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キッティングとは、パソコンなどのデバイスを業務ですぐに使える状態に準備することです。

キッティングを正しく行うことは、社員に通常業務をスムーズに実施してもらうほか、社内のIT資産を管理する上でもとても重要です。

キッティングの方法は「1台ずつ手作業で設定する方法」と、「マスターPCから複数台にコピーする方法」の2種類があります。

社内に情シスがない場合は担当者への負担が大きいので、ツールやアウトソーシングで効率化するのがおすすめです。

本記事では、キッティングについての基礎知識や具体的な手順、効率化する方法について詳しく解説します。

本記事を参考にすれば、トラブルを起こさずにスムーズにキッティングを行うことができるようになります。

1.キッティングとは、パソコンやスマートフォンのセットアップ作業全般のこと

キッティング(kitting)とは、パソコンやスマートフォンなどのセットアップ作業全般のことで、パソコンやスマートフォンを業務ですぐに使える状態に準備することを指します。

具体的な作業としては、オフィスに届いたパソコンやスマートフォンなどのデバイスを箱から出すところからはじまります。

その次にユーザー設定やWifi設定などの初期設定や、業務で必要とするソフトウェアのインストールといったデバイスを使うための設定を行うのが基本です。

これらのデバイス内部の設定を行い、社員やスタッフがすぐに業務を開始できる状態にまで準備します。

2.キッティングの作業方法の種類

キッティングには、「手作業」と「クローニング」の2種類の方法があります。

手作業:1台ずつ手作業で設定する

クローニング:マスターPCを設定し、複数の機器にコピーする

手作業の場合、セットアップするデバイスさえあればすぐに着手できます。ただし、そこまで数が多いと対応しきれませんし、ミスが起こる可能性もあります。

クローニングは一度に数多くのセットアップが可能なので、効率的にキッティングが進められるのがメリットです。その一方で、マスターイメージの作成に時間を要する点や、専門知識が必要になる点などがデメリットとして挙げられます。

キッティングを行う数が数台程度であれば手作業でも良いですが、10台を超える場合はクローニングで行うのが良いでしょう。

種類メリットデメリット向いている場合
手作業・事前準備不要ですぐに作業開始できる・作業が属人化しやすい・人的な作業ミスが起こりやすい・人件費がかかる・数台の設定の場合・人員や工数が確保できる場合
クローニング・一度に大量のセットアップができる・PCの品質を均一にできる・万が一の場合にバックアップがあるので安心・マスターイメージの作成〜検証に1ヶ月は必要・専門知識が必要・導入機種が異なる場合に個別設定が必要・10台以上の設定の場合・作業を効率化したい場合

参考:ビジネスPCのキッティング時に気を付けるべきポイントとは? – PIT-Navi|NECキャピタルソリューション株式会社

3.キッティングの手順は?

PCのキッティングには、「手作業」「クローニング」といった2つの方法があります。

  • 1台ずつ手作業で行う
  • 事前にコピー元となるPCを用意しておき複数台にコピー(クローニング)

どちらの方法がよいかは、状況によります。それぞれの手順の詳細と、メリット・デメリットを見ていきましょう。

3-1.手作業で行う場合

手作業でキッティングを行う場合の手順は、下記のとおりです。

  • PCを用意し、電源を入れる
  • ログインユーザーの作成
  • ホスト名やIPアドレスなどの設定
  • 必要な業務アプリケーションをインストール
  • ライセンス認証を実施
  • セキュリティ設定、省エネ設定、ブラウザ設定
  • セキュリティパッチの適用
  • ラベルの貼付

3-2.クローニングで行う場合

クローニングでキッティングを行う場合の手順は、下記のとおりです。

  • マスターPC(参照PC)の作成
  • SYSPREPコマンドによる一般化の実施
  • マスターイメージ(標準イメージ)の抽出
  • 各PCのブートオーダーの変更
  • クローニング
  • 個別キッティングの実施
  • 動作評価の実施

4.マスターPCを作成するとき

コピー元となるマスターPC(参照コンピューター)を作成するときのポイントについて、詳しく見ていきましょう。

  • ボリュームライセンスが必要不可欠
  • プリインストールされたWindowsを用いて作成してはいけない
  • ライセンスの認証回数の上限増加
  • PCの情報重複に注意

4-1.ボリュームライセンスが必要不可欠

マスターPCを作成する際、OSのボリュームライセンスの購入が必要となります。ボリュームライセンスに付随する「再イメージング権」が必要となるからです。

企業で大量のPCを導入する場合、マスターPCを作ってから複数台にコピーしていくという流れになりますが、その際、再イメージング権がないままOSをコピーしてしまうと、ライセンス違反となってしまいます。事前にボリュームライセンスを購入しましょう。

