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スマホやPCでWebサイトやSNSなどを見る際に表示されるインフィード広告。何気なく見ている広告ですが、他の広告との違いがよく分からないという方も少なくありません。

そこで、インフィード広告の特長や使い方、メリット、注意点などについて詳しく解説します。ディスプレイ広告との違いや実例も紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

1.インフィード広告とは

インフィード広告とは、スマホ向けディスプレイ広告の一種で、Webサイトやアプリ内のタイムライン型の画面上で、ニュースやブログ記事のコンテンツ間に表示される広告のことです。

SEOやリスティング広告などの検索エンジン対策と合わせて、Webマーケティングでは一般的な手法で、ヤフーニュースのタイムラインに配信されるYahoo!ディスプレイアドネットワーク(YDN)のインフィード広告が有名です。広告形式はテキストやバナーがポピュラーですが、近年では動画広告をインフィード配信できるメディアも増えてきています。

クリック率、コンバージョン率が高まりやすい一方で、ユーザーにとっては記事かと思ったら広告だった、と快い印象を持たれない場合も。クリエイティブなどを周囲のコンテンツに自然と溶け込むようにしたり、ユーザーが求めている情報を広告内に組み込んで違和感の少ない表現にするなど、掲載する広告を工夫することで更なる成果が期待できます。

2.インフィード広告の料金形態

インフィード広告の料金形態にはクリック課金・インプレッション課金・エンゲージメント課金があります。それぞれの料金相場と特徴は以下の通りです。

クリック課金インプレッション課金エンゲージメント課金
課金形式1クリックごと課金1回表示ごとに課金1アクションごとに課金
料金相場20~70円/1クリック200~800円/1,000回50~300円/1回
特徴分析しやすい安い・認知向上余計な費用がかからない

ただし、掲載する媒体によって具体的な料金は変わってくるため、掲載前に必ず確認するようにしましょう。

〇クリック課金

クリック課金とは、その名の通りクリックごとに課金が発生する課金形式です。広告が表示されただけでは料金が発生せず、ユーザーがクリックして初めてお金がかかります。

費用相場は1クリックあたり20~70円ですが、間違ってクリックしてしまうユーザーもいるため意外に費用がかかってしまいます。費用対効果の分析がしやすく、興味のあるユーザーへのアクションを促したい方には特におすすめです。

〇インプレッション課金

インプレッション課金とは、広告が表示されるごとに費用がかかる課金形式です。多くの場合では1,000回表示ごとの料金を設定しており、相場は200〜800円ほどとかなり安く設定されています。

1回表示で1円以下と安価ではあるものの、広告が表示されたからと言ってユーザーがすぐにクリックをしてくれるとは限りません。安いのが魅力ではありますが、効果が出るまでに時間がかかったり効果が出にくかったりします。

〇エンゲージメント課金

エンゲージメント課金とは、広告をクリックした上でさらにアクションを起こした場合にのみ料金が発生する課金方法です。

例えばフォローや問い合わせ、シェアなど一定のアクションを起こすと費用がかかります。料金相場は1アクションあたり50〜300円ほどと高価ではありますが、余計な費用がかかりにくいのが特徴です。

3.インフィード広告を扱う媒体

インフィード広告を扱う媒体はFacebook・Instagram・TikTok・LINEなどのSNSが中心です。各媒体の費用目安や特徴などは以下の通りです。

媒体名特徴費用目安
Instagram・幅広い年齢層が利用・ターゲティングしやすい・40~100円/1クリック・500~1,000円/1,000表示・100~150円/1回(エンゲージメント)
Facebook・実名登録のためターゲティングしやすい・200〜800円/1,000表示・80〜300円/1回(エンゲージメント)
TikTok・若いユーザーが多い・シェア可能で拡散できる・20〜150円/1クリック・100〜600円/1,000表示
LINE・アクティブユーザーが多く存在する・25〜70円/1クリック・400~650円/1,000表示
Twitter・拡散されやすい・反応がチェックできる・60~200円/1回(エンゲージメント)
Yahoo!・Yahoo!ユーザーにアピールしやすい・提携先サイトに配信可能・40〜150円/1クリック・200〜800円/1,000表示

