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「SNSを活用して成果を出してくれと言われても、何をすればいいのかよくわからない」と感じているマーケティング担当者の皆さま、「ソーシャルリスニング」という言葉をご存じでしょうか?ソーシャルリスニングの要点を知りそれを会社の施策に活かすことができれば、SNSマーケティングの効果を格段に高めることができるはずです。
今回は、ソーシャルリスニングを活用してSNS上のマーケティング施策で成果を出すための方法について解説します。
「ソーシャルリスニング」って何?
「ソーシャルリスニングとは」、電通パブリックリレーションズ社によると、「Twitterなどのソーシャルメディア上の声に耳を傾け、自社のブランドや製品・サービスに対する評判・改善点などを調査・分析すること」と定義されています(参考:電通パブリックリレーションズhttps://www.dentsu-pr.co.jp/servicemenu/survey/social-listening.html)。
つまり、SNSユーザーが自社の製品・サービス・ブランドなどに対してどのような意見を持っているのかを知り、それを生かすことを指します。誰もがSNSを通じて意見を発信できるので、ソーシャルリスニングの重要性はより増していると言われています。
どうしてソーシャルリスニングが大事なの?
それでは、どうしてソーシャルリスニングが重要視されるのでしょうか。その答えは「消費者の声が絶大な力を持っているから」ということに尽きます。
SNSが一般的になった現在では、消費者の意見が以前より影響力を持っていることは言うまでもありません。従来であれば商品やサービスについての情報は企業や芸能人が発信しているものが中心でしたが、現在では世界中の消費者がSNSを通じて「口コミ」を簡単に広めることができるようになっています。その結果、「消費者が消費者の情報を一番に信頼する」という構造ができあがりました。普通は良いことしかアピールしない企業や芸能人よりも、実際に商品・サービスを使ってみた生の消費者の声のほうが信頼できる、と感じるのはある意味当然と言えます。SNSの投稿を通じて人気を得たインフルエンサーと呼ばれる人が宣伝したモノが大人気になることも珍しくないですが、それはインフルエンサーが一般消費者としての側面を持っていると認識されていることも一つの理由でしょう。「元は私たちのような一般のSNSユーザーだった人が言うのだから信頼できる」と好意的に見られる可能性が高いのは大きなアドバンテージなはずです。一般的な消費者の正直な声を聴くことができるSNSに寄せられる信頼感は絶大です。
このようにSNSの影響力が計り知れないほど大きくなっている現在では、企業は消費者によるSNS上の声を無視できない状況になっています。誰もが毎日のようにSNS上で意見を発信できる環境では、消費者の声を素早く拾いあげサービスに反映させるというスピーディな対応が求められます。そこで、SNS上の意見をリアルタイムに把握して分析し、効果的な施策を生み出す、という目的でソーシャルリスニングの手法が生まれました。
ソーシャルリスニングってどうやるの?
