioは「diagrams.net」への名称移行が進んでいますし、Figmaは座席タイプ別の新しい料金体系へと切り替わっています。具体的な料金は変動が多いため、各章の(参考)表記は公開当時の情報として残しつつ、最新の情報は必ず公式サイトでご確認ください。
1.フローチャート作成ツールとは
フローチャート作成ツールは、作業の流れをハッキリさせるために利用されています。文書と図を使って、作業の大まかな流れをぱっと見て把握しやすいように表すことが可能です。フローチャートを作成すると全体像をつかみやすくなるため、誤った方向に作業を進めてしまう心配が少なくなるでしょう。しかし、フローチャートの図や文書を自分で1から作成するとなると非常に時間がかかります。フローチャート作成ツールを導入すれば、あらかじめ図がインプットされているため、作成手順が少なく効率的です。図に文書を加えるだけで、誰でも簡単にフローチャートが作成できます。
2.フローチャート作成ツールの基本機能
フローチャート作成ツールを導入する際は、以下の5つの基本機能がついているツールを選ぶと、導入後もストレスなく利用できます。
〇セキュリティ対策
基本機能に、フローチャートを安全に管理できるセキュリティ対策がついていると安心です。例えば、完成したフローチャートを誰に公開するか自由に設定できたり、編集権限を持たせる人の管理も行ったりすることができます。「勝手に編集されてしまう」「関係ないチームに公開される」といった心配がないため、スムーズに作業を進められるでしょう。
〇ネットワーク図の作成ができる
フローチャート作成ツールでは、業務フロー図だけでなくネットワーク図の作成もできます。ネットワーク図は、運用や配線工事をするうえでは欠かせません。しかし、あれもこれもと詰め込み過ぎると複雑で分かりにくくなります。ネットワーク図のテンプレートが用意されているため、誰が見てもスッキリとした分かりやすいものが作成できるでしょう。
〇リアルタイムで共同編集できる
フローチャート作成ツールの魅力は、リアルタイムで共同編集ができるため、チームで話しながらフローチャートを作成できる点です。チームの会議で意見を出し合いながら、作業の流れを決めていくことができるため、効率よくフローチャートを作成することができるでしょう。
〇変更履歴で後から戻せる
フローチャート作成ツールを使うと、フローチャートの作成時に変更履歴が残ります。「後から前の案が良かった」と思ったときに、履歴から前の状態に戻すことも可能です。
〇コメントがつけられる
フローチャート作成ツールには、コメント機能が搭載されています。チーム内で意見を出し合うときに利用できるだけでなく、完成したフローチャートをクライアントに評価してもらう使い方も可能です。
3.フローチャート作成ツール導入のメリット
フローチャート作成ツールの導入は、ツールへの理解を深めたうえで検討するのがおすすめです。自社の不足している部分を補えるようなメリットが得られるのか、社内で十分に話し合ってみてください。ここでは、フローチャート作成をすることで得られるメリット3つを解説します。
〇共有しやすい
フローチャート作成ツールの導入のメリットは、何と言っても共有しやすい点がメリットです。チーム内や他部署、外注先、クライアントなど、さまざまな人たちとデータを瞬時に共有できます。インターネットさえつながっていれば、リアルタイムで情報が更新されるため、チャットやメールにフローチャートを添付する手間が省けるでしょう。
〇パワーポイントで作るよりもはるかに楽になる
フローチャート作成ツールを使うと、パワーポイントでフローチャートを作成するよりも、手順が少なくて楽になる点も大きなメリットです。パワーポイントの場合、図や矢印の大きさを統一したり、保存して共有したりするなど、複雑な手順を踏まなくてはいけません。しかし、フローチャート作成ツールを使うと図や矢印はインプットされていたり、自動で情報が共有できたりするため、作業が大幅に短縮できるようになります。
〇作業の変更があるときに修正しやすくなる
フローチャート作成ツールを導入すると、作業内容の変更があったときもすぐに修正できる点はメリットです。図として保存してしまうと、一部変更があるときに作り直しになる可能性があります。しかし、フローチャート作成ツールなら修正箇所だけをサクッと直すことができるため、便利です。
4.フローチャート作成ツール おすすめ5選
紹介するフローチャート作成ツールはおすすめ順になっています。今回、選定の観点としては以下を考慮しています。
- 正しい記号を用いて本格的なフローチャートを作成できるか
- スピーディーに高品質なフローチャートができるか
- 操作が簡単か
- 機能に対して料金が安いか
上記の判定基準のため、図表ツールとして性能が良くても、フローチャートの作成に向いていなければ、評価を下げています。筆者も可能な限り実際のサービスを操作して、感想と共に記載していますので、合わせてご参考ください。
4-1.Lucidchart
複数人でリアルタイムに同時編集ができる作図ツールです。フローチャートだけでなく、ビジネスで利用する様々な図表を作成することができます。
上記のサンプルイメージは実際に筆者が作成したものです。左側に用意された図形からドラッグアンドドロップですぐに作成できます。また、フローチャートに特化した記号が用意されているので、あらゆるケースのフローチャートを表現できます。
良い点
非常にシンプルで、フローチャートの作成のみであれば、十分事足りるかと思います。また、1人での利用であれば無料で使用できるのも嬉しいポイントです。操作性も良いのでストレスなく、スピーディーに作成できます。
悪い点
シンプルである分、フローチャートで使用する細かい記号のデザインを変更する場合には柔軟性が低いと言えます。
料金
(参考)公開当時は、フリープランが用意されていて、編集可能なドキュメント上限3つまで利用可能でした。フローチャート作成に必要な機能は一通り使用できるので1人で簡易なフローチャートを作成したい場合、十分に事足りるかと思います。無料プランの内容や有料プランの価格は変更されている可能性があるため、詳細についてはLucidchartの料金ページをご確認ください。
4-2.Cacoo