4-2.プリインストールされたWindowsを用いて作成してはいけない

PCを購入したときにプリインストールされているWindows OSは、購入したそのPCに対してのみ使用が認められたOEMライセンスですので、ほかPCへのクローニングには使えません。

クローニングでマスターPCを作成する際は必ず、ボリュームライセンスメディア(ISO)を入手しましょう。

4-3.ライセンスの認証回数の上限増加

ボリュームライセンスを使用してクローニングやキッティングを進めていく前に、ライセンス認証回数の上限値を必要数まで増やしておきましょう。上限値の変更は、マイクロソフト社またはライセンス購入元のベンダーに申請すれば可能です。

うっかり忘れてしまいライセンス数が不足すると、キッティングの最中にライセンス認証が通らず、エンドユーザーへのPC納品が遅れてしまいます。

4-4.PCの情報重複に注意

資産管理ツールやウイルス対策製品など、管理サーバーで一元管理するタイプのアプリケーションを各PCにインストールする際は注意が必要です。

それは、アプリケーションベンダーに「ID初期化などの処理が必要か、そのままクローニングしても問題ないか」をあらかじめ確認すること。

アプリケーションには、インストール時にユニークなIDを生成し、各PCを識別しているものも。クローニングで大量展開する際、ユニークなIDまでコピーされてしまうと、管理サーバー上でデバイス情報が重複してしまい、混乱する場合があります。

5.個別で作成するとき

マスターイメージを各PCにコピーしたらPC1台ずつ個別に、業務アプリケーションや各種設定をします。その際の作業について見ていきましょう。

  1. インベントリ情報収集
  2. 識別しやすいようラベルを貼付する
  3. 同梱する物を決めておく
  4. 設定の結果を保存

5-1.インベントリ情報収集

もし資産管理ソフトを導入していなければ、キッティングしたPCをエンドユーザーに配布する前に、ホスト名・IPアドレス・シリアル番号・MACアドレスなどのインベントリ情報を収集しておきましょう。IT資産管理を行うために必要なものです。

ただし資産管理ソフトを導入するのであれば、PC展開後でもインベントリ情報の収集は可能です。

5-2.識別しやすいようラベルを貼付する

ユーザーからPCの不具合の連絡があった場合に備え、資産管理番号やホスト名をラベルに記載し、見やすいところに貼り付けておきましょう。

ユーザーがラベルを見て管理番号を伝えれば、管理者は離れた場所にいても概要をつかめるのです。また資産の棚卸しの際、個体の識別がしやすくなります。ラベルに記載する内容や貼付位置についてのルールを決めておくのもよいでしょう。

5-3.同梱する物を決めておく

ユーザーにPCを届ける際、同梱するものを決めておきます。企業のデスクトップPCであれば、セットで使用するモニターやキーボードなどが支給物として挙げられるでしょう。

マニュアルはPDFなどのデータで入手可能なため、共有ドライブに保存しておいて必要に応じて各自が参照する形など、同梱しない場合が多くなっています。

5-4.設定の結果を保存

個別キッティングの設定の結果を保存しておきましょう。個別キッティングでは、ユーザーの職種や部署ごとに設定が異なったり、業務アプリケーションをインストールしたりと手作業に頼るケースが多くなります。

後になって設定もれがないか確認できるようバッチやスクリプトなどで確認し、結果を保存しておきましょう。

6.キッティングを自社で実施する際の注意点

キッティングを自社で行う際には、以下の2つの注意点があります。

  • スケジュール管理を万全に行う
  • セキュリティ対策を徹底する

〇スケジュール管理を万全に行う

キッティングは、万一トラブルが生じて作業に遅れが生じても期日までに完了させられるように、スケジュール管理を万全にしてください。

キッティングは、1台でもある程度まとまった時間が必要ですし、複数台実施する必要があるならなおさら、まとまった作業時間が必要になるからです。

一概には言えないものの、標準的なWindowsのPC1台で1〜4時間が必要となります。

作業を担う情報システム部門や社内インフラ担当者は、通常業務と並行してキッティングを行うことが多いです。予想外の緊急業務が発生しても対応できるよう、スケジュール管理をしっかりと行いましょう。

〇セキュリティ対策を徹底する

キッティングを自社でする場合、セキュリティ対策を徹底しましょう。

社員やスタッフが、業務に関係ないサイトにアクセスして不要なアプリケーションをダウンロードした結果、ウイルスに感染して情報漏洩が発生するといったことは絶対にあってはいけません。

