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Google動的検索広告(DSA)とは、Googleが提供する検索連動型広告機能のことです。
Webサイトやランディングページを登録しておくことで、Googleのクローラー(ロボット)が機械学習によって最適な広告を自動生成してくれるので、従来の検索広告では拾いきれなかったキーワードにも対応でき、新規顧客獲得を効率的に進められます。
この記事では、Google動的検索広告(DSA)の仕組みやメリット、注意点などを紹介します。
1.Google動的検索広告(DSA)とは
Google動的検索広告(DSA)とは、Googleのクローラー(ロボット)がWebサイトを巡回し、サイト内に掲載されている情報から検索広告を自動生成する仕組みのことです。
従来型の検索広告の場合、一件の出稿ごとに毎回キーワードを選定し、広告文(コピー)や誘導先URLを設定する必要がありますが、Google動的検索広告(DSA)ならこういった手作業を省ける点がメリットです。
そのうえ、クローラーが機械学習によってユーザーの反応が良いキーワードや広告文を自動生成してくれるので、より効率的な新規顧客獲得が期待できます。
2.Google動的検索広告(DSA)の仕組み
ここからは、Google動的検索広告(DSA)の仕組みについて詳しく解説します。
〇表示の仕組み
Google動的検索広告(DSA)は、広告主のWebサイトに関連性の高いキーワードで検索が行われた際に表示されます。
表示例
- 広告主は国際的なホテルチェーンを運営している
- ユーザーがGoogleで「高級ホテル 東京」と検索
- 「高級ホテル – 東京」という見出しの広告が自動生成される
新規ユーザーにリーチできそうなキーワードをあれこれと考えて一件一件手動で設定しなくても、見込み顧客になってくれそうなユーザーを効率よく誘導可能です。
〇ターゲティングの仕組み
「Webサイト内の特定ページ」「特定のカテゴリ」「Webサイト全ページ」でターゲットを設定できます。
また、除外設定で一部のページをブロックしたり、除外キーワードを追加して特定の検索ワードで広告が表示されないよう制御することも可能です。
例えば「売り切れ」「在庫切れ」など、販売できない商品を掲載しているページには誘導できないように設定できます。
〇広告見出しの仕組み
広告主は、Webページ、ドメイン、Webサイト、商品フィード(EC事業者の場合)などを登録します。すると、Googleのクローラーが、広告見出しに使用できるテキストを自動で検出して生成します。
クローラーは、直近でよく使われている検索ワードなど、ユーザーニーズを自動で捉えて機械学習を行っているため、手動でキーワード設定する場合に拾いきれない、つまり、企業側があらかじめ想定していないような検索ワードも捉えることができる点が強みです。
3.動的検索広告のメリット
動的検索広告には、キーワードを補う役割とキーワードや広告設定の半自動化を担う役割の2つの側面があります。それらを踏まえたうえで、動的検索広告のメリットを説明します。
3-1.検索のトレンドは常に変化している
動的検索広告のメリットのお話に移る前に、少しデータは古いものになりますが、2013年にGrow Business with Google & Google Partnersで発表された検索にまつわるトリビアを紹介します。
1. 検索語句が3語以上で構成されている割合は54%
これは、例えば「アメリカ 格安 航空券」のような3つの言葉以上で検索される割合が全体の54%であることを示しています。
2. 過去6ヶ月に検索されたことのない、新規検索語句の割合は20%
さまざまなインターネットサイトやマスメディアなどで生まれた言葉など、過去6ヶ月のデータでは存在しなかった、新しい言葉を含んだ検索語句が全体の20%であることを示します。
3. 入札キーワードと完全に一致しない検索語句の割合は70%
入札キーワードが「アメリカ 航空券」(キーワードのマッチタイプは部分一致とします)である場合、検索語句が「アメリカ 航空券」といったように、入札のキーワードと検索語句が完全に一致する割合が30%、検索語句が「アメリカ 航空券 格安」「格安 航空券 アメリカ」など、入札のキーワード「アメリカ 航空券」と完全に一致しない割合が70%であることを示します。
施策側の私たちが考えるよりも多くのユーザーは、3語以上の長めの検索語句で検索をかけていることがわかります。
実際の検索語句レポートなどを見ていると、たとえば旅行会社のサイトのタイトルやキャッチコピーのコピペによる新しい語句であったり、語句の組み合わせではなくて文章で検索される傾向も強くなってきている現実を踏まえますと、ヒトの思考だけでのキーワードの洗い出しには限界が出てくるということは想像にたやすいのではないでしょうか。
