【広報担当者必見】ChatGPTと企業の向き合い方！リスクや弊害も確認しよう

ChatGPTを活用する事例が増えています。行政機関や大企業などもChatGPTを活用して効果的に業務を遂行しています。しかし、ChatGPTにはリスクや弊害もあり、対策が求められます。

そこで、今回はChatGPTのリスクや弊害をまとめました。さらにChatGPTとの向き合い方も解説しますので、今後の参考になれば幸いです。

ChatGPTなどの生成AIの普及

ChatGPTは生成AIと呼ばれ、インターネット上にある情報をもとに指示された内容を自動で生み出します。生成AI元年と言われた2022年にはChatGPTをはじめ、さまざまな生成AIが公開されました。

そのなかでもChatGPTは勢いがあり瞬く間に普及しています。公開から数日で100万人以上の登録者を数えたほどです。その勢いに負けじとMicrosoftやGoogle、Amazonなども生成AIに参入しています。

ChatGPTはこれまで人間が時間をかけてこなしていたことを瞬時に解決するため、業務や作業を効率的に進められるメリットがあります。しかし、便利さの陰にはさまざまなリスクが指摘されています。

まずは誤った情報の発信です。すでに利用している場合は体験しているかもしれませんが、指示内容の回答として誤情報が含まれていることが多々あります。

例えば「株式会社〇〇について社風を教えてください。」と質問して、誤情報が含まれていたらどうでしょうか。就活生や求職者がその情報を鵜呑みにすれば、自社にとって悪評となる可能性があります。

次は個人情報や機密情報の漏洩です。AIに個人情報や機密情報を学習されて、外部の利用者の質問に回答してしまうと、情報が漏れてしまいます。情報漏洩は企業にとって大きな問題になるため、自社独自で生成AIを開発して情報漏洩に対策を始めています。

また、企業によってはChatGPTの使用を許可しても条件付きやルールを決めて活用している場合もあります。

ChatGPTによる風評被害も考えられます。先に取り上げたような誤情報などがもとになって、拡散されるとレピテーション（評判）の毀損につながります。

2022年には実際に発生していない「静岡の水害」の画像がSNSで拡散されて情報を信じた人々もいました。デマだと分かったわけですが、これは無料AIで作成されたことが分かりました。

いたずらだけでは済まず、意図的に他社を陥れる情報を生成して風評被害となる可能性も考えられます。

ChatGPTや生成AIで最も注意したいことは著作権の侵害です。サービス内容やロゴデザインなどを巡ってはアーティスト、作家から訴えられるケースが生じています。

ChatGPTを活用して生成した制作物に一部でも著作物が紛れていれば、法令違反を問われる可能性があります。著作権侵害に該当しないか制作後のチェックが必要です。

ChatGPTの使い方を誤ると犯罪に巻き込まれるケースがあります。犯罪者からのメールだと分からないような自然なメールの生成、さらにはウイルスのコードまで自動生成できます。

この事態を受けてEUの警察機構はChatGPTによってフィッシング詐欺やサイバー犯罪が起こるリスクに警鐘を鳴らしています。

例えば、悪意ある利用者が自社を語って顧客にメールを送ったり、取引先を装ってメールを送ってきたりさまざまなリスクが考えられます。ChatGPTの規制に関する法整備などが追い付いていない場合には非常にデリケートな課題と言えます。

ChatGPTには便利さだけではなくリスクもあるわけですが「使うな」というわけではありません。リスクを考慮し適切に向きあうことが求められます。

その根底にあるのは全てをChatGPTに任せないことです。例えば、コンテンツを制作するにしても「構成はChatGPTを活用して作って実際の執筆は人間が行う」などが挙げられます。

人間が果たす役割とAIを活用する役割を明確にすることが大事です。AIはあくまでも人間の判断を補完する役割として考え、最終的な決断を人間がする仕組みを整えましょう。

コンテンツを制作してもファクトチェックを欠かさずに行い、誤情報を流出しない対策も必要です。著作物を勝手に流用していないかなどの確認も必要でしょう。

また、自社が気を付けていても第三者が自社を陥れようとする可能性があるため、セキュリティ対策も検討してください。

メールの送信元の確認、文言などが普段と異ならないかのチェック、疑わしいメールが来たら取引先に送信の有無などを確認しましょう。

さまざまなリスクに対して具体策を講じれば、ChatGPTをより効果的に活用できます。

生成AIが広く普及しつつあるなかでChatGPTは多くのユーザーが存在します。便利に活用できる一方で、さまざまなリスクへの対策が必要です。リスクに対策をせずにChatGPTを使うことで、不利益を被る可能性があります。

本記事で紹介したChatGPTとの向き合い方を参考に、社内で対策を検討して活用していきましょう。