InstagramやFacebookはユーザーの情報がしっかり登録されているのでターゲティングがしやすく、売り込みたいサービスや商品に合ったユーザーにアプローチしやすい点がメリットです。TikTokは10代を中心とした若年層のユーザーが多く、若い世代向けのアプリや商品のアピールに最適でしょう。

LINEはアクティブユーザーが多いためアクションを得やすく、Twitterは広告のシェアによって「バズる」ことも期待できます。なお、TikTokやInstagramも同様にインフィード広告のシェアが可能なので、魅力的な広告を作ればシェアによって拡散される可能性も高くなります。

Yahoo!の広告はYahoo!ユーザーを中心にアピールできるほか、提携先のサイトにも配信できる点が魅力です。

なお、媒体を選ぶ際はその後どのようにインハウス化していくかも同時に検討しておくと、出稿後のPDCAをスムーズに回すことが可能です。

4.インフィード広告とネイティブアドの違い

インフィード広告はネイティブ広告と似ていて間違われることも多いですが実際の概念は違い、インフィード広告はネイティブ広告の一種といえます。そもそもネイティブ広告とは広告形態を指す言葉ではなく、広告掲載面に溶け込ませてユーザーに一部のコンテンツとして見てもらうことが目的の広告という抽象的な概念です。これの具体的な広告形態の一つがインフィード広告となっています。

5.インフィード広告で可能なさまざまなターゲティング

インフィード広告にはいろいろと媒体がありますが、今回は代表してYDNのインフィード広告で可能なターゲティングをご紹介します。

〇Yahoo!インフィード広告のターゲティング

  • デバイス:PC、スマートフォン、タブレットを指定。
  • インタレストカテゴリー:媒体側が事前にカテゴライズしたユーザーの興味・関心を選択。
  • 性別:男、女、不明から選択。
  • 年齢:ある程度グループ化された年齢層を選択。
  • 地域:都道府県単位、市区郡単位で指定。
  • 曜日・時間帯:曜日、時間帯を1時間単位で指定。
  • サーチターゲティング:過去に検索したキーワードを基に配信。
  • サイトリターゲティング:サイトをすでに訪問したことがあるユーザーに配信。
  • プレイスメントターゲティング:広告を配信するサイトを指定。

6.インフィード広告のメリット

インフィード広告の内容が分かったところで、次はメリットを見ていきましょう。

〇視認されやすくクリック率が高い

SNSなどに表示されるインフィード広告は視認性が高く、クリックされやすいのが大きなメリットです。サイト内のコンテンツや投稿の形式に合わせたスタイルで表示されるため、目に止まりやすく良い反応を得やすいでしょう。

また、コメントやいいね!などで反応も見れるため、効果を感じやすいのも魅力です。あえて、コメントやいいね!などの反応を促すような内容の広告を作れば、よりアクションも起こりやすくなります。

〇広告っぽくない

インフィード広告はタイムライン上に違和感なく表示されるため、良い意味で広告らしさがありません。広告に対して悪いイメージを持つユーザーは少なくないため、パッと見たときに広告らしさがないのは大きなメリットです。「広告は避けたい」と考えるユーザーでも、インフィード広告なら自然に見てくれます。

〇新規ユーザーを獲得しやすい

サイトのコンテンツに馴染み、視認性の高いインフィード広告は新規ユーザーを獲得しやすいと言われています。初めて該当の商品やサービスを目にするユーザーでも自然に広告が目に入り、クリックやアクションへと進んでくれる傾向にあります。

