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マーケティングのために調査を行う「マーケティング・リサーチ」。イメージが全くできない、という人は少ないかもしれませんが、一方で適切に必要な調査を行える企業もあまり多くはありません。本記事では、マーケティング・リサーチの経験が浅いマーケティング部門が失敗しないための心構えと事前準備について解説します。

マーケティング・リサーチとは?

マーケティングもリサーチも耳馴染みのある言葉ではありますが、マーケティング・リサーチとは具体的にどのような活動のことを指すのでしょうか。まずは簡単に把握しておきましょう。

市場調査、マーケットリサーチとも

マーケティング・リサーチは「市場調査」「マーケットリサーチ」等と呼ばれることもあります。文字通り市場を調査することです。

一般的にマーケティングというと、調査結果を分析したり、分析結果を施策に落とし込んだり、という印象が強いかもしれません。しかし、分析や施策立案のためには、まず調査を行って適切なデータを得ることが大切です。役に立たないデータを掴まされないためにも、マーケティング部門がリサーチについて知っておくことは非常に重要です。

顧客のJOBを知ることが最終的な目標

消費者が持っている課題のうち、自社の製品・サービスが解決できることは何か。このような課題(JOB)は解決されていないものであるため、消費者自身が課題だと認識していないこともしばしばです。

言語化されていないJOBは適切な調査と分析によって発見できることがあります。一例として旅行に関する研究を見てみましょう。この研究では、日本人のスウェーデン旅行を促進するためにマーケティング・リサーチを行いました。その結果、スウェーデンの生活習慣である「フィーカ」(おやつ、お茶の時間)を安価で体験できるプランが消費者のJOBなのではないかという結論が出ています。

参考:スウェーデン旅行促進のためのマーケティング・リサーチ : データ分析に基づく商品立案 | 法政大学学術機関リポジトリ

すべてのリサーチには仮説が必要

すべての調査には、先立つものとして仮説が必要です。仮説なしの調査は、どこに向かえばいいのかが分かっていないまま行われるため分析のしようがないということも珍しくありません。ここでは仮説を得るためのプロセスを確認しておきましょう。

まずは自社の課題を洗い出す

どうして調査をしたいのか、調査をして何をどう変えたいのか、を突き詰めて考えると、自社の課題が出てきます。「売上を上げたい」「消費者の反応を知りたい」といった動機も、そもそもは企業活動に課題があるから発生するわけです。

「商品Aの市場での反応を知りたい」というのが出発点だとしたら、「なぜ反応を知りたいのか?」「売れ行きが良くないから」「売れ行きが具体的にどのようになれば成功だと言えるのか?」というより具体的な問いを立てていきましょう。

問いは漠然とした抽象的なものより、誰が見てもはっきりと具体的に分かるものにしておくことが大切です。「商品Aは市場投入時の期待値と比較して70%の販売実績しかない。これを85%に押し上げるための改善点を見つけたい」などまで明確にしましょう。

顧客が商品に求めるものを見つける

商品に関する調査の場合は、顧客の購買理由を仮説として立て、調査結果と照らし合わせて検討していくのも良いでしょう。たとえば「香りが良いこと」を売りとして発売した商品が、「形状が安定していて収納しやすい」ことを理由にヒットするようなこともありうるわけです。

売れている商品は自分たちが期待していた理由で選ばれているわけではないかもしれません。それを知るためには、まず自社がどのようなコンセプトで商品を作っているのかをもう一度見直す必要があります。

適切な調査方法を選ぶ

調査手法も重要です。目的もなく作成するアンケートなどが良くないのはもちろんですが、インターネットの行動履歴などある程度の規模があるデータを使うことも、場合によっては良い効果を得られないこともあります。

「商品Aの売上を85%に押し上げる施策を決めるための調査」なのであれば、「選ぶ理由」だけでなく「選ばれない理由」も知らなくてはなりません。そのためにはまず自社製品を買わない消費者を見つける必要があります。

このように、調査方法と対象は「やるぞ!」と決めてからすぐに見つかるようなものとも限りません。流行りの手法が必ずしも適切だともいえません。「何を知りたいのか」から外れない調査方法を選びましょう。

集計・分析方法は事前に決めておくと良い

調査が終了し、概要を眺めている段階で、すでに「思ったのと違う結果が出そうだぞ?」と思うこともあるかもしれません。こういった場合には、自分の期待する結果が出るような集計方法をしたくなってしまうかもしれません。

しかしそれでは調査を始めた当初の目的を達成できなくなってしまう可能性があります。こういった事態を防ぐために、集計・分析方法は調査開始前に決定しておきましょう。期待したような結果が出なかった場合は、調査方法が良くなかったか、それとも商品に課題が山積しているのかなどをしっかり見極めるべきタイミングだと思いましょう。

まとめ

マーケティング・リサーチについて簡単に解説しました。個々の調査や分析手法はある程度専門性や経験が必要なこともしばしばで、自社だけでリサーチを完結させるのは難しいこともあるかもしれません。しかしリサーチについて大枠を知っておくだけで、「知りたいことを知ることができない調査」を防ぐことができます。マーケティング・リサーチ実施の際にはぜひ参考にしてみてください。

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参考:

古川一郎(2018).『マーケティング・リサーチのわな ― 嫌いだけれど買う人たちの研究 ―』有斐閣 | マーケティングジャーナル

マーケティング・リサーチと科学哲学 | 東洋大学学術情報リポジトリ