ソーシャルリスニングは、大まかに以下のステップで行います。
①ソーシャルリスニングの目的を決める
②何が知りたいのかを決める
③どのような対象を分析するか決める
④情報収集・分析する
①ソーシャルリスニングの目的を決める
一番重要な、「ソーシャルリスニングを通して何を達成したいのか」を最初に決めます。「商品・サービスを改善したい」「消費者の潜在的なニーズを知りたい」など最終的な目標を明確にすることで、より効果的な施策に繋がります。逆に言えば、ここを曖昧にするとその後の施策で十分な効果を期待できません。
②何が知りたいのかを決める
目的が決まれば、それを達成するためにどんな情報が必要なのかを考えます。たとえば目的が「商品・サービスの改善」であれば当然それに関係するSNS上の投稿を収集する必要があります。
③どのような対象を分析するか決める
次に分析対象となる母集団を特定します。年齢・職業などでアカウントを特定する場合や、キーワードを設定してそのキーワードを含む投稿を洗い出す場合、母集団を絞ったうえでキーワードを設定する場合など対象の決め方は様々です。
④情報収集・分析する
実際に情報を収集し、分析します。具体的には
・数値分析(投稿数、投稿したSNSユーザーの数、ポジティブ/ネガティブな投稿の割合などを分析)
・投稿、アカウント分析(ポジティブ/ネガティブな投稿に共通するキーワードの洗い出し、どのような投稿が注目されているのかなどを分析)
・セグメント分析(カスタマージャーニーの段階別に投稿を分類し注目キーワードを見つけ出すなど)
などを行います。
(参考:Crimson Hexagon「マーケティングに役立つ「ソーシャルリスニングの分析方法や活用法」」https://ch.brainpad.co.jp/blog/10)
目的別、ソーシャルリスニングのハウツー
どのようなことを達成したいかという目的別に、どのようにソーシャルリスニングを進めればいいかについて解説します。
4-1. 商品・サービスの改善
SNS上の声を基に商品・サービスの改善を図りたい、という場合、以下のような流れで進めるといいでしょう。
①ターゲット顧客のアカウントを母集団とする
改善したい商品・サービスがターゲットとしている層のSNSアカウントを分析の母集団として決定します。20~30代の女性、中高年の男性など商品・サービスに応じた母集団を決めます。
②ネガティブな反応を抽出する
ソーシャルリスニングツールなどを活用して商品・サービスについてのネガティブな投稿を抽出します。
③投稿を分析する
どのようなキーワードが頻出か、どのような人物から不評なのか、どのような状況で好まれないのか、など、状況に応じて必要な切り口から投稿を分類し、「何が足りないか」を分析します。
4-2. 消費者の潜在ニーズ発掘
消費者の潜在ニーズが何かを分析し、売上アップなどを目指す場合、以下のような手順がおすすめです。
①商品、ターゲットのイメージを明確にする
どのような商品をどのような人物に売りたいのか、を決定します。ターゲットのペルソナをできるだけ詳細に作りこむことをおすすめします。
②ターゲットアカウントを選定する
潜在ニーズを掘り出したいターゲット像を明確にします。新たに中高年女性向け商品を開発したい、現在主力の中高生向けの施策をより強化したい、など目的に応じてアカウントの母集団を選びます。
③投稿を抽出する
売りたい商品に関するキーワードを設定し、そのキーワードを含む投稿の内容を抽出します。
④投稿を分析する
数値分析・投稿、アカウント分析・セグメント分析を必要に応じて行い、既存商品で満たせていないニーズを特定します。特に投稿者の普段の投稿を詳細に観察することで、どのような場面で消費者の潜在ニーズがあるか判明するかもしれません。
おすすめのソーシャルリスニングツール
ソーシャルリスニングを行う上で投稿の抽出・分析作業などを楽にしてくれるツールを紹介します。
・クチコミ@係長
(http://www.hottolink.co.jp/kakaricho/)
Twitterや5ちゃんねるなど様々なソーシャルメディアからデータを分析できるツールです。
・コミュニケーションエクスプローラー
(https://cocomimi.jp/)
ポジティブ/ネガティブの判定より踏み込んだ自然言語解析が特徴のツールです。
・Crimson Hexagon Forsight(クリムゾン ヘキサゴン フォーサイト)(http://www.crimsonhexagon.com/)
自然言語解析に学習機能があり、多言語対応が特徴のツールです。
・Tofu Analytics(トウフ アナリティクス)
(https://tofu.misosil.com/)
全量データやAI解析、インフルエンサー特定もできる高性能ツールです。
ソーシャルリスニングを活用して一歩先に!
いかがでしたでしょうか?ソーシャルリスニングを生かしてより消費者に響く施策を打てれば、SNSマーケティングで成功を収めることができるはずです。日ごろからSNSでの声に注意を払いソーシャルリスニングを繰り返し、一歩進んだSNS活用を目指しましょう。
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