音声検索も増えつつあるなか、検索語句の多様化は今後も続くことが予測でき、検索語句をすべてキーワードで網羅するのは現実的ではないでしょう。
このような検索語句の動向に対して、Google 広告が提供しているひとつの手段が「動的検索広告」です。
3-2.キーワードだけでは網羅できない検索語句をカバーできる
設定したページと関連性の高い検索語句に対して広告が配信されるため、入稿したキーワードだけでは網羅できない検索語句までカバーできます。競合も広告配信していないような検索語句にも配信される可能性もあります。
3-3.検索語句と関連性の高い広告の出稿が期待できる
動的検索広告では、設定したサイトの情報にもとづき、検索語句と関連のある広告見出しが自動で生成されます。そのため、検索語句と関連性の高い広告をつねに出稿できます。
3-4.入稿の手間が削減できる
サイトURLと説明文を設定するだけで、キーワードや広告見出しの設定は必要ありません。
設定したサイトの情報をもとに広告を表示する検索語句は自動でマッチングされ、広告文のタイトルも自動生成されるため、キーワードやランディングページの数が膨大な場合でも設定の手間がかかりません。
4.動的検索広告の設定方法
動的検索広告は独自の設定項目が多く、どれを選んだら良いか、迷う方も少なくないでしょう。
そこでこの章では、設定内容と選び方にふれながら、動的検索広告の設定方法をわかりやすく解説していきます。
まずは「新しいキャンペーンの作成」からキャンペーンを作成します。
キャンペーンの目標を選択し、キャンペーン タイプ「検索」を選び「キャンペーン設定を選択する」まで進みます。
キャンペーン設定(キャンペーン名、配信地域、予算など)の設定が終わったらサイトのドメインとターゲティング ソースを設定します。
広告を作成、配信する際に基となるターゲティング ソースは、ウェブサイトで Google のインデックスに登録されているウェブページが使われます。そのため、基本的には一番上の「ウェブサイトの Google インデックスを使用する」のままで大丈夫です。
インデックスしていないページを対象にしたい場合は、ページフィードを作成し、ターゲティング ソース選択を変える必要があります。ページフィードは指定のテンプレートがあるのでこちらのページよりダウンロードして使用してください。
〇広告グループの設定
広告グループの種類は「動的広告」にします。その後、動的検索広告の配信に使用するページを選択します。以下の3つから選択が可能です。
- お客様のサイトにおすすめのカテゴリ
- 特定のウェブページ
- すべてのウェブページ
Google 広告の公式チェックリストでは「推奨カテゴリを動的広告ターゲットとして使用する」ことを推奨されていますが、配信に含めたくないページがある場合は「特定のウェブページを対象とするルールを新しく設定します」を選択して、配信に使用するページだけを登録しましょう。
〇広告を作成する
広告の作成で設定するのは「説明文1」と「説明文2」です。商品やサービスの説明を記載しましょう。どちらも半角90文字以内の規定があります。
その他、詳細な設定方法については公式のヘルプを参照ください。
5.動的検索広告の運用のコツ
動的検索広告はキーワードや広告設定を半自動化できる便利さゆえに、配信を開始したときの状態のままの方も多いのではないでしょうか。
また、どこを修正すれば改善されるのかがわからない方もいると思います。
そこでこの章では、ターゲティングの精度をあげてより検索語句と関連する広告を出すための運用のコツを紹介します。
5-1.配信対象としたくないページは除外設定する
ドメインまたは特定のページグループでURLを指定している場合、配信対象としたくないページは除外設定しましょう。
例えば、次のようなケースです。
- 広告配信の目的と関連しないページを除外したい
例)会社概要ページ、採用ページ
- 動的検索広告のコンバージョン単価を下げたい
例)求人・不動産系の検索サイトで検索結果0件のページ
動的広告ターゲットで設定したページ群に除外したいコンテンツが含まれている場合は、除外設定することをおすすめします。
設定方法は次のとおりです。
〇除外動的広告ターゲットの設定方法
除外動的広告ターゲットの設定方法を解説します。
キャンペーンまたは広告グループで設定できますが、今回は例としてキャンペーンでの設定手順を紹介します。
①キャンペーン選択してメニューより「動的広告ターゲット」を選択し、「除外動的ターゲット」をクリックします。
②「+」ボタンをクリックします。
④除外の対象となるページを指定するルールを設定します。