「特定のアプリ以外は使用できないようにする」「万一の盗難紛失の際のロック機能の設定」など必要な対策を講じる必要があります。

7.キッティングを効率化する方法

キッティングは、継続的な業務ではないものの個人情報や企業の機密情報の保持の観点でも重要で手間がかかる作業です。

特に、社員の入社が集中する時期や大規模端末を導入する際には、担当者に大きな負担がかかってしまいます。

これらを減らし、キッティングを効率化する方法としては以下の2つが挙げられます。

  • アウトソーシングする
  • クローニングツールを活用する

〇アウトソーシングする

1つ目は、キッティングを専門的に実施する企業にアウトソーシングする方法です。

その道のプロに作業を任せることで、高い品質を保てることはもちろん、作業効率が上がりますし、担当者が本来の業務に集中することが可能になります。

社員やスタッフの数が多いほど、作業時間は膨大になるので、その場合はアウトソーシングを検討するのが賢明です。

具体的なメリットとしては、例えば以下が挙げられます。

  • 作業効率が向上する
  • PC以外のセッティングも可能
  • セキュリティ対策が万全
  • IT資産管理がしやすい

〇作業効率が向上する

まず第一に、作業効率が向上することが挙げられます。

専門的に請け負ってくれる企業は専用の施設を持っているため、安定した品質でスピーディーな作業を実施してくれます。

自社対応の場合は、作業スペースも限られている上、通常業務との並行作業となるため、スケジュール管理をしっかりと行う必要があります。

また、数十台と台数が多い場合も担当者にとって負担となります。

これらをプロに任せることによって解決できるのは大きなメリットです。

〇PC以外のセッティングも可能

さらに、PC以外のセッティングも可能な点も挙げられます。

多くの企業では、スマートフォンやタブレットなどのPC以外のデバイスを業務に利用することが増えており、それぞれにキッティングが必要になります。

アウトソーシングによってこれらの作業負担を減らし、本来の社内業務にリソースを振り分けることができます。

〇セキュリティ対策が万全

さらに、セキュリティ対策が万全であることも大きいです。

最新のOSやPCに関する専門知識を持ったプロがキッティングを行うため、対応ミスがなく、セキュリティなど細かい設定も任せることができるからです。

経験が少ない社内担当者の場合、ソフトウェアのインストールやWindowsのバージョンアップ対策などに不安が残りますし、工数も多く必要となってしまいます。

常に最新情報に基づいた対策を行っているプロに任せることで、セキュリティ対策の質を向上させることができます。

〇IT資産管理がしやすい

キッティング作業をアウトソーシングすることで、IT資産管理がしやすくなるのもメリットです。

自社で手動でキッティングを行う際も、各PCに管理番号を付与し、購入時期や使用者を管理することができます。

しかし、セキュリティなど専門知識に精通していないと大切な資産を失いかねません。

例えば購入時期が古く、最新のOSやセキュリティソフトがインストールできないパソコンは、新しいものに買い替える必要があります。

これらの管理を実施してくれるため、次回以降のスケジュールも立てやすくなります。

〇アウトソーシングはパートナー選びに注意

キッティング作業をアウトソーシングする際に注意すべきなのが、パートナー選びです。

アウトソーシングすることによって、かえって作業が増えたり工数がかかりすぎたということにならないようにする可能性があります。

クローニングを使ったキッティングでは、マスターPC作成は、社内情シスや担当者が行うことが前提となっている場合が多いです。

そのため、委託する前段階で、キッティングのどの作業をお願いできるかやデータの閲覧権限などを明確にし、あらかじめ取り決めを行っておくと良いです。

そのほかアウトソーシングにあたって確認したい場合、以下の記事に詳しく解説していますので、参考にしてください。

〇クローニングツールを活用する

キッティングを効率化するもうひとつの方法は、クローニングツールを活用することです。

クローニングツールとは、マスターPCと同じ構成内容を別のPCにコピーするといったクローニングを簡単に行うことができるツールのことです。

メリットは以下のようなものがあります。

簡単かつ短時間でできる

無料のツールもある

簡単かつ短時間でできる

クローニングツールを使えば、簡単かつ短時間で作業を完了することができます。

手作業で生じがちな初期設定時の手間や作業漏れといった人的ミスをなくせるので、効率的に作業を完了することができます。

無料のツールもある

Windowsなら「SYSPREP(システム準備)」、Macなら「ディスクユーティリティ」といったOSに搭載されている無料ツールを活用することも可能です。

また、数台のキッティングで良い場合は、クローンソフトも市販されているので以下の記事も参考にしてみてください。

8.まとめ

キッティング(kitting)とは、パソコンやスマートフォンなどのセットアップ作業全般のことです。

具体的な作業としては、箱を出してからすぐに作業を開始できる状態まで整えるまでの一連の作業があり、全てを整えて社員やスタッフがスムーズに業務に取り掛かってもらえるよう準備をします。

実際の作業方法としては1台ずつ手作業で設定する「手作業」とマスターPCを設定して複数の機器にコピーしていく「クローニング」の2つがあります。

キッティングは手間がかかる作業ですので「アウトソーシング」「クローニングツール」を活用して効率化することをおすすめします。

キッティングを行うには、どんな作業が必要なのかを把握した上で、自社にあった対策を検討してください。

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