タイムラインは流し見するユーザーが多いため、違和感のない程度に目立つ広告にするとより注目されやすいでしょう。

7.インフィード広告のデメリット

インフィード広告には多くのメリットがある一方で、デメリットもあります。ここでは、デメリットとともに解決法や工夫の仕方なども紹介します。

〇関心のないユーザーからのクリックも多い

タイムライン上に表示される広告は誤ってクリックしてしまうユーザーも多く、関心のないユーザーからのアクセスが増える可能性があります。

特にクリック課金を選んでいる場合には、余計な費用がかかってしまう可能性が高いため、費用を抑えたいならエンゲージメント課金にするなどの工夫をしましょう。

〇コンテンツに合う内容を作る必要がある

SNSなどのコンテンツにそぐわない広告らしさが目立つインフィード広告は、クリック率が低く離脱されやすいのが特徴です。そのため、インフィード広告を作る際は各媒体の特色を知り、コンテンツの一部として馴染むような内容にしましょう。

「半額セール!」「今だけお得!」などといった、広告らしいキーワードを使わないように工夫するのもポイントです。

8.効果的な配信のポイント:ユーザー心理を考えた興味を引く広告を

インフィード広告を効果的に配信するためのポイントを6つご紹介します。

8-1.注意を引くのではなく関心を引く

通常のディスプレイ広告や検索広告では、他の広告よりも目立つよう、魅力的になるよう、広告文を作成することが多いかと思いますが、インフィード広告では違うアプローチが必要です。

注意を引くための「50%引き」や「今なら貰える限定特典」といった広告的なフレーズは、「また広告か・・」とユーザーにスルーされてしまいます。

とくにインフィード広告のテキストは、広告的なフレーズは極力やめて、続きの内容が読みたくなるような、ユーザーの関心を引くテキストを作成すると効果的です。

8-2.ユーザーエクスペリエンスを考えたランディングページ

フィードを閲覧中に広告をクリックするユーザーは、最新情報や役立つ情報を探しているケースが多いです。

そのため、せっかく広告をクリックしても、ランディング先のページに有益な情報が載っていなかったり、情報が不十分だったり、宣伝文句ばかりだと、離脱する可能性が高いです。

広告の内容とランディングページの内容を合わせることはもちろん、広告をクリックしたユーザーはどういった情報が欲しいのかなども考慮する必要があります。

8-3.フリークエンシーの設定と何度見ても飽きないクリエイティブ

インフィード広告は、SNS、Yahoo!ニュース、Smart Newsなど、ユーザーがよく使用する媒体に掲載されるため、1人のユーザーが同じ広告に繰り返し遭遇する可能性が高いです。

そのため、何度目にしてもユーザーに不快感を与えないよう工夫する必要があります。

ひとつの方法として「フリークエンシー」を設定し、1人のユーザーに広告を表示する回数を制限することで、同じ広告が掲載され続けることを防げます。

8-4.ターゲティングを絞る

インフィード広告では、狙いたいターゲットを絞り広告を配信することで、より効果的にアプローチできます。

例えば、都内の結婚式場の広告の場合、以下のように設定できます。

  • インタレストカテゴリー:結婚
  • 性別:男、女、不明
  • 年齢:20歳~49歳
  • 地域:東京都
  • 曜日・時間帯:平日夜、土日
  • サーチターゲティング:結婚式に関係するキーワード

8-5.クリエイティブのいろんなパターンをテストする

インフィード広告は、毎日使う媒体に表示されるため、ユーザーが広告を目にする頻度も高いです。

ユーザーが同じ広告を何度も見て、不快感や飽きを抱かないよう、広告の効果検証も速いスピード感でおこなう必要があります。

テストをおこなうときの変数はひとつにし、短期間で効果が把握できるようにするとよいです。

いろいろなクリエイティブのパターンを繰り返しテストすることで、より効果的なデザインが発見できるので、テストは常に実施することをおすすめします。

8-6.検討期間の長い、特性が複雑な商品・サービスは特におすすめ

検索広告は、すでに興味を持っているユーザーが検索したときに広告を表示するのに対して、インフィード広告は、ユーザーがコンテンツを見ているときに少し気になったタイミングで見られる広告です。

また、検索広告ほど広告に掲載できる情報量が多くないため、広告で興味を持ってもらい、ランディング先で詳細を説明するといった流れになります。

そのため、検討期間が比較的長い、もしくは特徴が複雑な商品やサービスは、特に適しています。

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