サスティナビリティとは？企業の取り組み、メリットまで徹底解説

近年、サスティナビリティという言葉を耳にする機会が増えました。しかし、サスティナビリティとは何なのでしょうか。

本記事ではサスティナビリティの意味や重要視される理由、メリット・デメリットなどを解説します。日本企業のサスティナビリティ経営の取り組みも紹介しますので、ぜひご覧ください。

そもそもサスティナビリティとは？

サスティナビリティとは、直訳すると「持続可能性」となります。経済や環境、社会の観点から長期間にわたって地球の環境を破壊せず資源に大事に使い、良好な経済活動を維持し続けることを意味します。

サスティナビリティへの取り組みは社会に浸透してきており、企業にとって欠かせないものといえます。

では、サスティナビリティが重要視されている理由は何なのでしょうか。主な内容を3つに絞ってご紹介します。

SDGs（Sustainable Development Goals）は「持続可能な開発目標」であり、2015年に国連サミットで採択されました。SDGsでは持続可能な社会を目指すために17の目標が設定されており、貧困をなくす、飢餓をゼロにするなどの目標からジェンダー平等など幅広く設定されています。

近年、企業はCRSやESG投資などを含む、中長期的な視点での経営が重視されています。特にESG投資では環境や社会、企業統治に配慮している企業を重視して投資を行います。

世界的な著名人によりサスティナビリティ関する発言もその浸透に大きく影響を与えています。例えば、イギリス出身の女優であるエマ・ワトソンは、グッチブランドを展開する気リングの取締役に就任、さらにサスティナビリティ委員会のトップにも就きました。

また、イギリス王室のサセックス公爵の配偶者であるメーガン妃はサスティナブルなファッションで有名です。

企業がサスティナビリティに取り組むことはメリットとデメリットがあります。下記でそれぞれをご紹介します。

サスティナビリティ経営のメリットでは、企業価値の向上があげられます。近年、企業や社員1人ひとりに社会問題や環境問題への対応が求められます。環境に配慮した企業の商品を選ぶユーザーも増えており、SDGsへの取り組みは、企業のイメージアップやブランディングにつながります。

また、特にミレニアム世代は社会問題への関心が強い傾向にあります。また、社会貢献を実感できる企業で働きたいと考えることも考えられます。言い換えれば、社会問題に取り組んでいない企業は、優秀な人材を確保できない可能性がるのです。

優秀な人材を集めるためにもサスティナビリティへの取り組みは有効となります。

一方でサスティナビリティにはデメリットもあります。基本的にしっかり取り組むと、大きなデメリットは生じません。しかし、中途半端な社会活動は逆効果であり、機会損失やコスト上昇につながる可能性があります。

例えば、環境にいい素材を導入しようとしても、コストが低減できるとは限らず、顧客満足などにつながらない可能性があります。

また、企業によってはすでにCSR部が設立されていることでしょう。そのような企業においても企業全体でサスティナビリティに取り組む必要があります。

ここからは、サスティナビリティに取り組む日本企業の一部として5社をご紹介します。

ユニクロは店舗で売れ残った衣類をリユース後、国連難民高等弁務官や各国のNGOやNPOを通じて途上国に届ける活動を実施しました。リユースが難しい衣類に関しては、加工後に燃料などとしてリサイクルしています。

トヨタ自動車は、2019年にサスティナビリティ推進室を設立。設立以降、SDGsやESGに本格的に取り組むための体制づくりを進めています。また、2020年の決算説明会で今後本気でSDGsに取り組むと、社長自ら発言しました。

コニカミノルタは2030年に向けて長期経営計画を発表しました。気候変動への対応策としてカーボンニュートラルを目指し、健康的で良質な生活の実現を掲げました。

キヤノンはコンセプトとして「新たな価値創造」「地球環境の保護・保全」「人と社会への配慮を掲げています。なかでも環境分野での評価が高く、サスティナビリティレポートは、環境コミュニケーション大賞で受賞歴があります。

スターバックスコーヒージャパンは、コーヒー栽培や文化、地域社会におけるサスティナビリティに対する取り組みを行っています。コーヒー豆はフェアレード認証を受けたものを使用し、生産者への支援も実施しています。

社会全体でサスティナビリティへの取り組みが注目されています。企業においても例外ではなく、サスティナビリティ経営に積極的な事例も数多くあります。この機会に自社のサスティナビリティについて見直してみてはどうでしょうか。