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企業の法務担当は専門性が高い業務を担当するため、法律に関する知識が求められます。企業によって求められる能力は違うものの、実務に活かせる資格を目指したいところです。
本記事では、企業の法務担当が目指すべき資格として、6種類の資格をご紹介します。それぞれの特徴や難易度を理解して、取得を目指してみてください。
企業の法務担当が目指すべき資格一覧
はじめに、企業の法務担当が目指すべき資格を一覧表にしました。早見表としてご活用ください。
資格名 | 特徴 |
弁護士 | 法務関係の最高峰の国家資格 |
司法書士 | 不動産や法人の登記の代理人として活動するための国家資格 |
行政書士 | 役場に許可証等の申請の代理などを行う。(国家資格) |
ビジネス実務法務検定 | コンプライアンスや法令遵守の基礎となる実践的な知識を身につける目的の検定試験。 |
ビジネスコンプライアンス検定 | コンプライアンス経営やビジネスパーソンとしてのコンプライアンスの行動について対応力を身につけるための検定試験。 |
個人情報保護士 | 個人情報の適切な管理や運用を身につけることを目的とした資格。 |
資格の特徴や難易度
ここからは前章でご紹介したそれぞれの資格を詳しくご説明します。
弁護士
弁護士は言わずと知れた難関国家資格です。資格試験に合格すると法律のスペシャリストとして、法務に関する全般的な業務を行う権限が認められます。
以前よりも難易度は下がったものの合格率が25%前後であり、合格まで3年程度の学習期間が必要とされています。
また、司法試験に合格した後は司法研修としておよそ1年間かけて司法修習を修了する必要があります。弁護士として活動する際は、後述する司法書士や行政書士の業務も一定の条件で行うことが認められており、非常に幅広いフィールドで活躍できます。
近年では企業内で活躍する弁護士も増えており、弁護士の代表的なキャリアパスといえるでしょう。
司法書士
司法書士は、登記の代理や裁判所・法務局に提出する書類の作成権限があります。一定の制限はあるものの、簡易裁判所における民事訴訟などにおいても当事者の代理人として活動することも可能です。
合格率は3%程度であり、法律の初学者であれば3,000時間ほどの学習時間が必要と言われています。そのため、数年単位での学習期間を設けることになるでしょう。
司法書士は司法書士事務所で就業することが多く、企業法務として活躍しているケースは少ないです。しかし、要求される法律知識や対応できる業務内容を考慮すると、企業法務としても重宝する国家資格と言えるでしょう。
行政書士
行政書士は役所に提出する許認可などの申請書類の作成や提出・手続きの代理などを行います。遺言書などの権利義務、事実証明や契約書の作成もできる国家資格です。
合格率は10%程度であり、難関資格の1つです。働きながら資格取得を目指すならば、1年以上の学習期間が必要でしょう。行政書士は起業して働くことが通常であり、行政書士事務所であっても採用されるケースが少ないです。
これは人手が足りていることによります。企業としても行政書士を積極的に採用するケースは少ないものの、実務経験があれば重宝される有資格者となるでしょう。
ビジネス実務法務検定
ビジネス実務法務検定に合格すると、コンプライアンス・法令遵守の基本となる実践的な法律知識が身につきます。
3級、2級、1級があり、順に難易度が上がっていきます。3級は8割前後、2級は3割前後、1級は1割程度の合格率です。3級と2級はマーク式、1級は論述式での試験です。
前述した資格に比べると学習期間を要さないこともあり、3級から順にステップアップしていくといいでしょう。2級以上の資格を持つと、実務にも十分に活かせます。
ビジネスコンプライアンス検定
ビジネスコンプライアンス検定は、コンプライアンス経営やコンプライアンス行動について、ビジネスシーンにおける対応力が求められる試験です。
初級と上級の試験があり、初級は4割程度、上級は2割程度の合格率です。しかし、いずれも学習期間は数ヶ月程度であるため、比較的、短期間で取得することができます。法務関係で知識をつけたいならば、手始めに取り組んでもいい検定でしょう。
個人情報保護士
個人情報保護士は、個人情報の適切な管理や運営についての知識を身につけているかが試されます。合格率は4割程度であり、学習期間も1〜2ヶ月程度です。
近年、個人情報の漏洩が社会問題となっており、企業も社員に知識を身につけさせる機会が増えています。その一環として、個人情報保護士を団体受験する企業も存在します。
知名度が徐々に高まっている資格であり、今後も企業に重宝されるでしょう。
企業の法務担当として評価されるスキル
企業の法務担当として、さまざまな資格取得が推奨されますが、その他にも評価されるスキルがあります。
まずは年と言っても実務経験です。企業の法務担当は、契約や取引、機関、組織、コンプライアンスなどさまざまな業務を行います。
それぞれで幅広い法律知識が求められます。資格もさることながら実務経験が重視されるのも法務担当です。
また、近年では語学スキルも必要となります。特にグローバル企業は法律部門を設けることがあり、英語力を中心として語学力が求められます。
他にも法律分野にデジタル技術を用いて業務がこなせる人物なども、今後、重宝されるでしょう。
資格取得を目指そう
企業の法務担当ならば、さまざまな資格や検定に挑戦して欲しいところです。最高峰の国家資格である弁護士をはじめとして、比較的、合格しやすい個人情報保護士などまでご紹介しました。
取り組みやすい資格から挑戦して、法務業務に活かしてみましょう。
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