国内企業が提供するオンライン作図ツールです。フローチャートだけでなく、ワイヤーフレームやプレゼン用の資料など作成できます。Cacooは共同編集を強みにしたサービスです。他のサービス同様、左の記号一覧から記号を選択して作成していく形です。フローチャートの作成において、複数人で同時編集をしたい場合の利用がおすすめです。
良い点
複数人で一つのワークフローを作成していく場合は同時編集機能が充実していることもあり使いやすいです。フローチャートの作成に必要な記号も一式用意されています。
悪い点
フリープラン自体はありますが、機能制限があります。(参考)公開当時は無料トライアル期間が14日間でしたが、2026年8月時点では30日間に延長されており、料金プランも新たな体系(スペースプランなど)へと切り替わっています。
料金
(参考)公開当時は永続的に無料で利用できるプランが存在せず、最低料金は1アカウントあたり月額600円でした。現在はフリープランも存在し、有料プランの体系も変更されています。最新の料金はCacoo公式の料金ページでご確認ください。
4-3.draw.io(現:diagrams.net)
無料で利用できる作図アプリケーションです。(参考)本記事公開当時は「draw.io」という名前で知られていましたが、その後「diagrams.net」へと名称移行が進められており、現在はこの名前が公式名称となっています(app.diagrams.netのアプリケーションサイトにアクセスするとすぐに使い始められます)。
操作感は前述のLucidchartと比較的似ていて、画面左側の記号一覧から記号をドラッグアンドドロップして作成していきます。
良い点
使い始めが非常に楽です。アカウント作成が不要で公式サイトに直接アクセスするだけでカンタンに図表を作成できるので、気軽に使い始められます。また、フローチャートの記号以外にも多くの描画用パーツが用意されているので、フローチャートと合わせて補足情報を充実させるような場合にも使いやすいです。クラウド版単体の利用であればサービスは無料です。
悪い点
共同編集には対応していないため、複数人で同時に作図することができません。また、作成した図をサービス単体でシェアする方法がなく、Google DriveやOne Driveを活用する必要があります。
料金
クラウド版、デスクトップ版は無料で利用することができます。また、他のクラウドサービスとの連携として、ConfluenceやJiraなどAtlassian製の開発ツールと連携させる機能が用意されていますが、この場合は料金が発生するので注意が必要です。Atlassianと連携させる場合の費用詳細は、diagrams.netの公式サイトでご確認ください。
4-4.Figma
柔軟性と操作性に優れたイラストレーションツールです。非常に自由度が高く、Webサービスとは思えない快適さで様々な図形作成やデザインが可能です。
ただし、自由度が非常に高い反面、使いこなすためには慣れも必要となるため、一般的なフローチャートを作成するという点においてはオーバースペックと言えます。なお、フローチャート作成を目的としたホワイトボード機能「FigJam」も存在します。
良い点
自由度が非常に高いです。代表的なデザインツールIllustratorにも遜色ない機能が無料で利用できます。フローチャートだけでなく、同じツール内でデザインの要素を含む作業をしたい場合には大変便利です。
悪い点
フローチャートに特化した機能がないため、シンプルなフローチャートを作成する場合は逆に時間がかかってしまいます。また、他のサービスと比べて使いこなすには時間と慣れが必要です。
料金
(参考)公開当時は2名で3つのプロジェクトまでの利用であれば無料で利用できました。現在はFull・Dev・Collab・Viewといった座席タイプ別の料金体系に切り替わっており、無料の「スターター」プランも用意されています。詳細はFigma公式の料金ページでご確認ください。
4-5.Canva
オンラインで利用可能な作図サービスです。フローチャートの作成も可能ですが、PowerPointのようなプレゼンテーション形式のページに様々な図表やデザインを作成できます。フローチャートのデザインテンプレートも用意されていますが、かなり抽象的なものが多いので、正しい意味合いの記号等を用いて作成したい場合には不向きです。
ただ、ビジネスのプレゼンテーション等で、全体の概要やイメージをざっくりとしたフローチャートで図解したい場合には便利に活用できるでしょう。Canvaの最新機能についてはCanvaの新機能一覧!コンテンツ制作を効率化する機能を徹底解説でも詳しく紹介しています。
良い点
カジュアルなフローチャートを作成したい場合には便利です。本格的なフローチャート作成は難しいものの、デザイン重視で抽象的なフローチャートを作成したい場合には、テンプレートも豊富で使いやすいサービスといえます。
悪い点
記号の意味などを押さえた厳密なフローチャートを作成するうえでは不向きです。また、永続的に利用可能な無料プランは限定的です。
料金
(参考)公開当時は30日間の無料試用期間後、1ユーザーあたり月額$9.95の料金体系でした。現在はCanva Proの日本向け価格が円建てで設定されており、支払い方法やプラン内容も変わっています。さらに機能が充実している企業プランもありますので、詳細はCanvaの料金ページから確認してください。
5.まとめ
今回はフローチャートツールに関する基礎知識や5種類のフローチャートツールをご紹介しました。フローチャートは使い方次第で文章で説明するよりも伝わりやすく、かつシンプルに表現することができます。その分、わかりやすさを求めすぎると詳細な情報が足りず、物足りなく感じられてしまうこともあるでしょう。
特にフローチャートを作る側と見る側では持っている知識や経験に差があればあるほど、簡素化した言葉の意味が理解できず、かえってわからない言葉ばかりが並んでしまうことになりかねません。フローチャートを作成する段階で「誰にでもわかる用語や単語」を用いながら、噛み砕いた文書表現を用いることも忘れないようにしてください。
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