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2023年7月末、Instagramにおいて生成AIに関する機能を実験・導入を予定していることがわかりました。
主な機能は5つのようです。今回の記事では生成A.Iの主な機能と進捗の噂についてまとめています。
アプリ開発者のAlessandro Paluzzi氏がX(旧Twitter)で共有したスクリーンショットは、MetaがInstagramのユーザーエクスペリエンスに直接影響を与える複数の機能を開発していることを示唆しています。
Instagramは、AIが生成した写真と実際の写真をユーザーが区別できるようにするためのラベル付けに取り組んでいます。この機能は、ユーザーエクスペリエンスに多大な影響を与えるとともに、偽情報対策にも役立つ可能性があるでしょう。
1.実験・導入予定のInstagramの生成AIに関する機能
今回Instagramで実験・導入検討している機能は以下の5つです。
- AIステッカー作成機能
- ビジュアル編集機能
- AIチャットボット
- メッセージ要約機能
- AI生成コンテンツラベル
1‐1 AIステッカー作成機能
生成AIステッカーツールはInstagramのフィード投稿とストーリー向けに開発されている機能で、作成したいグラフィックをテキストベースで指示することで、カスタムグラフィックを作成できるようです。このカスタムグラフィックをInstagramのフィード投稿とストーリーに追加できるようになります。
1‐2 ビジュアル編集機能
ビジュアル編集機能は投稿作成時に使える画像生成AI機能です。ビジュアル編集機能には大きく2つの機能があります。
1 つ目は「AI ブラシ」という機能で、生成 AI を使用して画像の一部を置き換えてギャップを埋めることができます。2つ目は「リスタイル」という機能で、AIに対してテキストベースで指示して、アップロードされた画像の一部を再生成することができます。
ビジュアル編集機能は別の背景が必要な場合は、好みの設定の説明を追加したり、特定の要素を AI で作成した代替案に置き換えたりすることができます。
1‐3 AIチャットボット
AIチャットボット機能はInstagramのダイレクトメッセージ機能に組み込まれた機能で、AIチャットボットに質問し、同機能からアドバイスを受けることができます。
チャット入力欄に@ai と入力することで、他のユーザーと会話しているDM スレッド内にAIチャットボット機能を呼び出すこともできます。このAIチャットボットには30種類のパーソナリティがあり、ユーザーは自分のニーズに最も合うものを選択できるそうです。
1‐4 メッセージ要約機能
メッセージ要約機能はダイレクトメッセージなどの文章を要約してくれる機能です。
1‐5 AI生成コンテンツラベル
AI生成コンテンツラベルとはAIが生成した写真と実際の写真をユーザーが区別できるようにするためのラベルです。
この機能を実験する背景として、画像生成AIツールが数多く誕生したことで、 「白ダウン姿のローマ教皇」とする虚偽画像のようなAI生成のフェイク画像が多く出回るようになり、実際に撮影した画像なのか、AIで生成された画像なのかユーザーが判別しづらい状況が作られました。Instagram上でもこのようなフェイク画像が見られるようになり、Instagramのユーザーエクスペリエンス(ユーザーが感じるInstagramの使いやすさ)が損なわれている課題が生まれていました。
しかし、このAI生成コンテンツラベルが導入されることで、一見判別しづらいAI生成コンテンツでもユーザーが一目でAI生成コンテンツだとわかります。
2.Meta社はユーザーの声を聴きながら、慎重にAI機能を実装している模様
今回、紹介したInstagram上で今後実装予定のAIに関する機能を紹介しました。実は既にAI生成機能を実装済みのプラットフォームはいくつかあります。例えば、GoogleではGoogle広告の管理画面内でAIを活用した新たな会話型の設定をサポート機能やランディングページを入力するだけで、効果的なキーワード、広告見出し、説明文、画像などのアセットを生成する機能をリリースしました。TikTokでも「スクリプトジェネレーター」というAIを利用して数秒で広告スクリプトを生成する機能をリリースしたりなど、AI生成機能を既に導入しているプラットフォームは多くあります。そんな中で、Meta社のAI生成機能の追加の開発状況は少し遅いように思われます。
これはMeta社のCEO、マーク・ザッカーバーグ氏のAIに対する考え方が影響していると思われます。下記は2017年にフェイスブックライブ上でマーク・ザッカーバーグ氏が発言した内容を抜粋したものです。
《「AIは将来、人間を傷つけるという発言を聞くことがあるが、その通りだと思う。テクノロジーはこれまでも常に、良いことにも悪いことにも使われてきた。だから何を作り出すか、よく考えないといけない。何を作り、どう使おうとしているのか、よく考える必要がある」》(引用:https://www.businessinsider.com/mark-zuckerberg-said-elon-musks-doomsday-ai-predictions-are-irresponsible-2017-7)
このように、マーク・ザッカーバーグ氏はAIについて前向きでありつつも、AIが悪用される可能性も考慮しています。そのため、AI生成コンテンツラベルの開発を進めたり、一部のユーザー利用してもらう形でテストしたり、慎重に開発を進めていると思われます。
今回の生成A.IはMetaが公式に発表したものではなく、うわさの域を出ません。しかしながらこうした情報が頻繁にあらわれることは、Instagramと生成AIをめぐる動向について少なからぬ関心が寄せられていることを意味しているでしょう。
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