X-tech（クロステック）とは？事例を含めてわかりやすく解説！

DX（デジタルトランスフォーメーション）の推進により、「○○tech」という言葉を聞くようになりました。「フィンテック」「アグリテック」などさまざまな用語があります。それらを総称して「X-tech（クロステック）」と呼びますが、昨今、注目されています。

そこで、この記事ではX-techについて事例などを含めてわかりやすく解説していきます。言語のテクノロジーの導入などに役立ててください。

X-techとは

「X-tech」の定義はさまざまありますが、ITの技術や力を活用して新たな価値や仕組みを提供することです。

金融や教育、医療などさまざまな分野でX-techがみられるようになり、新規事業として取り組む企業も増えています。

X-techはさまざまな分野で行われていますが、具体的な事例をご紹介します。

種類	内容
Fintech（フィンテック）	金融分野。X-techでは最も有名であり、モバイル決済などがあげられる。
REtech（リーテック）	不動産分野。土地の取得や賃貸などに技術を取り入れる。
Martech（マーテック）	MA（マーケティングオートメーションツール）などの運用でマーケティングを行う。
RetailTech（リテールテック）	流通分野。ITの技術を取り入れて在庫管理などを行う。
AdTech（アドテック）	広告関係。顧客情報や位置情報、検索履歴などを活用してリスティング広告などを配信する。
MedTech（メドテック）	医療分野。病院へインターネット予約ができたり電子カルテで保存したりする。
HealthTech（ヘルステック）	健康分野。睡眠や生理のサイクルを把握するアプリなど。
EdTech（エドテック）	教育分野。タブレット端末の利用、サテライト授業など。
AgriTech（アグリテック）	農業分野。ドローンの活用など。
CleanTech（クリーンテック）	環境分野。再生可能エネルギーやスマートグリッド、浄水技術など、

以上のとおり、X-techにはさまざまな種類があります。次の項目ではX-techが台頭してきた背景をみていきます。

X-techが台頭してきた背景として、以下の2点が考えられます。

近年、ITに関係する製品が低価格になってきました。クラウドサービスもそのひとつです。低価格のクラウドサービスであれば、企業が導入しやすいためビジネスのIT化が進みます。

低価格なIT製品は既存のビジネスにITを導入するだけではなく、新規事業としても取り組みやすいです。このようなIT製品の価格の安さやクラウドサービスの普及がX-techの台頭につながっています。

スマートフォンやタブレット端末の普及により、企業とユーザーの接点が増えました。より簡単につながることができるため、企業は顧客情報が取得しやすくなっています。

顧客情報が取得しやすくなれば、そこから事業の改善や新規事業の立案が可能です。そのような場合にITの力を借りて、有効な数値やデータを取得する機会が増えています。

さまざまなX-techが登場していますが、X-techを支える技術には以下があります。

種類	内容
AI	人工知能のこと。AIを導入することで、人間にしかできなかった判断や意思決定ができるようになった。
ビッグデータ	蓄積され続けてきたが活用されていないデータのこと。そのデータ分析を行うことで、新たなビジネスの創出が可能。
IoT（Internet of Things）	インターネットとオフラインの機器やシステムをつなぐこと。遠隔操作やセンサー検知などがある。
ブロックチェーン	分散型ネットワークのこと。暗号通貨が代表例。暗号化などセキュリティの高さがあり、改ざんされにくい。
5G	モバイル通信の規格のこと。第5世代目のシステムであり、高速で大容量の通信が可能。遅延も低く、同時に複数のデバイスから接続することが可能。
クラウド	ネットワーク上の仮想技術のこと。インターネットに接続できればパソコンやスマホなど端末を問わずデータが利用できる。GoogleドライブやOneDriveなどがある。

以上はX-techを支える技術としての一例であり、今後も増えていくでしょう。

ここからは、X-techを活用したビジネスモデルをご説明します。X-techのビジネスモデルは以下の4つに分類されます。

Amazonなどのようにユーザーの属性や購入履歴などをもとにしたレコメンド機能による物販が代表的。「こちらの商品を閲覧した方はこんな商品も見ています」など、ユーザーに有益な情報の提供ができる。

Uberやタクシー配車サービスなどが有名。ユーザーと小規模事業者をマッチングさせる付加価値ビシネスが既に展開されている。

ユーザーの属性や行動履歴に応じて、潜在ニーズに合ったアドバイスを送る。ヘルスケアアプリなどが有名。歩数や食事内容をアプリに登録すると、AIコーチがアドバイスする。

IoTを活用して特に異常をユーザーに知らせることができる。見守りコンセントなどでは、家電の消費電力を監視して不自然な使用をしたときにメールが届く。

以上のような分野ではすでにX-techが導入されており、企業やユーザーの利便性が向上しています。

X-techとは、IT技術を取り入れて新たな価値を生み出すことであり、その総称です。金融、不動産、医療、教育などさまざまな分野で新たな取り組みが行われています。この記事を参考にして、X-techを活用したビジネスに取り組んでみてはどうでしょうか。