特定のURLのみを除外したい場合は「URLを個別に設定する」を、それ以外に条件を設定したい場合は「対象とするウェブページのルールを設定する」を選びましょう。
各設定方法の違いについて詳しくは、動的検索広告の設定方法の手順⑭の「3.特定のウェブページ」をご確認ください。
⑤「追加」を選択し、右側の選択済み欄に追加されたか確認して「保存」をクリックして設定完了です。
5-2.意図通りの広告配信になっているかを確認する
動的検索広告を配信開始したら、実際にどのような検索語句に配信されていて、どのような広告見出しが生成されているかを確認しましょう。
次の内容を確認します。
- 検索語句
- 検索語句とランディングページとの関連性
- 広告文のタイトル
確認方法は以下です。
キャンペーンまたは広告グループを選択して「動的広告ターゲット」の「検索語句」を選択します。
表示方法は3種類あります。
表示方法 | 説明 |
検索語句とランディングページ | 検索語句・広告見出し・ランディングページごとのデータ |
検索語句 | 検索語句ごとのデータ |
ランディングページ | ランディングページごとのデータ |
「検索語句とランディングページ」を選択しておけば、すべて確認できます。
もし思ったような広告見出しではなかった場合は、ページのタイトルと見出しを見直すことをおすすめします。
広告見出しを生成する際、最も重要な要素は「HTML タイトル」です。
広告見出しの文字数に合わせて全角30~45 文字(半角 60~90 文字)以内にしたり、行動を促すフレーズなど、広告見出しに使用したい表現を追加することで、意図どおりの広告見出しになります。
5-3.通常の検索広告よりも低い入札価格を設定する
広告アカウント内で入札している部分一致キーワードにおいて、動的検索広告の広告ランクが高い場合は、入札キーワードよりも動的検索広告が優先して表示されるケースもあります。
そのため、動的検索広告を導入したいけれど、表示される広告文はできる限りコントロールしたい場合には、入札価格の強弱を「通常の検索広告>動的検索広告」とすることで、動的検索広告の広告ランクが入札キーワードの広告ランクを超えないようにし、徐々に入札金額を変更させていくのがよいでしょう。
また、通常の検索広告と比べ、動的検索広告の入札金額が大幅に安く設定されているにも関わらず、動的検索広告が優先して表示されてしまう場合は、入札キーワードに紐づく広告の品質が低い可能性がありますので、広告の見直しなども視野に入れましょう。
6.Google動的検索広告(DSA)を活用した企業事例
ここでは、Google動的検索広告(DSA)を活用した成功事例を紹介します。
〇動画配信サービスの会員獲得で手応えあり:U-NEXT
動画配信サービス「U-NEXT」を運営する株式会社 U-NEXTは、新規会員獲得の目的でGoogle動的検索広告(DSA)を活用し、成果に結びつけることができました。
課題
ユーザーが興味のあるコンテンツをフックに、新規顧客獲得を強化したい。
施策
個別のキーワードでリーチできなかった見込み顧客にも関連性の高い広告を表示するために、Google動的検索広告(DSA)を活用。
結果
ユーザーニーズを的確に捉えた新たな検索ワードに対応できるようになり、会員獲得数が増加。
※参照:Think with Google 機械学習を活用して会員獲得数を拡大したU-NEXT
〇「指名検索」をしないユーザーにもリーチ:H.I.S.
大手旅行代理店「H.I.S.」はGoogle動的検索広告(DSA)を活用することで、旅行の計画を立てはじめた段階のユーザーへのアプローチを強化できました。
課題
新規顧客獲得を強化したい。「ハワイ バケーション」など、旅行に関する一般的な語句で検索するような、旅行の計画を立てはじめた段階のユーザーを捉えたい。
施策
Google動的検索広告(DSA)を活用。
結果
検索広告のクリック率が大幅に向上。
※出典:Think with Google 生活者を惹きつける 4 つのポイント: アジア太平洋地域の事例から
7.まとめ
ユーザーは、企業側が想定していないようなキーワードで検索を行うことが多々あり、例えばコロナ禍の「自粛期間」から「再開ムード」へといった具合に世の中の空気が変化すると、Google検索キーワードのトレンドも大きく変動することが分かっています。
そういった検索キーワードの多様化や、急なトレンドの変化にも対応できる手法が、Google動的検索広告(DSA)です。まずはGoogle動的検索広告(DSA)の基本を理解し、効果的に他の広告メニューとの使い分けをしていくことをおすすめします。
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